プロフィール
概要
人物
赤が入り混じった白髪と眼鏡が特徴的な女性。現在は成人しており、小学校の教師として勤めている。
母譲りの氷を操る個性を持っているが、ヒーローになるための戦闘訓練は受けていないため、基本的には一般人と同程度の力しか持たない。
ただその内面には決して他人を恨まない優しさと、長い困難にも耐え続ける忍耐強さを持ち合わせており、父であるエンデヴァーの持つ「戦闘の強さ」とは別の意味での精神的な強さを持っていると言える。
そうした内面的な性質には母譲りの部分が大きく、家庭崩壊を引き起こした轟家が、今も家族として生活できているのは彼女の献身的な努力によるところが大きい。
彼女たちが幼い頃、轟家では家政婦が雇われていたのだが、母が入院し、家政婦が年のせいで引退して以降は、彼女が家を切り盛りしてきた。
成人した現在でも父とともに実家で暮らしており、社会人として仕事をしながら家事全般を卒なくこなしている。
特に料理の腕前はかなりのもので、焦凍が同級生を家に連れて来た際には本格的な中華料理を振舞っている。緑谷は竜田揚げを、爆豪は四川麻婆の味を絶賛していた。
母が入院して以降の家族の関係性については、「壊れていることを知っていても踏み込めなかった。上辺を取り繕うことしかできなかった。」とも回想しており、これまで家族と本音で話し合おうとしなかったことに人知れず後悔を感じている部分もあるらしい。
元々教職を目指したのも、幼い頃の焦凍に対して何もしてあげることができなかった負い目が大きく関係している。
作中では母の入院先に定期的に見舞いに行き、仕事一辺倒の父親に代わって家事をこなしているほか、小説版では炎司に代わって焦凍の授業参観に行く姿も描かれている。
父である炎司は、彼女が家族を繋ぎ止めてくれたことへの深い感謝と同時に、彼女の抱く普通の"家族"への憧れを察し、強い罪悪感を抱いている。
エピローグ(ネタバレ注意)
最終決戦が終結したのちは、家族とともにセントラル病院の集中治療室で燈矢と面会した。
家族と共に残り僅かな命となった燈矢と言葉を交わしたことで、彼女は幼い頃から抱き続けてきた憧れと後悔に一応の区切りを付けることとした。
仕事の面では、エンデヴァーに対するバッシングの煽りを受けて教員を退職せざるを得なくなったが、生徒の保護者の伝手で新しい就職先を紹介してもらうことになったようである。
待ち受ける未来は決して明るいとは言えないかもしれないが、それでも彼女の表情は晴れやかだった。