ヒロアカ350話のネタバレのため未読者は注意
『知りたいか?じゃあ 教えてやる 腐っても兄ちゃんだしな』
『俺が荼毘になった経緯…』
『最高傑作(おまえ)以上の熱を 絶やすこと無く生きてこられた理由を』
概要
漫画『僕のヒーローアカデミア』第350話にて氏子達磨が荼毘のことを評した言葉。
荼毘こと轟燈矢がなぜ瀬古杜岳の大火災で生きていけたのかが、荼毘本人の口から明らかになった(ドクターも自身の病院の警備員に事情を話していた模様)。
瀬古杜岳での火災で燈矢が生きたまま焼けている間、体の熱さよりも「まだ死にたくない、父に何も(成果を)見せられていない」という心の苦しみでもがき彷徨い、とっさに彼は近くの池へ飛び込んで自身の発火を収める事に成功するも、そのまま意識を失ってしまう。
そして偶然の出会いなのか、瀕死の燈矢を発見したオール・フォー・ワンは焼死寸前の重傷者を保護し、既知のドクターによる治療から燈矢は一命をとりとめるが、結果3年間にも及ぶ昏睡状態となる。
大火災から3年経ち、ついに目を覚ました燈矢だったが、自他のさまざまな変化に戸惑うも、それでも実家である轟家に帰ろうとする。しかしオール・フォー・ワンによる自身の容態の説明を受け、さらには彼から「私の家族となって教育を受けないか」と提案されるもこれを拒否。その場にいたスタッフの一人であるサンサン晴明と揉み合いになるも、自身の個性である炎を利用し逃走、実家・轟家に帰ったのである。
実家に帰った燈矢が目撃したのは3年ぶりに再会した実弟・焦凍が父・エンデヴァー(轟炎司)に英才教育を受けるという光景だった。
この光景を見た燈矢はかつてヒーローとして尊敬していた実父に完全に失望。結果、実家を後にし彼に復讐することを決意するのだった(この時、自分は『轟燈矢』ではなく『荼毘』になったと本人が語っている)。
以降は『実父への復讐』というたった一つの目的のために、自身の炎を鍛えるのに専念し、独学でエンデヴァーの必殺技を次々と習得していったのだった。
その後、義爛によってヴィラン連合の一人として連れてこられた時に、命の恩人といえるドクターと再会を果たす。しかし、ドクターは荼毘がこうして目の前にいることが信じられなかったという。
なぜなら手術が終わった時の燈矢の体は本来ならば1ヶ月と保たないはずだったからである。
ドクターは自身と荼毘が2人きりになる機会を作り、彼の真意そして目的を聞くのだった。
「戻ったのは…葬式に丁度いい場所だったからだよ」
そう返す荼毘。
この時に荼毘は「実父ひいては実家に対する怨嗟の炎」だけで死に征くはずである身体をかろうじて留めていたことを悟り、氏子はそんな荼毘のことを悠久を生きるオール・フォー・ワンには持ち得ない「只管に死へと向かう為の熱、魔王すら見放した偏執狂の死炎」と称した。
荼毘の赫灼熱拳
荼毘が独学で会得したエンデヴァーの必殺技。
エンデヴァーの技と比較すると操作精度は落ちるようだが、荼毘の度重なる自傷行為により感覚が鈍麻していることによって限界を取り去っている。
また、エンデヴァーと違って被害を気にする必要が無いためなのか、荼毘がこの技を使った場合は周囲が極めて危険な炎の海となる。
しかし、あくまで感覚が鈍麻しているだけなので熱への耐性が足りていない荼毘にとっては文字通りの自爆技であり、使えば使うほど荼毘の命は削られていく。
- 赫灼熱拳ヘルスパイダー
五指から凝縮した熱線を放つ技。なのだが、荼毘の場合はその熱線が太い。目眩しにも使用できる。
- 赫灼熱拳ジェットバーン
打撃の瞬間に拳から大火力の熱線を放ち、相手を焼き飛ばす技。
- 赫灼熱拳・“燐”(仮)
燈矢自身も周囲の人間も彼は炎の“個性”のみを持つという認識だったが、皮肉にも死に瀕したことで眠っていた冷の“個性”が開花し、轟焦凍の技を受けた際にそれを真似て使えるようになった。冷却技の為に使う焦凍とは真逆で、炎の火力を上げる為に使っている。
また、弟の焦凍は"燐"を使用すると、熱い血液と冷たい血液を体中に循環させる反動か使用後しばらくは動けなくなる上、短時間しか維持出来ないが、燈矢は自身を蒼炎で大いに炎上させつつも無意識下で発動する氷の個性で内側を冷やす事で半永久的に持続させている。
この燈矢の光景は本来、エンデヴァーが理想としていた形でもあった。エンデヴァーは自身の弱点の『熱が籠る事による身体能力低下』を打ち消せる子を、自身の望みを果たす為に半冷半燃を宿した子を求めたが、あくまでもエンデヴァーが欲したのは「熱籠もりを冷やすための氷」である。
つまり、焦凍の冷却技は二の次であった。『半冷半燃』では無いにしろ発動条件こそ厳しいもののエンデヴァーが望んだ「炎と氷の個性を宿し、熱が籠もるデメリットを解消出来る子」であった事は言うまでもない。
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