必殺技 "赫灼熱拳"
自身の熱を極限まで高め、溜める状態 又、それを放出するもの
若きエンデヴァーが到達した火の極致
力を求めこれを修めた時、エンデヴァーは自身の限界を知る
そして火は──陽炎を生じ 見据えた景色を歪ませた
概要
赫灼熱拳とは漫画『僕のヒーローアカデミア』に登場するキャラクター エンデヴァーが編み出した必殺技の総称である。自身の炎熱エネルギーを拳や脚に"溜めて放つ" "点で放出"することで火力を格段に跳ね上げる技法でエンデヴァーはこれを「力の凝縮」と語っている。
焦凍は永らく、父親(エンデヴァー)を否定・嫌悪していたため、氷に比べて炎の扱いは少々不慣れだった。特に炎と氷の同時使用はバランスを保ちにくく、焦凍自身も難儀していて、A組・B組合同戦闘訓練を機に自身の地力向上や理想のヒーロー像の為にはエンデヴァーの教え つまり、赫灼の習得が必須であると断じて、エンデヴァー事務所へのインターンに至る。
『溜めて放つ』『点で放出』というこのノウハウは息子である焦凍の炎熱と冷気の出力を両立・限界突破させる『赫灼熱拳・燐』や爆豪勝己の爆破の新境地『クラスター』にも活かされており、それぞれを強力無比な技へと昇華させている。
使用者
一覧
- 赫灼熱拳・ジェットバーン 使用者:エンデヴァー、荼毘
両腕や両足から炎を噴射し、灼熱の一撃を振るう奥義。その溜めた炎を拳や足に纏わせるだけでなく相手に向けて、放射することも出来る。
- 赫灼熱拳・プロミネンスバーン 使用者:エンデヴァー、荼毘
両手両足を大の字に開き、全身から自身の前方一帯に極大の熱線を放射する大技。
自身の正体を明かした荼毘もその正体に絶句したエンデヴァーと焦凍に使おうとしたが、寸前のところであるヒーローの介入により不発となった。
- PLUS ULTRA プロミネンスバーン 使用者:エンデヴァー
相手に組み付いて、零距離で全身から最大出力の熱線を放つ。
威力は凄まじいが、周囲にも甚大な被害を及ぼしかねないため、周囲に何もない上空などで使用した。
- 赫灼熱拳・ヘルスパイダー 使用者:エンデヴァー、荼毘
十指から細長く凝縮した熱線を放射し、うねり揺らめく炎の斬撃を繰り出す。荼毘も使用可能で、彼の場合はエンデヴァーに比べて技の精密性は劣るものの熱線が太く、目眩しにも利用可能。
- 赫灼熱拳・噴流熾炎 使用者:轟焦凍
限界の限界まで高め、溜めた炎を左手の拳に乗せて放つ煉獄の一撃。相手に直接捻じ込むように撃ったり、ジェットバーンのように火炎を放射するバリエーションがある。
- 赫灼熱拳・燐 使用者:轟焦凍、ネタバレ注意!!
全面戦争後、荼毘の炎に焼かれない為にも、何よりも彼を止める為に新たに編み出した状態で胸の周りにクロス状になった赤い炎と青白い炎が現れる。赫灼熱拳の『力の凝縮』を応用し、心臓を中心に熱い血と冷たい血を循環および発露させることで相互に安定を齎し、炎と氷の力を普段とは比較にならない程の出力で行使できるようになる。焦凍曰く「親父は体の熱を下げる為に冷を望んだ。俺は逆を行く」。しかし、再発動までに時間を要する、状態維持が難しいなどの弱点がある。それでも『赫灼熱拳・燐』の状態で放たれる技は規格外の威力であり、「冷炎白刃」や「大氷海嘯」は荼毘の怨嗟の蒼炎を中和・鎮火させた。
が、しかし…………
※ネタバレ注意!!
「結果的に…先にお前と闘れて良かったのかもな」
「ハハ…!やっぱ直に触れると違うんだな…。コツが直感でわかるっつーか…」
「氷を打ち込まれる前に、一か八か真似してみた」
「これで合ってるよな?焦凍!!」
(火力だけじゃなかった…!!)
(そうだ…燈矢兄は、殆ど独学でここまで個性を高めたんだ…!)
(執念に裏打ちされたセンスが 燈矢兄には…!)
荼毘、いや燈矢は死闘の中で焦凍の赫灼熱拳・燐の要諦を肌で理解し、大氷海嘯を食らう刹那にぶっつけ本番で"燐"を真似てみせたのだ。"燐"によって齎される更なる火力をもって驚異の復活を遂げる燈矢。胸には紫色の炎(※アニメ版の描写より)がクロスの形で出現している。
焦凍とは違い燈矢の燐は「己の体を蒼炎で燃え上がらせ、炎の出力のみを際限なく上げる」ものとなっている。
※アニメ派の方はネタバレ注意!!
本来、赫灼熱拳・燐は「熱い血と冷たい血を体内に循環させ、心臓を中心に発露させる」というプロセスを踏まなければならない。つまり、この技を発動させるには半冷半燃のような『炎熱と氷結の個性を併せ持っている』事が前提であるのは言うまでもない。
ならば、なぜ炎の個性しか宿していないはずの燈矢にも、赫灼熱拳・燐が使えたのか?
それは、燈矢も本当は氷の個性を宿していたからである。この事実は彼自身も周りの人間も知らなかった。
それもそのはず、燈矢の氷の個性は外的要因で"生死を彷徨う状態"に陥ってから初めて発動する代物。謂わば、火事場の馬鹿力のようなものである。
大氷海嘯を食らって死の淵に立たされた事により、永らく眠っていた母・冷の個性が覚醒するに至ったのだ。
実弟である焦凍の燐は"再発動までに時間が掛かる"、"短時間しか維持出来ない"、"技の反動でしばらく動けなくなる"などの複数の欠点がある。しかし、燈矢は自身の蒼炎で己の身体を燃え上がらせつつも、無意識下で発動する氷の個性で内側を冷やし、半永久的に維持している。
この「内側を冷却し、自身を燃焼させる」という光景は皮肉にもエンデヴァーが理想としていた形でもあった。彼は自身の完全上位互換つまり、『熱が籠る事による身体機能低下』を解消できる子を望み、自身の野望を叶える為、半冷半燃を宿した子を求めたが、あくまでもエンデヴァーが欲したのは「熱籠りを解消するための氷」である。
つまり、焦凍が繰り出すような氷結系の技はあくまで二の次であった。『半燃半冷』という形でないにしろ発動条件こそ厳しいものの、燈矢も「炎と氷の個性を宿し、熱が籠るデメリットを打ち消せる存在」であった事は言うまでもないだろう。
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僕のヒーローアカデミア エンデヴァー 轟焦凍 ???/???