ヒカリ(この醜くも美しい世界)
ひかり
CV:川澄綾子
概要
本作の主人公。高校生の竹本タケルと二ノ宮リョウがある日不可思議な光を目撃し、その光の跡を追って林に入ると、1本の樹に宿った光の中から彼女が姿を現した。以前の記憶がないらしく、タケルは彼女に対してとりあえず「ヒカリ」と名付けた。
その容姿は、タケルがリョウに語った<理想の女の子>とそっくり(曰く『桜子よりも髪はサラっとしていて、浴香よりもスタイルがよくて、マリみたいにうるさくない女の子』)
時折現れるもう一人の自分と対話、自分が果たすべき使命と苦悩しながら
最終的には世界を存続させる意志を向け、自身が本来なすべき使命を放棄。新たな世界を作るためのシステムである「アナスタシス」を破壊したが、タケルとアカリと共に肉体が消滅してしまう。
精神体となったタケルを地上に帰そうとするが、彼が叶えたかった夢(タケル曰く『ヒカリにしてあげたいこと』)の中でお互いの気持ちを真っ直ぐ伝え合う。
『今なら、はっきりとわかります。私はタケルさんが好きです!』 タケルに尋ねると『俺も、ヒカリが大好きだ!』と
そして出発前、タケルに『私はいつか地球(ここ)に帰って来る。それが何時になるかわからないけれど・・・必ず。だから、私のことをずっと見ていて』と告白し、アカリと共に宇宙の彼方へ飛び立った。
ヒカリの私服について
メイン画像で彼女が着ている服は、西野澄恵が娘のマリに作ってあげた数々のコスプレ服をベースに仕立て直したもので マリとクラスメートの桜子、浴香の三人で製作しプレゼントしたもの。カラーはダークカラーを中心に纏められている(マリ曰く「髪や瞳が派手な色をしているから」
採寸の時のバストサイズは86cm(桜子曰く『宇宙の美』
身長は159cm
※コミック版では、第一話の扉絵、単行本第一巻の表紙と巻末に収録されている「この優しくも頼もしい監督」にて書き下ろされている。 単行本二巻のカバー見返しでは これを持ちながら『私もこういう服を着てみたいな』と憧れを抱くイラストが描かれている。(マリからは『それ、作るの大変なのよ!』というツッコミが入る
お披露目した衣装
※括弧内に話数を表記 私服ができるまでの期間の衣装は★ コミック版でお披露目されたものは☆で表記 OPアニメーションでお披露目されたものは◆で表記
・ライダージャケット(第一話)★☆
・タンクトップ(第二話)★☆
・パジャマ(第三話)、(第九話)☆
・制服、体操服(第五話)☆
・キャミソール(第六話)☆
・エプロン(第二話、第六話)
・水着ウェイトレス(第七話)
・浴衣(第八話)☆
・コート(第十二話)
・私服B(第十二話)
・Yシャツ☆
・水着 ☆
・下着 ☆
・黒ハイネック☆
・花嫁衣裳 ☆
・白ワンピース ◆
コミック版では
アニメ版と異なる点は以下の通り
・無垢で純粋な少女としてのベクトルが強く出ている。タケルを「タケルさん」ではなくそのまま「タケル」と呼び、リョウのことは「リョウさん」ではなく「リョウ」と呼んでいる。
タケルからライダージャケットを着せてもらうシーンはあるが、匂いを嗅ぐシーンはカット。それに代わり、タケルとバイクに乗る場面が追加されている。
・タケルに添い寝する場面が最初からタケルの部屋ではなく、運び込まれた部屋から起き出し タケルを探して部屋へ向かってから。(その際に、匂いを嗅いでタケルの匂いを識別・本人がいる場所を突き止める 離れ業を披露した。
・西野家でシャワーを浴び、自身の過去を打ち明ける相手がジェニファーではなく澄恵。
・タケル以外のメンバーの名前を言う順番がマリ⇒桜子⇒浴香⇒大治郎⇒晋一⇒リョウとなっている。(アニメ版はリョウ⇒桜子⇒浴香⇒晋一⇒大治郎⇒一丁⇒澄恵の順番
・タケルとリョウ以外の名前を言う最初の相手がマリではなく、大治郎。(彼が「宇宙人と来たら?」という話題で晋一と議論した時に「ピンク髪でお菓子好き眼鏡っ娘、おしかけ妻教師かも」と推測、その際に『ピンク髪じゃないとだめですか?大治郎さん』と質問。 この時にマリは『どうして、松村君の名前を知っているのよ?』とツッコミ。
・西野家会議にて、タケルが自分にとってどのような人なのかを語る際に「ずっと一緒にいると約束をくれた」という事柄が加わり 彼を『自分に約束をくれた<はじめての人>』と語っている。
・見るもの聴くものが全て珍しく、雨が降っている景色を見て『綺麗』と言い 雲が流れる景色を見て『面白い』と言う。 夏祭りでは、綿飴の製造場面を見て『雲ってこーして作るんだね』と少しファンタジーなことを言った。
・アニメ版での私服は一切登場せず、ピンクのキャミソールを普段着としている。
・制服を着る理由がジェニファーによる編入手続きで登校するのではなく、一丁の好奇心によるもので学校を訪れる理由も『夏期休校期間だから・・・』とタケルの機転によるもの。(アカリとはそこで出会う
・海水浴へ出かけた際は水着姿を披露し、バーベキューの時はタケルに巨大オニギリ(アニメ版では「タケル専用ご飯」という代物)を振る舞う。 海の家の手伝いの時に料理を修得した。
・偶然ではあるが、タケルとの混浴するシーンがあり 嫉妬や恋というものを初めて経験した時、タケルの手を自身の胸に当てさせ『このあたりが、チクンとするの』と相談する場面と 『どうしよう、タケルの顔が上手く見られない』という場面が追加され 少女としての彼女にスポットが当たっている。
・タケルに怖い思いをさせられても、『タケルの事は嫌いになれない。私はタケルの事が好き』とタケルをただ好きというのではなく 一人の男性として好きになったことを告白し 自身もタケルを一人の男性として好きになっていたことに気づいた
・アカリと同じく<よく食べる子>という要素が追加されている(一丁が『あのヒカリが・・・』と食事時になっても降りてこないことを心配しているシーンで、空になった茶碗を両手で持ち『おかわり!』と可愛らしく言っている
・物語終盤、彼女が「星に住む生命を殲滅させる存在」であることがアカリの口から解明される。(<髪の毛一本分の質量で、ナノレベルの顕微鏡でも見えない程の高密度の分子構造を持っていて 超高熱のプラズマメスで切断・融解もできなかった>という演出が追加されたことで、彼女が人間の姿をした別の何かであることを表現し、彼女が 視認できないエネルギー体になって行動できる ということで彼女が宇宙からやって来た存在であることを表現している)
更に彼女が訪れていた神社の樹木が一斉に枯れ果て、そこから生命の素である赤い蝶が誕生したことで彼女が殲滅者であり新たな生命を生み出す者であることが認識された瞬間だった。
・『ヒカリを殺したくない』とED化を抑えつけるタケルに『無理しないで!』と気遣うが、『ヒカリと一緒にいたいから』とED覚醒を抑え苦しみながら最後まで自分を助けようとする優しさに涙を流し、タケルを助けるために自らの命を彼の目の前で散らすという壮絶な最期を迎えた。
最終的に、アカリと共に地球に帰化し 「ずっと一緒にいる」というタケルとの約束を果たすことになった。
ドラマCDでは
ドラマCD1「DAY TIME」に収録されている<いかす買い物>(時間軸は四話と五話の間)で、アカリと共に主役を貰う。 澄恵から御使いを頼まれ、商店街に行くのだが 教わった道が道路工事をしていたので迂回する しかし、何故か駅に出てしまい 人がたくさん行き来する駅を『賑やかな世界』と受け止めた(その際にエスカレーターの使い方をアカリに教える) 戻ろうとしたら人波にのまれて電車に乗ってしまったり(到着した駅で新興住宅地を見かけ『物静かな世界』と受け止める) クオンが猫に誘拐された&古新聞回収のトラックによって隣町まで行ってしまい(隣町全体を見渡して『暖かな感じの世界』と受け止める)迷子になってしまうが、偶然通りかかった八百屋の女将さんによって無事商店街に到着した。
・この一件で、ヒカリは複数の世界が地球の中に存在していることを学ぶが『ちゃんと向き合っていけるのかな?』と不安を抱くが、アカリのフォローにより『怖がっていては仕方がない』と心に決めて向き合う。
帰宅後、タケルから電話の使い方を教えてもらい、アカリと共に「勉強になった」らしい。 タケルの『常識などを学べる場所がないかな?』と考えた際 リョウの『たとえば、学校とか?』という案が生まれたことで 本編の第五話でヒカリが学校に通うことになるのである。
同じく収録されている<料理番組「明時万歳クッキング!!」>では、アカリと「明時市スタミナ旨煮宇宙風」を作るのだが その過程は 野菜を一口大に切る(その時にまな板やボゥルなども切れていて、鍋に全て問題なく入った。 曰く『宇宙風ですから♪』) 肉で馬のポニーを加工しようとするが、タケルの切実な説得によりポニーは助かった。(馬を連れてきた理由は、料理名が「うま煮」というベタベタな洒落であった) 謎の生物で出汁を取ろうとしたが それが大暴れしたことで 試食・コメンテータ担当のタケルが気絶してしまったため そのまま番組が終了する。
<「第108次西野屋会議」>では、同人誌即売会のスタッフとして駆り出される。
ドラマCD2「NIGHT TIME」に収録されている<憩いの我が家>(時間軸は第6話と第7話の間)では、紀美から家事を教わる。掃除機のかけ方や洗濯機に入れる洗剤の分量、客が来た時の対応(茶菓子を出したり、飲み物を出したり)も手際よくと教え込まれた。
終盤、紀美が元気になった鍵を見つけるという重要な役割を貰う。
そこで学んだことは良い経験となったが、タケルから「いつものように、俺に頼ってくれればいいよ」と言われるも『タケルさんから、頼られたいです!』ということの第一歩として 形から入ってみることに まず、タケルのことを「バカ兄貴♪」と呼んでみることにした (晋一からは『ヒカリちゃんに、妹属性が・・・』という言葉が飛び出し 大治郎からは『ちょっと羨ましかったり・・』と口にする。 タケルに『俺は・・・どう反応すればいいんだ!?』と悩ませた。
・お色気バラエティ番組「おぱいだらけの運動会」では選手として出場。 出場競技は<泥レスバトル>(但し、両腕を後ろで縛って胸で押し合うというもの)マリと激闘を繰り広げるがアカリと協力して見事勝利。(お約束のポロリはヒカリが担当した)
※ブックレットにて紺色のビキニを着ていることが判明した。
競技終了後、楽屋で『自分達の漫才は、ちゃんと見てもらえるだろうか』と不安になっている晋一と大治郎に『お二人の漫才、楽しみにしてます。 頑張ってくださいね!』と声援を送り彼らを元気づけた。
・【激★店明時出張所】(深夜版)では、販売される商品の過激な内容に対して『えっちなのはいけないと思います!』とどこかで聴いた事があるような台詞を言ったり 『そのお値段なら、アニメが一本作れちゃいますね!』と業界の裏事情に詳しい一面を見せた (それを聞いたアカリは『御姉ちゃん、どうしてそういうことを知ってるの?』と恐る恐る尋ねた
・コンサート曲<夏だもん、恋しなきゃ!~醜くも美しい乙女たち~>では 一番手を担当し、
タケルへの熱い想いと情熱を歌う。
「この醜くも美しい世界-ビジュアルブック-」では
ヒカリを演じた川澄綾子のお気に入りキャラクターにあげられている。
印象に残っているシーンは、アニメ版の第二話でタケルがヒカリを抱きしめ『お前はヒカリだ、俺がそう名付けたんだ!ヒカリはヒカリなんだ、それでいいじゃないか!』と伝えられた場面。
ヒカリの私服初期カラーは白と赤でリボンの色も白ではなくダークブルー テーマは「清純」
デザイナーの高村和宏氏の「思い入れのあるキャラクター」にあげられており、デザインも『自分の中にあったお姫様のイメージを残しながら、アニメで動かす関係を考慮して衣装もデザインした』とのこと。
中でも胸元のストライプ部分は重要な部分で、曰く『縞々パンツの縞で、これを利用することで胸の膨らみを表現できる』ものだったのだが 当時のスタッフさん達に上手く伝わっていなかったらしく『胸のラインに沿って丸く描けばもっと上手にできるのに・・』と嘆いていた。
※監督の佐伯昭志氏も『自分も、それがわかったのはDVD一巻のパッケージを見てからだった』という
初登場も全裸で出てくるわけではなく、衣装を着たまま出てくるイメージだったらしいとか(これはアカリも含まれている)
デザイナーの高村和宏氏曰く『初期構想では、ヒカリは別の惑星から逃げてきたお姫様でタケルの力を引き出すためのイグニッションキーの役割を持つ健気でかわいい子』だったらしい。
呼ばれ方
※括弧内にキャラ名を記載
・ヒカリ(タケル、リョウ、マリ、浴香、一丁)
・お姉ちゃん(アカリ)
・ヒカリちゃん(晋一、大治郎、桜子、澄恵)
・ヒカリさん(紀美、まゆ)
・ヒカリ様(アイオニオス)
・星野さん(まゆ)
私、今・・・「夢」があります
※次回予告の一部を抜粋
『それは、いつか私が"普通の女の子"になるという夢です。タケルさんの理想の女の子じゃなくて、普通の・・・ だって、そのうえで 貴方を愛せるのならこんなに素敵なことはないでしょう?』
余談
普段の状態を白ヒカリ、殲滅者の状態を黒ヒカリと愛称が付けられている。
黒ヒカリはコミック版では登場せず、単行本3巻のカバー見返しで登場。
第三話で雨が降る景色を眺めている時にハミングしていた曲は<キミニアエテ>
第六話で「アイオニオス」を呼ぶ時に「オニ君」という愛称をつけた。 これは、ヒカリを演じた川澄綾子が過去に演じたキャラが元ネタである。
オリジナルサウンドトラック2で『わたしをみつけて』というイメージソングが収録されている。
コミック版では、ヒカリを演じた川澄綾子をモデルとしたキャラが登場している。ヒカリやタケルと一緒に並ぶことはないが 竹本タケルを演じた水島大宙をモデルとしたキャラと一緒にならんでいる場面がある。
次回予告を担当する回数が、登場キャラの中で一番多く新番組のCMも担当している。
ドラマCD2「NIGHT TIME」に収録されている<憩いの我が家>で、アカリのことを「アカリさん」と呼んでしまっている。