概要
ストルガツキー兄弟によるSF小説作品。
異星人らしき存在が「来訪」した影響で危険地帯と化した地域「ゾーン」を舞台に、
彼らの遺留物を収集・売買する「ストーカー」と呼ばれる者たちの営みを描いた物語である。
物語の主人公はベテランストーカー・レドリック・シュハルト(通称:レッド)であり、
彼の視点からゾーンやその周囲に住む人々の生活の様子が描かれる。
第三章のみストーカーを監視する立場にあるリチャード・H・ヌーナンの視点となり、
異星人の目的やゾーンの与える影響についての考察が語られる。
なお、原題は「路傍のピクニック」だが、
日本では後述の映画版のタイトル「ストーカー」として出版されている。
関連作品
1979年にソ連でアンドレイ・タルコフスキーによって「ストーカー」として映画化され、
後に映画版の脚本をもとにした小説『願望機』が発表された。
近年ロシアでテレビドラマ化される予定。
本作、特に映画版の世界観はチェルノブイリ原子力発電所事故と、
事故後のチェルノブイリの状態を予言していたと評価する声もある。
ゲーム「S.T.A.L.K.E.R. SHADOW OF CHERNOBYL」は、
本作に類似した世界観を有し、チェルノブイリ一帯を舞台としているが、
小説や映画を原作にしているとは明言されていない。
なお、本作における「ストーカー」は「密猟者」を意味している為、変質者とは関係ない。