概要
異常な性質を持つ事物「オブジェクト」を確保・収容・保護し、人類の破滅を阻止することを至上命題に掲げ、世界規模で活動する超政治的組織。世界各地に「サイト」「エリア」等と呼ばれるセキュリティ施設を有し、異常存在への対処に必要ならば軍事力をも行使する精鋭集団「機動部隊」を投入する。情報操作に長け、記憶処理技術も日常的に使用されている。
SCPの世界では、SCP財団のことを単に「財団」、SCPオブジェクトを「SCiP」と呼ぶ。
職務に従事する個性的な「博士」たちをはじめとする職員らの異常な日常を描いた「財団Tales」(物語調のファンフィクション)も多数執筆されており、SCPの世界に奥行きを与えている。
職員の分類
- Aクラス / いかなる状況においても異常存在や怪異に接触することが許可されない、財団の戦略行動上、重要な位置にいる人々。すべてのO5評議会員をはじめとした、ごく一部の職員が該当する。
- Bクラス / 各地における財団の運営上、重要な職員。危険度の比較的低い異常存在との接触のみ許可される。有事の際には迅速なサイト外への退避が求められる。
- Cクラス / 極端に危険ではないほとんどのオブジェクトに接触する職員。有事の際は安全な封鎖エリアに報告ないしは退避することになる。報告書に登場するような一般的な財団職員はだいたいこのクラスに該当すると思われる。
- Dクラス / 「特別危険な怪異を制御することに消耗される職員」。某博士いわく「残機」。世界中から徴用される死刑囚たちで、番号で管理されている。A、Bクラス職員との接触は許可されない。刑の代わりとばかりに様々なオブジェクトの検証や実験に立ち会わされ、死亡したり行方不明になったり人でないものに変異したりしているが、ごく稀に叙勲相当の功績を残す者も現れる。
- Eクラス / 新たに指定された異常存在の収容に際して、危険に曝される可能性のあるフィールドエージェントや収容担当者に適用される暫定的な分類。収容過程における異常存在からの影響を受けていないか精査され、完治した場合のみ職務に復帰する。
スタッフの職種
施設職員
- 収容スペシャリスト / 収容チームからの依頼を受けて初期の収容を確立するべく、異常存在の活動を確認し、付近の財団施設へ移送する。また、収容エンジニアや技術者の依頼を受けたうえで収容設備や収容計画の考案、精緻化、維持に携わる。
- 研究員 / オブジェクトの研究に携わる訓練されたインテリジェンス集団。世界中から引き抜かれた優秀な頭脳だが、しばしばオブジェクトの犠牲になっている。中にはオブジェクトとの接触を経て本人のもつ異常性が発覚し、収容対象に指定される者もいる。
- セキュリティ担当者 / 財団の計画や作戦、職員に関する物理的あるいは情報上のセキュリティの維持に努める。様々な訓練を受けており、財団の施設を敵対勢力から防衛する最前線に立つ。
- 戦術対策担当 / 高度に訓練され重武装化された戦闘チームで、主要な財団施設に常駐する軍事部隊。有事における収容チームの護衛が主任務となる。
フィールド職員
- フィールドエージェント / 地域の救急や行政などのサービス機関に潜伏する、財団の目と耳。異常活動の兆候の発見や調査に従事するが、基本的に異常存在に対処する装備を持たないため、近隣の収容チームの救援を要請することになる。
- 機動部隊員 / 機動部隊(MTF=Mobile Task Force)に所属する職員。財団にとっての「最善の最善」。財団全体から選抜された精鋭であり、ベテランのフィールド職員で専門化部隊を構成している。オブジェクトの様態や性質、現地の環境に対応するべく多様な部隊が存在する。
管理職
- サイト管理者 / 財団の偽装施設「サイト」における最上位職員。サイトの安全作業と、収容された異常存在とその収容計画について責任を負う。O5評議会との連絡役も勤める。
- O5(オーファイブ)評議会員 / 財団の活動計画を監督し、長期戦略計画の指針を定める財団最高位の管理者集団。全員がAクラス職員であり、レベル5のセキュリティクリアランスを与えられているため、収容中の全ての異常存在についての情報にアクセスすることが可能。安全の確保が最優先され、あらゆるオブジェクトとの直接的な接触が禁じられている。個人情報も秘匿されており、全13名がO5-1からO5-13の番号で識別される。