「この領域で我を通したい、と言うのであれば“アイドル”になって頂けないと」
概要
現、第九領域の支配者(ドミニオン)を務める準精霊の少女。
泣きぼくろと艶ぼくろが特徴的なボブカットの落ち着いた雰囲気漂うクールビューティーな可憐な少女で、小さなシルクハットがあしらわれた青いゴシックロリータ風のドレスの形をした霊装を身に纏っている。
彼女の前任者であった輝俐リネムよりも支配者らしい支配者で、第九領域から別の領域へ渡る為に交渉を持ち掛けて来た狂三たちに対して、領域の平穏が乱されるとして提唱に断ったり、どうしても渡航したいなら領域のルールにのっとり高ランクのアイドルになる様に要求したり等々、真面目な性格をしている(ホイホイ渡航許可を出していた前任者のリネムとは偉い違いである)。
元来、天性のトップアイドルとしての能力を身に付けている第九霊属に属する準精霊ではなく、風を操る能力に長けた第八霊属に属する準精霊の少女であるが、その特性を生かして声を領域の隅々まで届ける事が出来る能力を活かして現在の地位に付いている。
一見冷たい印象を受けるが、実際はリムネと同じくファンを喜ばす為、歌う事が大好きという理由でアイドル家業を行う正真正銘のトップアイドルであり、リムネが自分と並ぶトップアイドルと認める程の才能と資質を持っている。
また、前の支配者であったリネムに対しては誰よりも強い憧れと尊敬の念を抱く彼女の大ファン(良き友人?)で、まだ、自分が初めて第九領域にやって来て間もない頃に領域の支配者にしてトップアイドル活動を行っていたリネムのライブを見て以来、自分も彼女のようになりたいと必死で頑張ってきた過去を持つ。
新人アイドルのオーデション会場で偶然出会った憧れの大先輩であるリネムと出会った後、自身の出番でステージに立った時に発生した隣界編成から自分を庇い巻き込まれ歌を歌えなくなったリネムに対して負い目を感じており、彼女の代わりに支配者になったのも、いつの日か復活したリネムに再び支配者として戻ってこられるようにする為のお膳立てを行うための下準備をする為のものであった。
その後、子悪党のダメ~後輩と、彼女を利用する真の黒幕の陰謀で、リネムが行方不明、或いは喪失(ロスト)したのではないかという思いから、生きる気力を無くし空っぽの存在になり掛けるが、リネムを探し出すために無理を押し通して開催した自身のコンサートに狂三と蒼とユニットを組んで乱入して来たリネムの姿を観た事で再び生きる気力を取り戻す。
その後、本性を現した黒幕によって一時コンサートは延期となるが、騒動がいったん終了した後、憧れの大先輩から彼女が新たに抱いた夢を聞き、領域の支配者を託されると一時の別れを名残惜しみながら長年の夢だった憧れの大先輩とのデュエットを熱唱するのだった。
発顕する無銘天使の名称は不明。
少なくとも第九領域に住んでいる準精霊たち同様に攻撃力は皆無という事だけは確実であるようだが、詳細は不明。
また無名天使、あるいは霊装の能力なのかは不明だが、彼女には鋭い知覚能力があり、例え領域の遥か彼方で起きたどんな些細な事でも感知する事が出来る。
また、自身の声を領域の隅々まで生き轟かせる事が出来る能力を持っており、この能力を持っているからこそリネムが彼女に自分の代わりを任せられる理由であり、また、彼女自身も悪い予感を感じ取れる特異体質を持つリネムに対して自分に何かあった時は彼女に戻ってきてもらおうと考えている理由でもある。
なお、元来、彼女は第九領域出身者ではないのか、別の領域の支配者である華羽を知っている素振りを見せているが、詳細は不明。