堯の時代と夏の時代、二人の后羿が存在しており、前者を大羿、後者を夷羿と呼び分けることもある。
英語では「ホウ・イー」。
堯の羿
天帝には10人の息子がおり、太陽となって交代で地上を照らしていた。
ところが、ある時10の太陽がいっぺんに天に昇る事態が起こった。
これにより地上は灼熱に包まれ、草木は燃え、作物は枯れ、川は干上がった。
そこで天帝が地上に遣わしたのが羿である。
羿は始め威嚇して太陽を説得しようとしたが効果はなかったため、天帝より授けられた赤い弓と白い矢を取り出し、次々と太陽を撃ち落とし、最後には太陽が1つだけ残り、地上は救われた。
落ちた太陽を確かめると、その正体は3本足のカラス、火烏(かう)だったという。
ところが、羿を遣わした天帝であったが、まさか息子たちを殺されるとは思っていなかったらしく、激怒して羿と妻・嫦娥の二人は天界に帰れなくなり不老不死でもなくなってしまった。
羿はそれでも地上の人々のために、多数の怪物と戦い、これを討伐していった。
だが嫦娥は天に帰りたがったため、崑崙山の西王母の元を訪ね、不老不死の薬を貰った。
この薬は半分飲めば不老不死になるが、全て飲めば天に昇れるというものだった。
羿は不老不死になれば十分と思っていたが、嫦娥は薬を一人で全て飲んでしまう。
嫦娥は一人で天に昇っていったが、流石に申し訳なかったのか、天には帰らず、代わりに月の宮殿に赴いたが、夫を裏切った報いなのか、醜いヒキガエルの姿になってしまった。
羿はその後、弟子の逢蒙を迎え、狩りをしながら暮らすが、弓の技を吸収して逢蒙は増長し、自らが最強の弓使いだと証明するため、弓矢で羿を襲うが敢え無く防がれる。
羿はそれでも彼を許したが、逢蒙は怒り、棍棒で羿を殴り殺してしまった。
lolゲーム「SMITE」では、嫦娥共々プレイヤーキャラクターとして登場している。
タグとしては彼を題材としたオリジナルキャラクターに付けられる。