概要
どちらも孤児院出身であり、同じように酷い扱いを受けてきた過去を持っている。
最初は、武装探偵社に所属している敦と、組合に所属しているモンゴメリとで敵同士であった。
同じ孤児院出身ながら幸せそうな敦に、モンゴメリが一方的に嫉妬の気持ちを抱いていたが、白鯨で再会した際にお互いの傷を見せ合うことで和解。
現在、モンゴメリは探偵社の一階にある喫茶店で働いている。
本編での絡み
最初に出会ったのは、第十五話「たえまなく過去へ押し戻されながら(前編)」にて、モンゴメリがフランシス・スコット・キー・フィッツジェラルド達と共に探偵社に乗り込んできた時である。
しかし、その際には一言も言葉を交わしていないので、実質敦とモンゴメリが出会ったのは、その後に街頭で谷崎ナオミ、谷崎潤一郎、森鴎外、その他通行人と共にアンの部屋に招待した、された時だと言える。
アンの部屋にて、谷崎が捕まった後に敦は足を虎に変え、単身逃げ続けるが、その姿を見たモンゴメリが自分も孤児だと敦に告白し、さらわれた時に探偵社が必死に捜したという敦にこの言葉を投げつける。
「ねえなぜ貴方なの? なぜあたしではないの?」
この際、敦は何とも言えない表情を浮かべていた。自分に自信を持てない敦からすれば、それは自分も思うことだからだと思われる。
この後、一度は宮沢や谷崎、ナオミを助ける事を諦めようとする敦だが、鴎外の助言によって勇気を取り戻す。
しかし、二人いたアンによって惜しくも捕まってしまう。
が、ドアが開いた瞬間に谷崎が『細雪』でドアを偽装していて、敦が部屋へと吸い込まれる力に腕力で抵抗していたことが判明。
この際、敦はその状態のまま、モンゴメリに向かって、
「だから他人を妬み怨む君の情動はよく判る
本当は君にこの作戦を失敗して欲しくない
居場所を失って欲しくない!
でも──僕は弱くて未熟だから他に方法が思い付かない」
と、モンゴメリに対して同情と気遣いの気持ちを見せていた。
その後、モンゴメリに結んでおいた飾帯を使い、アンの部屋から脱出することに成功した敦は、蹲って震えているモンゴメリに近づき、「……ごめん 若し……何か僕に」と声を掛けるが涙目のモンゴメリに睨まれ、逃走される。残された敦は思案顔をしていた。
これが、二人の最初の出会いである。
関連イラスト