エルタス(Eltus)とは、日本産のSF世界観シェアワールド及びその原作となるウェブ漫画「ビロウス」に登場する生物分類名。知的生命体である「エルタス人」の他、動物、魚、昆虫、植物など様々な生物が分類する。物語においては基本的にこのエルタス系生物とエルタス人が主役の側。
海外ケモナーの間で非常に高い知名度と人気を誇るサーガル族もこのエルタス人の一種であり、サーガル・アグドナ・ネウリアの三種によってエルタス人種は構成される。この三種のエルタス人はいずれも見た目は獣人の姿をしているが、世界観内では「人間」の扱いとなる。
舞台である「惑星タル」に各種族別の様々な文化や生息域を隔てて暮らしており、異質で奇怪なタリクシアン生物が支配する環境下に順応しつつ過酷な世界を生き抜いている。
特徴
エルタス人
三種族で個性豊かな人種的特徴を持つエルタス人だが、共通する特徴としてはみな赤い血と4本の指、やや長い首を持ち、そして生まれた頃は全身灰色のふわふわの毛でおおわれている。地球人でいう2歳くらいになると各人種毎の毛の色に生え変わる。
また、概念上ではみな同じ「人間」という扱いではあるが、生物学的には異なる人種同士で子供を作ることは出来ない。(例えばサーガルとネウリアの間に子供は出来ない)
しかし同時に異なる人種同士の交際や、同性愛を気にしないという傾向があり、特にサーガルとアグドナの間の異性同性問わない交際や共同家族はごく普通のものであるなど、地球人とは根本的に異なる価値観を持つ。
エルタス系生物
対となるタリクシアン系の動植物が大体グロテスクで異型であるのに対して、比較的地球人にとって親しみやすい外見をしている。エルタスの動植物達は地球の一般的な動植物と同様に、動物は赤い血を、植物は葉緑素を持つことが特徴。
しかし惑星タル上で見られるエルタス系生物はほとんどエルタス人達の存在しかなく、その他の動物や植物は非常に数が少なく貴重。惑星タル内で地球と同様の緑色の植物や、地球の魚や虫に似た生物の生息域である「エルタス植生」は全エルタス人の共通認識によって厳重に保護されている。
エルタス植生の植物の種は黄金の粒に匹敵するほどの価値を持ち、エルタス系の魚や海藻などはどれもタリクシアン生物食材の価値を遥かに凌駕する最高級食材。繁殖力が強いものを除いては漁や採集に制限がかけられていると思われる。また、これによってエルタス人達の価値観では「緑色」が金色や銀色に並ぶ高貴で価値ある色とされる。
過去
その昔は地球の人間とほぼ同じ外見をした全て一種類の人種であった。(この時の姿のエルタス人は「原種エルタス」と呼ばれる)
恐らく大規模な環境破壊の影響によって人間の姿を保てなくなり、獣人の姿と化してサーガル・アグドナ・ネウリアの三種に別れた後、獄わずかな少数派と化してしまったかつてのエルタス生物達を保護しつつ、異型のタリクシアン生物が蠢く環境下での生活を余儀なくされたらしい。
これに纏わる話は公式設定内にて神話の形で言及されているが、作中でエルタス人達が実際にそのような過去を知っている描写は今のところ存在しない。