概要
さくらライナーとは、近畿日本鉄道の特急形車両、26000系の愛称。南大阪・吉野線専用。1990年運行開始。
愛称の「さくらライナー」は、吉野の「桜」から来ている。4両編成2本が在籍。
南大阪・吉野線版「アーバンライナー」と言えよう。
性能・見た目・内装
性能
「アーバンライナーplus」こと21000系と同じく抵抗制御車。
南大阪・吉野線は吉野線区間が単線・急勾配・急カーブ多数の山岳区間のため、強力な抑速ブレーキを搭載し、運転最高速度も110km/hと某近鉄看板特急列車よりも20km/h、汎用型特急列車よりも10km/h低い(ただし設計最高速度は汎用型と同じ120km/hである)。
見た目
先頭部は例のアレと同じパワーウインドウ式で、前照灯は4個横に並んで窓の上に別窓で配置されている。だが、なんかアイツと違ってソッケない。
製造当初は白を基調に薄墨色とし、雲海に煙る吉野山のイメージから萌黄色のグラデーションを裾部に施した。一番下の緑は塗装で、残る4色はテープによるものだった。
2011年リニューアルの際には、「さくらライナー」の名の通り、裾部分を吉野の桜をイメージしたピンク色に変更。窓回りと前照灯周りを黒く塗装した。
内装
製造当初、座席はすべて2列+2列で桜の「花びら」をイメージしたらしい丸っこいデザインであった。フリーストップ式の簡易リクライニングシートで、テーブルは近鉄特急初の肘掛け内臓式で、背面は小物入れとなっていた。運転室の後ろに扉を置かず、座席に座りながら前面展望が可能だった。
2011年のリニューアルでゆりかご型シートに取り換えられたほか、新たにデラックスカー(1列+2列)が設けられた。吉野寄りから2両目、3号車のデラックスカーは「Made in Yoshino」をテーマにデザインされた。荷物棚内部に吉野産ヒノキ、照明カバーに吉野産漉き和紙、仕切り扉の合わせガラス内部には吉野産スギによる網代組みを使用している。運転室後ろにデッキと扉が増設されたため、デッキにはフリーの展望スペースが設けられた。その他、喫煙室も新設。車内販売準備室があった場所には自動販売機が設置された。