概要
東方Projectに登場する古明地こいしのラストワードの一つで、『東方深秘録』にこいしが登場した際、「怪ラストワード」として披露した。
怪ラストワードとは、同作のストーリーに関わるそれぞれの「都市伝説」と結びついたラストワードの在り方であり、本怪ラストワードはこいしが関連をもった都市伝説である「メリーさん」を基にしたものである。オカルトとしては「 メリーさんの電話 」として登場している。
メリーさんについては「メリーさん」記事等を参照。
『深秘録』におけるこいしの二つ名は「本怖!貴方の後ろにいるよ」、オカルトアタックは「今から貴方の所に行くね」と、いずれも「メリーさん」にも関連した語となっている。
加えてこいしは自身の「無意識を操る程度の能力」によって他者に感知されずに背後まで迫ることも容易であるという、総じて「メリーさん」の都市伝説と非常に相性の良いものとして描かれている。本ラストワードは『深秘録』もにみる「都市伝説騒動」が引き続きいてメリーさんの影響力も持続している『東方憑依華』でもこいしのラストワードとして登場しており、『憑依華』においてもこいしの誰かの背後をとる様と相まったこいしならではの様子を表現している。
「 ねぇ、私今貴方の目の前にいるの 」(こいし、『深秘録』)
演出
こいしの他のアクションでも用いられている古い電話を思わせる高音の電話の呼び出しとともに自身の周囲に円状の陣形を発生させて相手を怯ませた後、シーンが暗転する。
暗転した中で「メリーさん」にまつわるセリフが赤字でノイズ混じりで連続表示されるとともにこいしの白抜きのシルエットが紫の揺らめきとともにフラッシュ的に接近し、最後に耳元に受話器(左手)を当て右手にナイフを持ったこいしの半身のカットインが入り、最後に表示される「 後ろにいるの 」の赤い文字列を手にしたナイフで横から真っ二つに斬りつつ斜め上方向に向かって相手を斬り上げる。
斬り軸は赤色を基調としている。
カットインは同作でキャラクターデザインを担当した春河もえ氏によるもの。
同作でのこいしは笑顔で目を見開いているカットが多く、本怪ラストワードのカットインでもこいしは笑顔で目を見開いており、可憐さと狂気性とが同時に存在する様子に、底知れぬ恐ろしさがより高められている。
こいしは、『深秘録』から見て東方Projectにおける弾幕アクション作品の前作にあたる作品である『東方心綺楼』に登場した際にもその「目」の描かれ方にこいしならではの特徴があった。
『心綺楼』でのこいしの目の様子の詳細は「心綺楼こいし目」記事や「古明地こいし」記事中の「容姿」項目における「心綺楼」項も参照。
元々「目」もしくは「瞳」という要素に関連することの多いこいし(例えば初登場した『東方地霊殿』における二つ名である「閉じた恋の瞳」など)にあって、本作においてもその「目」(「瞳」)にはこいしの個性が描かれているのである。
「メリーさん」と『深秘録』におけるこいしの弾幕
本ラストワードを通しては、『深秘録』におけるこいしの他の要素と「メリーさん」との関連を見ることもできる。
例えば先述のように本怪ラストワードをはじめオカルトアタックである「今から貴方のところに行くね」、そして二つ名である「本怖!貴方の後ろにいるよ」の三点は「メリーさん」の怪異の時系列における恐怖のポイントとも重なる。
これはすなわち「メリーさん」にみる「電話をかける」という行動の起点(怪ラストワードが対応)、「今から行く」という行動過程(オカルトアタックが対応)、「貴方の後ろにいる」という目的地到達(二つ名が対応)という経過にもあたる。
一方、弾幕ごっこの順序としては一般に両者が出会う(象徴としての二つ名)、通常弾幕やスペルカードを展開する、(決着がつかなければ)ラストワードを披露する、の順であり、先の「メリーさん」の意味的経過とちょうど逆の形ともなっている。
閲覧上の注意
本怪ラストワードは、モデルがホラーな都市伝説であることや原作での非常に完成されたホラー演出の両者が相まっていることもあり、pixivに投稿された作品においても本怪ラストワードを取り扱った作品にはそのインパクトも非常に強いものが含まれる。
注意の方向性としては、例えばホラー系、流血などのモチーフである。
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