概要
東方Projectの一部作品に登場する、通常とは比較にならない最終奥義とも言えるスペルカードの事。
現在、『東方永夜抄』『東方心綺楼』『東方深秘録』『東方憑依華』に登場する。
『永夜抄』のラストワード
それぞれの条件を満たすことでスペルプラクティスモードにて挑戦できる。(条件は記載されている)
キャラクターの本気弾幕という設定であり、1ボスの癖に強すぎるものやかつてのトラウマスペカの上位種など、さまざまな高難易度スペルカードがそろっている。
挑戦時には「東方妖怪小町」という専用テーマ曲が流れる。
一覧
『心綺楼』のラストワード
「人気度」がMAX状態のみに発動できる超大技。
非常に強力な性能を持っているが、この技を使用して相手を仕留めきれないと人気を大きく落としてしまう。
発動中には専用のカットインが表示される。また、Ver.1.20より専用BGMが追加された。
一覧
- 「夢想天生」(博麗霊夢)
- 「サングレイザー」(霧雨魔理沙)
- 「華麗なる親父時代」(雲居一輪&雲山)
- 「アーンギラサヴェーダ」(聖白蓮)
- 「大火の改新」(物部布都)
- 「詔を承けては必ず慎め」(豊聡耳神子)
- 「スーパースコープ3D」(河城にとり)
- 「ブランブリーローズガーデン」(古明地こいし)
- 「八百八狸囃子」(二ッ岩マミゾウ)
- 「仮面喪心舞_暗黒能楽」(秦こころ)
『深秘録』『憑依華』の怪ラストワード
「オカルトボール」を4つ持っている時に発動可能。
ほとんどが相手に初撃を当てた後、カットインと共に連続攻撃or大ダメージを与える形式となっている。
初撃を外した場合は不発に終わるが、威力は心綺楼を超える強大さとなっており、相手の体力を3分の1以下まで削る事が可能。
またラストワード及びスペルカードでも珍しく、名前はカッコではなく『*』で区切られている。
また、憑依華にも同様のルールがあり、深秘録にあったもの+aで追加されたキャラクターのラストワードが収録されている。
深秘録で追加されたラストワード
- *あんな隙間に巫女がいるなんて!*(博麗霊夢)
- *ステキ!厠の花子さん!*(霧雨魔理沙)
- *265センチの魔人現る!*(雲居一輪&雲山)
- *100キロで空を駆けろ!*(聖白蓮)
- *死んでも一枚足りない!*(物部布都)
- *特別に両方選ばせてやろう!*(豊聡耳神子)
- *ネス湖は今ここにある!*(河城にとり)
- *今から電話をするから出てね*(古明地こいし)
- *宇宙機密漏洩!直ちに処置せよ*(二ッ岩マミゾウ)
- *これでもアタシ、キレイよね?*(秦こころ)
- *猿の手よ!敵を握りつぶせ!*(茨木華扇)
- *こんな世は燃え尽きてしまえ!*(藤原妹紅)
- *緑の巨人よ、おおきくなれよ!*(少名針妙丸)
- *幻視せよ!異世界の狂気を*(宇佐見菫子)
憑依華で追加されたラストワード
- *もうお前は狂っている!*(鈴仙・優曇華院・イナバ)
- *もう目覚めなくて良いのよ*(ドレミー・スイート)
- *大気圏は我が手中にあり*(比那名居天子)
- *その綺麗な足をくれ!*(八雲紫)
- 「80'sのエクストーショナー」(依神女苑)
二次創作「東方ロストワード」
いわゆる「最後の切り札」的なポジションのスペルカードであり、最大レベル100まで上げられる限界突破をすることで使用可能となる。
ただし一度使用すると、スペルカードの残数に関係無く以降のターンはスペルカードが使えなくなる(戦闘が終わるまで)ため、使いどころが重要になる。
登場キャラ全てに設けられているが、原作において登場したものは、いずれも名称は原作と同じである(永夜抄・心綺楼で登場したもののみ)。
一覧
ラストワード名 | 使用キャラ | 元ネタ、備考 |
---|---|---|
「夢想天生」 | 博麗霊夢 | |
「ブレイジングスター」 | 霧雨魔理沙 | |
「トワイライトゾーン」 | ルーミア | 元ネタはトワイライトゾーン、演出はアメリカのSF映画「トワイライト・ゾーン」のパロディ。トワイライトは「二つの光」であることから「薄明薄暮の時間帯=逢魔が時」を意味するとしている。また逢魔時にあたる黄昏時は『誰そ彼』を語源とする説がある。 |
「エヴリデイ・マジック」 | 大妖精 | 名前は恐らくエブリデイ・マジックから。ごく普通の日常生活の世界を舞台とし、そこに魔法的な存在が入ってくることで不思議な物語が展開する物語の形式。大妖精曰く『外の世界の魔法』をイメージした技らしい。 |
「アイスエイジ・スノーボールアース」 | チルノ | 「アイスエイジ」は氷河時代、「スノーボールアース」は全球凍結の英語表記。アイスエイジは地球上の気候が寒冷となり広範囲に氷河が発達した時代、スノーボールアースは地球全体が完全に氷床や海氷に覆われた状態のこと(氷河期は氷河時代の中で特に寒い時期を指すため定義的には別物である)。 |
「真紅星脈地転弾」 | 紅美鈴 | ベースは星気「星脈地転弾」。 |
「夢見るネクロノミコン」 | 小悪魔 | 元ネタはネクロノミコン。 |
「最後の賢者の石」 | パチュリー・ノーリッジ | ベースは火水木金土符「賢者の石」。「最後の」の由来は恐らくラストエリクサー症候群、またはその語源であるラストエリクサーから。エリクサーは賢者の石と同一視されることもある。 |
「デフレーションワールド」 | 十六夜咲夜 | |
「スカーレットディスティニー」 | レミリア・スカーレット | |
「閉じゆくシュワルツシルト半径」 | フランドール・スカーレット | ベースはQED「495年の波紋」、元ネタはシュワルツシルト半径。シュワルツシルト半径はドイツの天文学者カール・シュヴァルツシルトがアインシュタイン方程式から導き出した半径で、シュワルツシルト半径よりも小さいサイズに収縮した天体はブラックホールになってしまう。特異点を中心としてブラックホール自体の半径を指す場合もあり、ブラックホールはホーキング放射によって質量が減り、小さくなる。 |
「クリスタライズシルバー」 | レティ・ホワイトロック | レティのテーマ曲は「クリスタライズシルバー」。訳すると「結晶化する銀」になる。 |
「鎮魂の天佑寺」 | 橙 | 天佑寺の化け猫騒動(鍋島騒動)が元ネタ。龍造寺家の怨念が化け猫となり鍋島氏を苦しめる。 |
「グランギニョル座の怪人」 | アリス・マーガトロイド | |
「鶯のこゑ聞きそむるあしたより」 | リリーホワイト | 本居宣長の詠んだ俳句「鶯のこゑ聞きそむるあしたより待たるる物は桜なりけり」から。大伴家持の「あらたまの年ゆきがへり春立たばまづ我が宿に鶯は鳴け(万葉集)」から派生したとされている。このラストワードの命名者は宣長を元ネタとする本居小鈴。 |
「オーラスアンコール・ルナサソロパート」 | ルナサ・プリズムリバー | 演出で流れるSEは「幽霊楽団 ~ Phantom Ensemble」の序盤パートのバイオリンアレンジ。原曲「幽霊楽団 ~ Phantom Ensemble」の序盤にはバイオリンのソロパートがある。 |
「オーラスアンコール・メルランソロパート」 | メルラン・プリズムリバー | 演出で流れるSEは「幽霊楽団 ~ Phantom Ensemble」の中盤パートのトランペットアレンジ。原曲「幽霊楽団 ~ Phantom Ensemble」の中盤にはトランペットのソロパートがある。 |
「オーラスアンコール・リリカソロパート」 | リリカ・プリズムリバー | 演出で流れるSEは「幽霊楽団 ~ Phantom Ensemble」の終盤パートのピアノアレンジ。原曲「幽霊楽団 ~ Phantom Ensemble」の終盤にはピアノのソロパートがある。 |
「待宵反射衛星斬」 | 魂魄妖夢 | |
「西行寺無余涅槃」 | 西行寺幽々子 | |
「那須と三高田の殺生石」 | 八雲藍 | 元ネタは玉藻前の伝承の殺生石。那須にあるもののほかにも、殺生石の破片が「高田」と呼ばれる3箇所に飛び散ったとされている。 |
「深弾幕結界 ‐夢幻泡影‐」 | 八雲紫 | |
「血吸改童子切」 | 伊吹萃香 | 萃香の元ネタである酒呑童子の首を切ったとされる童子切の名前を冠する。 |
「季節外れのバタフライストーム」 | リグル・ナイトバグ | |
「ブラインドナイトバード」 | ミスティア・ローレライ | |
「日出づる国の天子」 | 上白沢慧音 | |
「エンシェントデューパー」 | 因幡てゐ | |
「幻朧月睨(ルナティックレッドアイズ)」 | 鈴仙・優曇華院・イナバ | |
「天網蜘網捕蝶の法」 | 八意永琳 | |
「蓬莱の樹海」 | 蓬莱山輝夜 | |
「フェニックス再誕」 | 藤原妹紅 | |
「シャッターチャンス・イズナドロップ」 | 射命丸文 | 投げ技「飯綱落とし」の名前は飯綱権現を由来とする。 |
「リターンオブハピネス」 | メディスン・メランコリー | スズランの花言葉は「再び幸せが訪れる」。 |
「百花繚乱マスタースパーク」 | 風見幽香 | ベースは東方幻想郷で幽香が使った巨大なレーザー。霧雨魔理沙の「マスタースパーク」から名前をパクっている。魔理沙のマスタースパークは幽香のレーザーのオマージュであるため、厳密にはパクリ返しである。 |
「六道の辻トンネル効果」 | 小野塚小町 | 六道珍皇寺の井戸、「六道の辻」「トンネル効果」が元ネタ。「六道の辻」は鳥辺野の入口にあたり、この世とあの世の境域と考えられた場所。 |
「黙示の時代」 | 四季映姫・ヤマザナドゥ | 最後の審判の後の顛末を由来としている。そのため審判「ラストジャッジメント」と審判「ギルティ・オワ・ノットギルティ」を前座としている。 |
「哀愁のバナナ型神話」 | 秋静葉 | 「バナナ型神話」は死や短命にまつわる起源神話のこと。バナナ型神話は重要なアイテムとしてバナナが登場することが特徴とする。 |
「豊鍬のハイヌウェレ型神話」 | 秋穣子 | 「ハイヌウェレ型神話」は殺された神の死体から作物が生まれたとする形式の神話。日本の農作物起源型神話もこのタイプに分類される。 |
「厄祓いダイソンスフィア」 | 鍵山雛 | 元ネタは仮説上の人工構造物「ダイソン球」。フリーマン・ダイソンの論文では、人工の生命圏 (biosphere)で殻状に星をすべて包むとしている。ラストワードの名付け親はにとり。 |
「スーパースコープ3D」 | 河城にとり | |
「サウザンドウルヴズ」 | 犬走椛 | 直訳すると「千の狼」。名前の由来は日本の説話の類型の一つ「千匹狼(千疋狼)」で、「鍛冶が嬶」「小池婆」「弥三郎婆」などがその類型に当てはまる。送り狼と並んでオオカミの説話で有名なものとされ、夜間に狼の大群に襲われた人間が木の上に登り、狼たちがハシゴのように肩車を組んで樹上の人間を襲おうとするものの後一歩で届かず、狼が自分たちの親玉を呼びつけるという話。 |
「奇跡の価値」 | 東風谷早苗 | 奇跡は狙って起きるものではないため。恐らく元ネタは新世紀エヴァンゲリオン第12話のタイトル「奇跡の価値は / She said, "Don't make others suffer for your personal hatred."」。 |
「神の御威光」 | 八坂神奈子 | 弾幕アマノジャクの「不可能弾幕」と言われているスペルカードから、ラストワードとして使えるようにしたという設定。 |
「石の神か木の神か」 | 洩矢諏訪子 | ベースは土着神「七つの石と七つの木」。 |
「ディギン・ザ・シュラインプリンセス」 | 永江衣玖 | 直訳すると「追究する聖なる場所(神社)の姫」。元ネタは神社姫で、かつて赤痢の流行を予言したといわれる怪魚。 |
「およそ1兆トンの要石落とし」 | 比那名居天子 | 何処で使おうが幻想郷っぽい場所に要石が落ちる幻を見せられるらしいが、八雲紫に対する何らかの思いが関係しているのだろうか……? |
「鬼火絨毯爆撃」 | キスメ | 鶴瓶落としとたまに混同・同一視される火の妖怪「鶴瓶火」が元ネタ。 |
「膝丸改蜘蛛切」 | 黒谷ヤマメ | 元ネタは土蜘蛛の精を斬ったとされる名刀「膝丸」。源頼光がこの刀で土蜘蛛を退治した後に「蜘蛛切」へと名を改めた。髭切/鬼切/鬼切丸とは兄弟関係にあたる。 |
「髭切改鬼切」 | 水橋パルスィ | 元ネタは宇治の橋姫を斬ったとされる名刀「髭切」。試し切りで罪人の遺体の首を落とした際、髭まで一緒に切り落としたことからこの名が付いた。宇治の橋姫は渡辺綱によって片腕を切り落とされてしまう。 |
「ミズ・アンチェイン」 | 星熊勇儀 | 読み方は「つながれざるもの」。『アンチェイン』を訳すると「チェーンを外す」となる。名前と読み方は西部劇映画「ジャンゴ 繋がれざる者」が由来と思われる。 |
「赤神鷹の連撃」 | 古明地さとり | 元ネタは手塚治虫の漫画『三つ目がとおる』の主人公写楽保介が使う赤い槍。三つ目族の王族だけが扱うことのできる万能アイテム。古明地さとりはサードアイも合わせて目が三つある。 |
「モルグ街グランプリ・デットヒート」 | 火焔猫燐 | 「モルグ」は死体安置所。元ネタはエドガー・アラン・ポーの短編推理小説「モルグ街の黒猫」。 |
「原始太陽」 | 霊烏路空 | 「原始太陽」は生まれたばかりの太陽のこと。その時の中心部の温度はまだ水素の核融合反応を起こすには足りず、収縮によって重力エネルギーを解放することで輝いていた。 |
「ブランブリーローズガーデン」 | 古明地こいし | |
「鼠たちのハーヴェスト」 | ナズーリン | 恐らくベースは宝塔「グレイテストトレジャー」。ハーヴェストは「(穀物などの)収穫」を意味する。 |
「多度山の独眼竜」 | 多々良小傘 | 製鉄・鍛治の神天目一箇神(天目一箇命)が元ネタ。天目一箇神は本来は片目が潰れてしまった独眼の龍神で、天候、特に雨と風を司る神。多度大社の祭神の一柱である一目連と習合し同一視されるようになったという。 |
「華麗なる親父時代」 | 雲居一輪 | |
「聖輩艦隊一斉掃射」 | 村紗水蜜 | 村紗にそっくりのキャラクターである『艦隊これくしょん』の木曾を意識している(イベント衣装『フレ・フレ・ヨーソロー!』を見るあたり確信犯と思われる。)。 |
「多宝塔戦車」 | 寅丸星 | 多砲塔戦車のもじり。「多宝塔(たほうとう)」は、寺院建築のうち仏塔における形式のひとつのこと。 |
「アーンギラサヴェーダ」 | 聖白蓮 | |
「影が行く!」 | 封獣ぬえ | 1938年に発表されたアメリカの小説家ジョン・W・キャンベルによるSF短編小説「影が行く」から。閉鎖された空間の中で、地球に飛来した異星生物と人類による緊迫した対決が繰り広げられる。 |
「現象判断のパラドックス」 | 姫海棠はたて | 現象判断のパラドックス(現象報告のパラドックス)とは『心の哲学』において議論されるパラドックスのこと。意識の主観的・経験的側面である現象意識またはクオリアに関する問題(意識のハード・プロブレム)について議論する文脈で登場するパラドックスで、主に物理主義(物的一元論)の立場から意識と物質を独立させた二元論への反論として提示される。姫海棠はたての能力は「念写をする程度の能力」で、念写は超能力の一種であり、心の中で念じることで写真乾板やフィルムに感光させたり映像を出現させたりすることである。 |
「読経部屋・完全マニュアル」 | 幽谷響子 | |
「気運風梳新柳髪」 | 宮古芳香 | 読み方は「きはれてはかぜしんりゅうのかみをけづる」。宮古芳香の元ネタとされる都良香が羅生門の下で詠んだとされる句「気霽風梳新柳髪(気霽れては風新柳の髪を梳る)」から。「天気が晴れて、髪の毛をくしけずるように風が新しく芽吹いた柳の枝の間を吹いていく」という意味で、羅生門の鬼が詠んだ下の句「氷消波洗旧苔鬚」とは対句の関係。 |
「ワームホールの預言者」 | 霍青娥 | ワームホールは時空の虫食い穴のこと。霍青娥はかんざしで壁に穴を開ける能力を持つ。名前は恐らくSF映画「スタートレック」における『預言者』から。スタートレックにおける預言者はベイジョー・ワームホールの聖なる神殿に住む全知全能不老不死の高次元生命体。 |
「霹靂幻想」 | 蘇我屠自古 | 「霹靂」は急に雷が激しく鳴ること。昔の時代において雷はその名が付いたように「神が鳴らすもの」として恐れられていたが、清涼殿落雷事件などのように特定人物の怨みを媒体としてる話もある。名前は霹靂玄蒙紀のもじり? |
「大火の改新」 | 物部布都 | |
「詔を承けては必ず慎め」 | 豊聡耳神子 | |
「八百八狸囃子」 | 二ツ岩マミゾウ | |
「仮面喪心舞 暗黒能楽」 | 秦こころ | |
「サクラメント・リバーフィッシュ」 | わかさぎ姫 | 伝説の人魚の涙を流す弾幕としているが、人魚の涙は真珠の名前で、ギリシャ神話では愛と結婚の象徴とされる。日本では八百比丘尼(やおびくに)伝説に登場する人魚が流した涙としていて、おたやという少女が人魚の涙を呑んで不老不死になる話がある。「サクラメント」はキリスト教において神の見えない恩寵を具体的に見える形で表すこと。サクラメントを通して、イエス・キリストは神の恵みや命を人の心に授ける。 |
「空裂熱視線」 | 赤蛮奇 | 熱視線は熱い視線、強い関心をもって見つめること。「空裂」はジョジョの奇妙な冒険第二部「戦闘潮流」に登場するストレイツォの技名「空裂眼刺驚」のパロディと思われる。 |
「伝説の飢えし狼」 | 今泉影狼 | 名称は恐らくSNK初の2D格闘ゲーム「餓狼伝説」のパロディとニホンオオカミの絶滅理由の一つとして考えられている「飢え(餌となるシカの生息数の減少)」のダブルネーミング。バレット名「宿命の戦い」「新たなる戦い」「遥かなる戦い」「真剣な戦い」「野生の野心」「餓狼の印」は餓狼伝説シリーズの作品タイトルから。 |
「玄上 内裏大炎上」 | 九十九弁々 | 琵琶の名器『玄上』の逸話から。天皇によって朝廷の内裏に大事に保管されていた意思を持つ琵琶で、内裏が燃えた時は自ら屋敷を飛び出して無事だった。弁々の元ネタである琵琶牧々は、徒然草70段に「玄上」と「牧馬」が登場する話からの発想で描かれたとされる。 |
「琴木の岡」 | 九十九八橋 | 琴木の岡の伝承から。丘に宴の場を作った景行天皇は記念として琴を丘の上に置いた。すると丘の琴は姿を変え、青々と茂るクスノキの木となった。このクスノキは夜に付近を通るとどこからか琴の音色が聞こえてくることから後に「琴古主」と呼ばれるようになる。そのクスノキの呼び名の由来である妖怪の琴古主は、九十九八橋の名前の元ネタでもある。 |
「インヴァース・マトリックス」 | 鬼人正邪 | 逆行列の英語表記「Inverse matrix」から。数学における行列は数を長方形や正方形の形になるように並べたもので、行列の割り算と同じ働きをするのが逆行列である。 |
「ジャイアントキリング」 | 少名針妙丸 | 「ジャイアントキリング」は昔話で一寸法師が鬼を倒すように、格下の存在が大勢の予想を覆して強い上位の相手に勝利すること(大番狂せ)で、いわゆる下克上のことである。直訳すると「巨人殺し」でその由来は童話の「Jack the Giant Killer(ジャックと豆の木)」。主人公の青年ジャックが巨人を倒したという内容から、格下が格上に勝つことを「ジャイアントキリング」と表現するようになった。 |
「戦闘雷電」 | 堀川雷鼓 | |
「超ESP仮説」 | 宇佐見菫子 | 超ESP仮説は「死後生や霊魂の存在の証拠とされる心霊現象も、ESP(PK)や超能力によるものだと見なすことで、霊魂を想定しなくても説明可能になる」とする仮説。 |
「後期重爆撃期(ルナカタクリズム)」 | 清蘭 | 後期重爆撃期(lunar cataclysm)は太陽系の惑星形成後の41億年前から38億年前の期間を指す言葉。その時期には火星・地球・金星・水星などの地球型惑星にたくさんの小天体が集中して落下したと考えられる。 |
「衝突の巨人(マザーテイア)」 | 鈴瑚 | ジャイアント・インパクト説において、およそ46億年前に原始地球に衝突したとされる太陽系の仮説上の原始惑星。”マザー”なのは名前の由来であるテイアーが月の女神セレーネーの母であることから。 |
「枕中のアスガルタ」 | ドレミー・スイート | アスガルタはオカルト的な伝説においてアジアのどこかにあるとされた地下都市・アガルタのこと。 |
「言挙げの還矢」 | 稀神サグメ | |
「ウェルカム・トゥ・アンダーワールド」 | クラウンピース | 訳すると「地下世界にようこそ」で、アンダーワールドは死者の世界(地獄)とされることがある。また、2ちゃんねるのコピペネタである「Welcome to Underground」も含まれていると思われる。 |
「始まりのロゴス」 | 純狐 | |
「パンデモニックプラネット」 | ヘカーティア・ラピスラズリ | |
「バースト1990」 | 依神女苑 | |
「ロストイヤーズ20」 | 依神紫苑 | |
「非時香菓」 | エタニティラルバ | |
「レッドサンダードラゴン」 | 坂田ネムノ | |
「守護獣の挟撃」 | 高麗野あうん | |
「六仏合体クシティガルバ」 | 矢田寺成美 | |
「六識保守のダイモーン」 | 爾子田里乃 | 六識(眼識・耳識・鼻識・舌識・身識・意識)は仏教用語の一つで、六根(色、声、香、味、触、法)をよりどころとし、六境と呼ばれる6種の認識器官(目、耳、鼻、舌、身、意)を対象とする六つの認識の総称。これらの認識には神経を通す必要があるが、特に「意識」は心や精神に大きく関わる。里乃の能力は「後ろで踊る事で精神力を引き出す程度の能力」。「ダイモーン」は西洋における鬼神・精霊・大霊を指す言葉である。演出に登場する武神「八幡神」はある氏族と関わりが深い。 |
「末那識保守のダイモーン」 | 丁礼田舞 | 末那識(第七識)は阿頼耶識(第八識)を対象とする六識の背後で働く生命の自我意識。舞の能力は「後ろで踊る事で生命力を引き出す程度の能力」。「ダイモーン」は西洋における鬼神・精霊・大霊を指す言葉である。演出で登場する農耕神「稲荷神」はある氏族と関わりが深い。 |
「幻想シミュレーション仮説」 | 摩多羅隠岐奈 | シミュレーション仮説は自分たち人類が暮らす世界はシミュレーションの中で生きていると主張する仮説のこと。摩多羅隠岐奈は裏から幻想郷のバランスを取る役割を持っている賢者であり、幻想郷は賢者らによって内情の安定が続いている。このことから「幻想郷は人知を超越した賢者が管理するシミュレーテッド・リアリティな世界」であると解釈できるため、ラストワードの名前に「幻想」の名前が付いたと考えられる。 |
「天磐櫲樟船」 | 戎瓔花 | 読みは「あめのいわくすふね」。元ネタは『日本書紀』の神産みの段本文で、イザナギ・イザナミが産んだ蛭児(ヒルコ)を捨てるための船「天磐櫲樟船」。 |
「牛鬼淵」 | 牛崎潤美 | 「牛鬼淵」には同名の昔話や地名がある。昔話の方は牛鬼伝説の一つで「伊勢の山奥の牛鬼淵というところには、顔は牛、体が鬼の化け物が住んでいて、そいつに影をなめられると高熱を出して死んでしまうというという噂があった……」というお話だが、その舞台は実在する同名の地名。 |
「神鶏長鳴」 | 庭渡久侘歌 | 「神鶏(みとり)」は恐らくニワタリ神や常世長鳴鳥(とこよのながなきどり)のこと。天鈿女命に舞わせて天照大神を呼び出したという逸話から「時を告げる神聖な鳥」とされていった。「長鳴」は通常の鶏より長く鳴くように品種改良された鶏「長鳴鶏」から。 |
「暗中奇手」 | 吉弔八千慧 | 「暗中」は暗闇の中、「奇手」は普通はしないような思いがけないやり方。闇討ちからの連想と思われる。 |
「墳丘の戦士」 | 杖刀偶磨弓 | |
「トランスヒューマナイズ」 | 埴安神袿姫 | 元ネタは「トランスヒューマニズム」。新しい科学技術で人間の身体と認知能力を進化させ、人間の状況を前例の無い形で向上させようという思想のこと。 |
「小墾田宮誤踏」 | 驪駒早鬼 | 小墾田宮(おはりだのみや)は飛鳥時代の推古天皇と皇極天皇の皇居。610年、甲斐の黒駒は小墾田宮を間違えて踏んでしまったことを悔やんで絶食したことがある。 |
「涿鹿業浴異聞」 | 饕餮尤魔 | ベースは自機としてプレイしている時に使える水吸収時のスペルカード。「涿鹿(たくろく)」は尤魔の名前の由来である蚩尤に関係している地名で、蚩尤は涿鹿の戦いで敗れ首を切り落とされるが、その時の首が饕餮に変わったという言い伝えもある。「業浴異聞(ごうよくいぶん)」は剛欲異聞のもじり。 |
「雨降らずして虹は無し」 | 豪徳寺ミケ | ハワイのことわざ「No Rain, No Rainbow」から。「困難な試練があってこそ、いいことがある」という意味で、ミケの信念に共通している。演出で映る寺は招き猫の発祥である「豪徳寺」。鷹狩りから帰る途中の殿様(彦根藩主井伊直孝)は弘徳院(後の豪徳寺)の門前にいた猫に手招きされて、寺に立ち寄った結果雷雨を避けることができた。 |
「ダイナマイトアーマー」 | 山城たかね | 演出はメタルスラッグアタックのパロディ。東日本における天狗倒しのような怪奇現象は山の神や天狗の仕業とされることが多いが、西日本では山童の仕業とされることが多い。そんな中、熊本県ではダイナマイトによる発破の音をさせたという話がある。 |
「パープルヘイズドラゴン」 | 駒草山如 | ジョジョの奇妙な冒険第五部に登場するスタンド「パープル・ヘイズ及びその名前の由来である同名の楽曲、またはその楽曲との関連性が疑われていた幻覚剤「LSD」の呼称から。LSDは紫のカプセルに入っていたことから「パープル・ヘイズ」と呼ばれてる。 |
「陰陽惑星」 | 玉造魅須丸 | 元ネタ不明。オーパーツが宇宙から飛来した説(古代宇宙飛行士説の一つ)の類が由来? |
「セブンティファイブフォクシーズ」 | 菅牧典 | 管狐は使うたびに管の中で最大75匹まで数が増え、そこまで達すると入れ物を破って外にあふれ出し、周りのものを食い尽くしてしまう。 |
「飯綱修験 智羅永寿」 | 飯綱丸龍 | 「飯綱修験」は飯綱山を中心とする修験のこと。飯綱権現の真言は「オン チラチラヤ ソワカ」。「チラチラヤ」は飯縄智羅天狗の「智羅」から来ているが『今昔物語集』には智羅永寿という中国出身の天狗が登場している。智羅永寿は西土における最大の妖術を誇っていた天狗。バレット名は五輪塔の名前から。 |
「ビフレストの消失」 | 天弓千亦 | ビフレストは北欧神話における人間の世界「ミズガルズ」と神々の王国「アースガルズ」の間に架かるとされる、燃える虹の橋。ラグナロクの時にはスルトを先頭としたムスペルの子たちが馬で渡ることで、燃え尽きるとされている。「ビフレストの消失」は虹の橋の消滅、つまり市場の終わりを意味していると思われる。 |
「遅来矢改蜈蚣切」 | 姫虫百々世 | 百々世のスペルカードに採掘「マインブラスト」があることから、刀を金床で叩く演出は「Minecraft」のパロディと思われる。読み方は「ちくしあらためむかでぎり」。元ネタは俵藤太(藤原秀郷)の大百足退治伝説に関係する刀「蜈蚣切」。 |
「ソーラーストーム」 | サニーミルク | 太陽嵐(solar storm)のこと。太陽で非常に大規模な太陽フレアが発生した際に太陽風が爆発的に放出され、それに含まれるものが3段階(最初にX線や電磁波、次に放射線、最後にプラズマやコロナガス)に分けて到達し、地球上に甚大な影響・被害をもたらす現象。かつて太陽嵐によって大規模な停電や通信障害を引き起こした事例がある。 |
「エクストラスーパームーン」 | ルナチャイルド | 月と地球が最接近するタイミング(スーパームーン)の前後1時間以内に最も大きな満月になるタイミングが訪れることで、通常のスーパームーンよりもさらに明るく大きく見える現象。エクストリームスーパームーンとも言われる。数十年に一度の周期でこの現象が発生するとされ、最近では2016年にエクストラスーパームーンが観測され話題となった。 |
「ハイパーノヴァ」 | スターサファイア | 極超新星(hypernova)の別表記。超新星(supernova)は大質量の恒星や近接連星系の白色矮星が起こす大規模な爆発(超新星爆発)によって輝く天体だが、極超新星はこれの10倍以上の爆発エネルギーを持つ。ガンマ線バーストとの関連性も指摘されているが詳しいことはまだ判明していない。極超新星爆発と同じような爆発を起こすかもしれないとして、りゅうこつ座η(イータ)星が注目されている。 |
「幻想郷縁起 第九版」 | 稗田阿求 | 幻想郷縁起は阿求ら稗田家が代々編纂している書物の名前。弾幕はかつての異変の主犯たち(レミリア・スカーレット→西行寺幽々子→八意永琳)の弾幕を模している。『第九版』は恐らく阿求が9代目の阿礼乙女であることから。 |
「トヨタマヒメイア・マチカネンシス」 | 綿月豊姫 | マチカネワニの学名「Toyotamaphimeia machikanensis」から。 |
「ヤマタノオロチ・インストール」 | 綿月依姫 | |
「献身供物(マーシーフォーマーシャル)」 | レイセン | |
「氷消波洗旧苔鬚」 | 茨木華扇 | 読み方は「こおりきえてはなみきゅうたいのひげをあらう」。羅生門の鬼が詠んだとされる句「氷消波洗旧苔鬚(氷消えては波旧苔(きうたい)の鬚(ひげ)を洗ふ)」から。「(海では)氷が解けて髭を洗うように、波が(海岸の岩に張り付いた)古い海苔に打ち寄せる。」という意味で、都良香が詠んだ上の句「気霽風梳新柳髪」とは対句の関係。東方茨歌仙1話でもこの歌が登場したが、オマージュの一貫なのか誤植なのか不明だが「水(みず)消えて波は旧苔(きゅうこけ)の髪を洗う」となっている。 |
「私家版百鬼夜行絵巻最終章補遺」 | 本居小鈴 | |
「髭切改鬼切丸」 | 茨木童子の腕 |