「里の人間にも里の歴史にも弾幕一本触れさせる物か!」
概要
種族 | ワーハクタク(白沢と人間のハーフ) |
---|---|
登場作品 | 『永夜抄』3面ボス・EX中ボス、『文花帖』書籍・LEVEL 3、『求聞史紀』解説、『儚月抄』小説・4コマ、『弾アマ』3日目 |
二つ名 | 知識と歴史の半獣(永)・歴史喰い(永)・堅苦しい歴史家(文)・歴史喰いの半獣(求) |
能力 | 歴史を食べる(隠す)程度の能力(人間時)・歴史を創る程度の能力(動物化時) |
危険度 | 低 |
人間友好度 | 高 |
主な活動場所 | 人里 |
テーマ曲 | プレインエイジア、エクステンドアッシュ ~ 蓬莱人(永EX道中) |
※ただし危険度や人間友好度等の評価は作中登場人物の稗田阿求による。
稗田阿求から「知識豊富で最も賢い獣人」と評価されており、現在は子供たちの為に人間の里で寺子屋を開いている。
普段は人間だが、満月の夜になると角と尻尾が生えて、イメージカラーも青から緑へと変化する。簡単に言えば狼人間(ワーウルフ)の白沢版。
『求聞史紀』によると、彼女は元々人間であったが、何らかの原因で獣人になったとされる後天性の妖怪である。半分は妖怪の身でありながらも人間を愛しており、常に人間側に立って行動している。その能力も人間の為になる事にしか使っていない。
満月の夜に白沢になったときには幻想郷中の知識を持ち、幻想郷の歴史の編纂作業を行っている。一夜漬けの編纂作業の為か、はたまたハクタク化によって好戦的な性格に変わった為か、不用意に近付くと角のある頭で頭突きをされる恐れがある。ものすごく痛いらしい。
『永夜抄』Extraでは、「あの人間」の護衛のために白沢に変身した姿で再登場。あの人間が誰を指すのか不明だが、その後に登場するEXボスが藤原妹紅であるため二次創作では仲の良い相手として妹紅が描かれる事が多い。
後に『小説版儚月抄』で慧音は妹紅にとって数少ない理解者であると言う設定が判明。二次創作で補完されていた部分が公式によって後付けされる形となった。
妹紅曰く慧音は中性的な話し方をするとのことで、『永夜抄』での会話もそのような言葉遣いであった。
しかし『小説版儚月抄』では妹紅に対し「ですます」口調の丁寧語で話している。『書籍版文花帖』でも文のインタビューに対して丁寧語で応えていることから、誰に対しても中性的な口調ではないようだ。
◆寺子屋について
慧音の授業は難解で退屈らしく、『求聞史紀』では阿求に「私が授業した方が面白いと思う」と書かれる始末。また、宿題を忘れたりするとお仕置きとして頭突きが待っている。すごく痛いらしい。
『鈴奈庵』では実際に慧音と思しき人物が教室で教鞭をとる光景が描かれている。この機会では授業時間中の他に授業時間外の慧音と生徒たちの様子も見ることができる。その様子を見る範囲では生徒たちには慕われている様子である。
一方『月のイナバと地上の因幡』で描かれた授業風景ではその授業内容に飽きて多くの生徒たちが居眠りをする様子も描かれているなど、複数の作品で教師としての慧音の多様な表情が描かれてもいる。
『文果真報』ではこの寺子屋と同一のものかは不明であるが、文々春新報には「 稗田寺子屋 」の生徒募集の広告に眼鏡をかけた阿求と共に描かれており、慧音もまた「 強力な講師陣 」「 幻想郷随一の講師陣 」の顔の一人としても登場している。
性格
面倒見がよく、生真面目で他人を放っておけない性質。大事なもの(人間など)のためなら命も張る熱血娘である。ただし、少々思い込みが激しく先走りするところがあり、物事を決め付けて掛かる癖がある。
また自分勝手な部分もあり、「月のイナバと地上の因幡」では
- 鈴仙への説教を自身で実行できず、はぐらかす。
- 偶然居合わせた鈴仙をこき使おうとする。
などの行動が見られた。
(ZUNは「月の~」では原案であり、ネタ出しは作画のあらたとしひらによるもの)
容姿
腰まで届こうかというまで長い、青のメッシュが入った銀髪。頭には頂に赤いリボンをつけ、六面体と三角錐の間に板を挟んだような形の青い帽子を乗せている。この帽子は赤い文字のような模様が描かれている。
衣服は胸元が大きく開き、上下が一体になっている青い服。袖は短く白。襟は半円をいくつか組み合わせ、それを白が縁取っている。胸元に赤いリボンをつけている。下半身のスカート部分には幾重にも重なった白のレースがついている。長い。
ZUN曰く「それにしても、慧音はなんで変なスカートをはいているのだろう。帽子も。」
白沢になった姿(きもけーね)では、帽子がなくなる代わりに左にリボンをつけた角を生やす。
衣装や髪のメッシュは色だけが変わり、緑色になっている。
能力
彼女の能力はゲームのストーリー中で使用されている場面がある割に、抽象的な部分が多く分かりづらい。
単純に字面だけを読んでも理解できない部分が多いが、「ハクタク」と言う妖怪が元々中国の妖怪であり、その時代の中国の施政に関する文化がどういうものであったのかまで考慮に入れると理解がしやすくなる。
(参考:求聞史紀)
歴史を食べる(隠す)程度の能力(人間時)
簡単に言うとある出来事を「無かったことにする」能力。
しかし本当に過去の出来事が消滅するのではなく、文字通り「無かったことになる」だけである。
古代中国では政権を担う有力者が交代するたびに、前の政権での歴史を全て焼き払い、自分に都合のいいように書き換えられた歴史書を作り直す、という事を繰り返してきた。その為、悪政を敷いた王の名前はあまり良くない意味の言葉を当てられる事も多い。紂王や桀王などがいい例である。
つまり歴史とは「過去の事実」ではなく、「その当時の施政者が書き記したもの」であり、事実がそのまま記されているものもあれば、そんな出来事無かったのに事実のように記されている事、実在したのに抹消されている事も当然ながらあった。
当たり前だがこういう事をしても、前の政権の時代の歴史を実体験で知っている年寄りにはあまり意味が無い。そこまで年寄りではなくとも、前の政権の時代に歴史を少しでも学んだことがある者であれば違いに気づくことが多い。しかし、書き換えられてから初めて歴史を学ぶ者は、その書き換えられた歴史が全てとなる。
慧音の能力によって「無かったことにする」とは、ちょうどこの作られた歴史のように、本当は実在した出来事なのに、そんな事は無かったのだと周りに広めるようなものと言える。
なので、強い妖怪(≒長く生きており、歴史書に頼るまでもなく実体験として歴史を多く知る者)には効果が無い。また、自身の体験ではないものの、独自に歴史をまとめ続けている稗田家の歴史書にも効果が及ばない。
慧音の能力はただの歴史書の改ざんよりもちょっとだけ発展性があり、能力の効果がある相手には無かったことにしたものが物理的に見えなくなるなど、現実での認識にもいくらか影響を及ぼす。
『永夜抄』の該当シーンでも、いずれも100年以上生きている者ばかりである妖怪サイドのキャラに対しては人間の里は無かったことになっておらず、普通に見えていた。
そこまで長く生きておらず、自身の中に歴史を持っていない人間サイドのキャラクターは、影響を受けて里が見えなくなってしまっていたものの、「そこに人間の里があった」と言う改変前の歴史は知っているため、改変後の「里を無かったことにした歴史」との食い違いを自覚していた。
歴史を創る程度の能力(白沢時)
こちらの能力はゲームのストーリー中で使用された場面が無く、書籍でいくらか紹介で触れられているに留まるが、同じ「歴史書の改ざん」と言うテーマに基づいて考えると理解が早い。
先述の通り歴史書が改ざんされると、「実在したのに無かったことにされている、誰にも知られないまま終わっている出来事」が出てくる。
ハクタク化した慧音は幻想郷中の歴史を一時的に知ることができるため、無かったことにされている出来事をサルベージして歴史書に記し直すのである。
『求聞史紀』での阿求の言葉を借りるならば、「事実は事実ではあるが歴史ではない。誰かに書き記され広められて初めて"歴史"になる」のだ。
ただし記している内容がすべて事実だとは限らない。慧音と言えど一個人であるため彼女の主観がどうしても入る。
また、彼女が歴史書を編纂する目的が「間違った歴史を学んでしまう事で人間と妖怪が不要な争いを起こしてしまうのを防ぐため」である事から、逆に無かったことにしておいた方が争いを避けられる事実は恐らくサルベージしても記さずに再び無かったことにしているだろう。
スペルカード
東方永夜抄
人間時
スペルカード名 | E | N | H | L | EX | 備考 |
---|---|---|---|---|---|---|
産霊「ファーストピラミッド」 | ◯ | ◯ | ◯ | ◯ | ||
始符「エフェメラリティ137」 | ◯ | ◯ | ◯ | |||
野符「武烈クライシス」 | ◯ | |||||
野符「将門クライシス」 | ◯ | |||||
野符「義満クライシス」 | ◯ | |||||
野符「GHQクライシス」 | ◯ | |||||
国符「三種の神器 剣」 | ◯ | |||||
国符「三種の神器 玉」 | ◯ | |||||
国符「三種の神器 鏡」 | ◯ | |||||
国体「三種の神器 郷」 | ◯ | |||||
終符「幻想天皇」 | ◯ | ◯ | ||||
虚史「幻想郷伝説」 | ◯ | ◯ | ||||
未来「高天原」 | LastSpell | |||||
「日出づる国の天子」 | LastWord |
白沢時
東方文花帖
弾幕アマノジャク
スペルカード名 | ステージ |
---|---|
「20XX年 死後の旅」 | 3日目 シーン3 |
大火「江戸のフラワー」 | 3日目 シーン6 |
二次創作
ワーハクタク状態を二次では「きもけーね」または「キモけーね」と呼ぶ。
Extraステージでの慧音に対して霊夢が「これが肝試しの肝?」と言ったためか。今となっては「キモ」は気持ち悪いの略にあたるので、蔑称のつもりで連呼すると先生に頭突きを喰らうかもしれない。
- 悪い教師
基本的に熱くて思いやりを持つ良い先生として描かれるが、時折その真逆の性格として描かれる事もある。
具体的には生徒に対しすぐ頭突きを放ったり、妹紅に対し酷い時には変態的な言動をしていたり。
当然これはギャグの範囲内で済ませるべきなので、行き過ぎには注意すること。
慧音の永夜抄Exでの「あの人間には指一本触れさせない!」発言に端を発する妹紅とのカップリング。
pixivでは「けねもこ」と「もこけーね」(もこけね)の二種類があるが、特に違いは無い。ちなみにもこけーねの方がタグ登録が多い。ただし、違いに意味をこめて使い分けられるケースもあり、作品のストーリーや背景部分でこの違いが重要となるものもある。
小説版儚月抄では、妹紅が慧音を指して「数少ない私の理解者」と評している。
不養生な妹紅を心配する慧音、相思相愛のけねもこ、慧音のボケに妹紅のツッコミ、幼い慧音を見守る妹紅と、純愛からシリアス・年齢差にコメディまで何でもござれ。
このカップリングの為か慧音は長命の可能性がありながら十六夜咲夜と共に
『寿命問題で先立つ側の筆頭』として描かれる事が多い。
原作では『東方心綺楼』の人間の里ステージで共演したものの、距離が離れすぎているため根拠には欠ける。
しかし霖之助は人里に一時滞在していたため、互いを知らないのは不自然、寧ろ幼馴染や昔馴染だったのではという説が浮上。半人同士という相性の良さも背中を押しており、かなり根強い人気を誇る。
フラグクラッシャーの霖之助相手に慧音が空回りするのが基本スタンスだが、成就した場合の物語では通い妻や熟年夫婦のような息の合い方を見せてくれる。
ちなみにとある少女を混ぜると恐ろしく違和感が仕事しない素晴らしいワンセットが完成する(なお二次創作である事には留意するように)。
その他
- 「上白沢」という苗字は、「ワーハクタク」のもじりらしい。つまり上は妖怪で下は人間ということか。
- ドイツ語で「keine」という言葉は「何もない」「なかったこと」という意味がある。発音は「カイネ」。
- 頭の帽子(ZUN帽)はよくアレンジされる。しかも落下しない。元ネタは中国の常礼の冠である「弁」と思われる。弁当ではない。
- 二次創作ではしばしば高身長に描かれるが、原作立ち絵を見る限りでは霊夢たちよりも小さい。
- 胸は大きめに描かれることが多い→でっけーね
- 永夜抄スペカプラクティスのオールドヒストリー&ネクストヒストリーの神主コメントから、けーねが言ってたネタが広まる。どんな話も説得力があるっぽく聞こえる、ってけーねが言ってた。
- pixivに投稿された東方Projectに関連する最古のイラストは上白沢慧音である。(東方最古シリーズ)
関連イラスト
関連タグ
慧音 上白沢 知識と歴史の半獣 ワーハクタク 白沢 きもけーね 寺子屋
イラストタグ
おっけーね かっけーね EX慧音 けーねっぱい/でっけーね⇔ちっけーね 短髪けーね ぽにけーね 慧オタード けーね先生 けーねが言ってた ご当地けーね すくすく白沢 べびけーね ろりけーね もこたんホイホイ フルアーマー慧音 けねもこまんが とあるふゆのけ〜ね メイド慧音 巫女けーね
カップリングタグ
けねもこ(もこけーね/もこけね、もこけねは神の国) けねけね
けねチル(チルけね) ゆかけーね えりけね かぐけね(けねかぐ) 白沢えーき にとけね けねかげ けねあきゅ(あきゅけね) 慧霖 受けーね
3ボスの集い 3ボス獣人系 けねもっきゅん てるもこけーね えーてるもこけーね けねもこすみ 森近一家 銀髪同盟 説教組 東方中華娘 東方三半人 竹林組
東方キャラの日
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