「もしこれが遊び(時間制限付き)でなければ、誰も勝つ事が出来ない。」
概要
初出は東方永夜抄にて博麗霊夢が使用したラストワード。それ以降にも東方緋想天や東方非想天則、東方心綺楼に霊夢のスペルカードとして登場した。
シューティングゲームで用いられるときと格闘ゲームで用いられるときとではその仕様は著しく異なるため、それぞれの性能については項目を分けて解説する。
東方永夜抄における夢想天生
『東方永夜抄』にて、ラストワード(スペルプラクティス専用スペカ)として登場する。特定の条件を満たすと使える『単騎魔理沙』によって難易度Normalの全スペルカードを取得することで挑戦可能になる。
霊夢の能力「主に空を飛ぶ程度の能力」の本質とも言える技であり、空どころかありとあらゆるものから浮くことで完全なる無敵状態となるという反則技。
霊夢の周囲に展開された八つの陰陽玉から弾幕が絶えず発生してはプレイヤーめがけてかなりの速度で飛んでくる。単なる自機狙いではなくランダム要素を含んでいるほか、射出された弾幕は直線状に並ぶ、言わば弾壁を構成して襲い掛かってくるため、自機の移動は極度に制限される。
しかも前述の通り霊夢は無敵状態であるため撃破することは出来ず、制限時間が過ぎるまで終了しない耐久スペルとなっている。なおかつモードの関係上ボムが使えない上1回被弾すれば最初からやり直しという条件のため、つまるところ一定時間一回も被弾せずボム無しで避けきらなければならないことになる。
主人公の究極奥義として十分説得力のある弾幕となっている。
永夜抄内での説明やグリモワールオブマリサによると、最初はスペルカードでもなんでもない技であった。そこに魔理沙が名前を与え「弾幕ごっこ」の遊びとしたらしい。また、射出される弾幕は霊夢が意識せずとも自動で放たれ、勝手に相手に向かうとのこと。
参考動画
緋想天/非想天則における夢想天生
緋想天、非想天則ともに宣言に必要なコストは5。
性能としては特殊であり、宣言すると霊夢の周囲に七つの陰陽玉が15秒間展開される。この陰陽玉は霊夢が打撃を一撃当てるごとに点灯する。ただし多段ヒットする打撃でも点灯は一つ分。展開されている間にすべての陰陽玉を点灯させると初めて攻撃発動となり、画面全体にコンボ数がカウンターストップを起こすほどの激烈な弾幕を展開する。
ただし発動条件が異常に厳しい上、「打撃を7回食らうとやばい」ということが対戦相手にモロバレする関係で対戦では間違いなく警戒されてしまう。仮に発動条件が揃ったとしても(体力が若干削られるが)グレイズ可能であるため、直撃させるのも一苦労である。その上、永夜抄のような無敵状態にはならないので注意が必要。実戦において決めることは困難を極めるだろう。
非想天則ではこの威力がさらに上がっており、事実上の即死技になっている。また両者1ラウンド取ったファイナルラウンドで発動させると、ステージに関わらずBGMが東方妖恋談のアレンジ曲(隠しBGM)になる。
ちなみに発動直後に攻撃を食らうなどして不発に終わることもあるが、それでもBGMだけは変化するため「5コス払ってBGMを変えるスペル」と揶揄されることもある。
心綺楼における夢想天生
人気度を最大にして初めて宣言可能なラストワードとして登場。
発動が成功すると画面上から姿を消し、
カットインとともに無敵状態(?)から一方的に相手へ弾幕の集中砲火を与える技となっている。
また『心綺楼』につづく弾幕アクションである『東方深秘録』では「夢想天生」そのものは登場しないが、PS4版において一時的に無敵状態となる<幻想「バウンダリークラック」>(ストーリーモード・CPU限定)など、同様に被弾判定が一時消失するものも披露している。
考察
噂だけどオオワシ霊の暴走ロアリング状態で夢想天生すると真の力が発揮されるとか
元ネタは『北斗の拳』に登場する、北斗神拳究極奥義である「無想転生」。
前述した隠しBGMのイントロ部分は、格闘ゲーム版『北斗の拳』において一撃必殺奥義がヒットした際に流れる曲(通称「テーレッテー」)をオマージュしているため、このBGMのことは「テーレッテー妖恋談」と呼んだりする。「7回」というのも北斗七星&格闘ゲーム版において一撃必殺奥義を発動させるために七つ点灯させなければならない「死兆星システム」を踏襲しているものと思われる。