概要
『GODZILLA怪獣黙示録』に続くアニメ映画『GODZILLA』前史ノベライズの第二弾。
タイトルにもある通りメカゴジラにスポットを当てつつ、「人類は何故地球を捨てなければならなかったのか」「地球滅亡の前日に見たものとは」を描く。
怪獣黙示録に引き続き東宝特撮オールスター。
新たな怪獣が姿を見せるだけでなく、前作で既に登場している怪獣の一部も、前作で言及されなかった要素を拾い上げられている。また、前作同様、『ゴジラ:ルーラーズ・オブ・アース』シリーズへのオマージュとも取れる場面も。
東宝特撮ファンは再びニヤリとさせられることだろう。
作品の形式も変わらず、アキラ・サカキが編纂したオーラルヒストリー。
黙示録の続編として構成されており、章番号は前作ラストの『四』に続いて『五』から始まる。
時系列も前作と若干重なる形で続いており、欧州奪還作戦終了後から人類脱出までが描かれる。
内容は前作以上に陰惨。
人類が全てを諦め母星放棄に至るまで、地球規模の消耗戦を展開してひたすらに負け続けるのが主軸である。
人命を含むあらゆる資源を使いつぶし、結局すべてを蹴散らされて地球から逃げ出すまでの、絶望と敗北の物語。
まさしく人類滅亡特急列車。
映画本編に直結する展開も多くあり、第二部、第三部への伏線となっているのではないかと疑われている部分もある。
また、本作を読んだ後で第一作を観ても、印象が変わる場面があることだろう。