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賤のおだまきの編集履歴

2018-07-05 01:49:54 バージョン

賤のおだまき

しずのおだまき

『賤のおだまき』は明治時代に流行した男色小説。

概要

著者は不明であるが、西薩摩の女性であるという。明治17年頃より美本仕立てで発行され、すぐに発禁となっている。ただし、翌年以降の発行本も現存するためすぐに解禁になった模様。


内容は、薩摩島津氏の家臣で容色無双と評判の美少年平田三五郎宗次(満15歳)と、同僚である吉田大蔵清家(清盛とも:満28歳)の愛を描いた物語で、明治の自由民権運動の機関誌に連載され、硬派な男子のあるべき姿であると評判になって一大ブームとなった。

森鴎外も読み、その自伝的小説『ヰタ・セクスアリス』に影響を与えたとされる。


また、平田三五郎宗次と吉田大蔵清家は実在の人物であり、1599年に発生した島津氏の内乱『庄内の乱』が舞台となっている。

二人が衆道の関係にあったのも三五郎が美少年であったのも事実で、新納忠元は「彼は無双の美童なり」として三五郎の死を悼み、「きのふ迄誰か手枕にみだれけん よもきが元にかかる黒かみ」と哀悼の和歌を詠んでいる。

ただし、小説では平田三五郎を島津家老平田増宗の子としているが実際は別人である(増宗の子は平田新次郎宗次で、三五郎より1歳年下、死亡年も3年あと)。


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