「”先ず与えよ”だ」
「・・・強ぇの? そのタグ付き」
「黄昏種(おれたち)は生き残れない」
年齢 | 34歳 |
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身長 | 169㎝ |
ランク | A/0級 |
出身 | ウエストゲート傭兵隊 |
概要
相棒であり契約主でもあるウォリック・アルカンジェロと共に便利屋を営む男。
「黄昏種(トワイライツ)」という、過去の戦争で使用された生体強化薬により身体能力が発達した人間を祖先に持つ人種のひとりである。
その能力を活かし、便利屋の主戦力として活躍する。
人物
彼の一番の特徴として、先天性の全聾である事が挙げられる。
「黄昏種」の殆どがその身体能力と引き換えに何らかの「代償(障害)」を負っており、ニコラスの場合は「聴覚」が”持って行かれて”いるのである。このため周囲とは手話と読唇によりコミュニケーションを取っている。発声も可能だが、疲れる事を理由に進んで会話に用いることはあまりない。また聴力を補うかのように視力が非常に優れているため、遠く離れた場所に立つ相手の唇の動きなども視認できる。
物語の舞台であるエルガストルムにおいて、黄昏種の中では珍しいとされるアジア系である(作者曰く、中華系タイ人とアメリカ人のハーフをイメージしてデザインされている)。また男性陣の中でも比較的低身長であり、たびたびそれをネタに弄られたり、本人も気にしている様な描写が見られる。三白眼でかなりの強面だが、その印象に反しテオ医院の看護師ニナにはよく懐かれており、一緒に遊んだりしている。そして、なぜか街中の猫という猫に好かれている。特にベティという黒猫は便利屋やテオ医院の近辺を縄張りにしている様子で、彼女もやはりニコラスにご執心である。
幼少期より日本刀を獲物とし、自らを顧みない戦闘スタイルであるため生傷が絶えず、全身に大小様々な古傷が残っている。より特徴的なものとして、腹部には逆袈裟様の大きな傷が、右掌には小さな切り傷がある。右掌の傷は、過去の事件(後述)の際に負ったもの。
肩甲骨あたりにウォリックと同様のトライバルが見られる。少年兵時代には「AIB069」という型番のようなものが彫られていたが、現在は消されている模様。
過去
元はエルガストルムを囲んでいる市のひとつウエストゲートを拠点とする「ウエストゲート傭兵隊」に所属していた少年兵である。任務としてアルカンジェロ家の次男ウォレス・アルカンジェロ(のちのウォリック・アルカンジェロ)の護衛を任されたのをきっかけに、彼と徐々に打ち解けていったが、後にこのアルカンジェロ邸内で大規模な惨殺事件を起こし、ある命令とともにウォレスと主従の契約を結ぶ事となる。
現在もこの契約関係は続いており、ウォリックは複雑な心境ながらニコラスを「相棒」と呼び、「ダチだと思っている」としている一方、ニコラスはウォリックの”命令”には絶対服従の姿勢を随所で見せ、従属する者として一定のラインを越える様子がない。契約は二人の間に大きな溝を残している様である。
手話表現
原作では、発声なしの手話は黒く四角い吹き出し、発声ありの手話は白く四角い吹き出しでそれぞれ描写されており、さらにニコラスが発声する場面では級数が異なる写植により彼の声の特徴的な部分も再現されている。
また、本来であれば英語手話(エルガストルムの公用語は英語である)で描かれるべきところを、作者のこだわりによりあえて吹き出し内の言語にあわせ「日本語吹き替え版」として日本語で表現されている。