アカギツネ
あかぎつね
哺乳網食肉目イヌ科の動物である。
概要
食肉目イヌ科キツネ属に属する哺乳類の事であり、古くから日本や中国では人などに化けるとされてきた。現代においても以下の様な時に「狐」の呼称が使われることがある。
普通の狐よりも毛色が赤みをおびているのが特徴。それ以外はなんら他の狐と違いはないが、これは北区を中心に分布。日本の狐、ホンドキツネとキタキツネはこの亜種である。
「きつね」という名前の由来
諸説存在するが、中でもロマンチックな説を唱えているのが、平安初期に書かれた説話集『日本霊異記』である。
昔、ある男が一人の美女と出会った。
二人は惹かれ合い、やがて結婚した。
夫婦となった二人には子供も生まれ、幸せな生活を送っていた。
そんなある日、飼っていた犬が女に向って吠えかかった。
驚いた女は、その拍子に、隠していた尻尾を外に出してしまった。
女の正体は狐で、人間の姿に化けていたのである。
真実を知られてしまった狐は、愛する夫と子供を置き、泣く泣く自然に帰っていった。
家を出た狐は、悲しみに打ちひしがれながら日々を送っていた。
そんな狐のもとに男がやって来た。
男は狐に向かって、
「お前は私のことを忘れてしまったかい? 私はお前のことを忘れてはいないし、恨んでもいない。
子供までいる仲ではないか。あの家はお前の家だ、いつでも来て寝なさい」
と言った。
男の台詞の「来て寝なさい」の部分を原文のまま読むと「来つ寝よ」となる。
この「きつねよ」という言葉が語源となり「狐」という名前が生まれたのではないか、と『日本霊異記』は説いている。