概要
1982年横山やすしと林家木久蔵が全国ラーメン党を結成したのを機に販売を開始した。自宅調理用のものが東京土産として知られているが、かつては店舗も存在し、最盛期には27店舗あったが2012年までには代々木駅西口の店舗1店のみとなり、2015年にはその最後の1店も閉店している。
麺は中力粉と強力粉を混ぜた縮れの細麺。スープは関東地方で好まれる醤油ベースのあっさりとした味である。
笑点の大喜利では「不味い」「返品の山」「亭主を毒殺したい人に売る」「賞味期限切れを偽装して出している」「弟子は落語を教えてもらえずにラーメンの販売をさせられる」「木久扇さんの見舞い品だけは何故か看護師さんが焼却炉に持って行った(by退院明けの歌丸師匠)」などとネタにされるがあくまで大喜利内の罵倒ネタの一環であり、食通としても知られる上に『ご飯党』として大喜利上は特別罵倒する事が多かった林家こん平は「旨い物食う時に言葉はいらないよ」と絶賛し、立川談志(「アイツは落語は下手だがラーメンは美味い」)他にも好評である。
現在、林家木久蔵は『林家木久扇』と名を変えているが、木久蔵ラーメンは印刷や商標変更などの手間からこの名前のままである。
本当に不味いのか?
まずくはないらしい。むしろ、評価は割と高い。
ただ、木久扇の味付けの好みがうす味系であり、淡白あっさり系ラーメンの為、発売時の獣脂系こってりラーメンのブームに乗れず、初動に失敗したことから、自虐ネタに使われるようになった。
現在のうす味系ラーメンの主流である海産魚介だしスープ特有のクセがなく、上品な味と言われている。この為、日本国内のブームに振り回されにくい外国人に評判がいいらしい。
ただ、本格ラーメンと自信を持っていた木久扇が、中国人から「これは良い日式拉麺ですね」と言われてしまい凹んだことがあるとか。
販促に弟子が駆り出されてるという話
『笑点』で「木久扇の弟子になると木久蔵ラーメンの販売員をやらされる」というネタが定番化している。
しかし、これはトヨタアート社員としての業務の一環であり無給だったり落語の稽古をつけないでやらせている訳ではない。
この業界でよく言われる「弟子を顎でこき使う」系の話とはむしろ対極にある。
(6代目円楽がしょっちゅうネタにするのも、5代目圓楽が労働基準法より伝統が優先という人だったため)
また、この関係で木久扇の弟子であっても諸事情からトヨタアートに所属していない林家時蔵と林家木りんはこの業務につかせていない(労働基準法違反になるため)。
また、木久扇自身は実際にはとても指導熱心な人物であり、弟子も概ね成功している。ただ息子である二代目木久蔵からは「家に居る時はラーメン他新商品の開発(試食)をしてる姿を見る事が多い」というネタにされる事も有るが。