概要
ライトノベル『甘城ブリリアントパーク』の登場人物、可児江西也と千斗いすずのノーマルカップリング。公式で主人公×ヒロインという王道ペア。
「上司(支配人)と部下(秘書)」という浪漫溢れる関係でありながら、二人とも至って真面目に遊園地運営に取り組んでいるので色っぽい場面はない。といっても、節々でお互いを意識している素振りは伺えるのだが……。
進展(ネタバレ)
原作では2巻冒頭にして、いすずは既に西也への好意を自覚しており、「ポンネーの実」事件(いすずが本音しか言えなくなる実を口にしてしまった一件)によって西也もそれを察している。これは原作1巻においてパーク閉園の危機が一段落し、いすずの西也への感謝と信頼が不動のものになっているからでもある(いすず自身も「自分が器用な女だったら涙ながらに謝辞を述べ熱い抱擁を求めていただろう」と述懐するほど)。
西也の方も満更ではないようだが、「色恋の理由ではないとはいえ(魔法の授受のために)キスしたラティファに不義理ではないか」「上司と部下が恋愛関係になるのは仕事に支障がある」「もし万が一勘違いで、モーションかけた結果爆死したら自殺でもするしかない」といった理由で保留にしている。
その後もいすずの側では何かと西也を気に掛け、西也の方でもいすずを意識したり、辛い気分の時には彼女に甘えたいような素振りを見せたりしているのだが、いかんせん仕事面で多忙過ぎて睡眠や登校さえままならないのに恋愛なんかしているヒマはないという、全く少年少女らしからぬ理由で進展が滞っている(そうでなくても不器用な二人がそううまくいくわけはないのだろうが)。
西也の側はあまり素直に感情表現をしないいすずの顔色を伺っている節があるのに対し、いすずの方は着々と気持ちを固めており、4巻ではちょっとした出来事をきっかけに「何があってもあなたについていく」という決意の元、西也を名字呼びから名前呼びに改めた。
もしPixivやその他二次創作で西也を「西也くん」と呼ぶいすずがいたら、それはたぶん原作4巻以降の時間軸のいすずなのだろう。
その後、いすずが西也に弁当を作って来るようになったり、怪しげな魔法のアイテムを食らって洒落にならない鬱状態に陥った西也がうっかり自殺しないよう、いすずが三日ほどつきっきりになったりと、何気にそれなりのイベントは発生しているようなのだが、それらのエピソードが本筋とは関係ない場面で描かれているため、サラっと流されたり伝聞系だったりするばかりで読者をやきもきさせている。
8巻では関係が更に進展。パークの移転も視野に入れていた西也がいすずを同行させる形で候補地である「さなみ遊園地」の視察の帰り道。止むを得ず、泊まったラブホテルにて雰囲気に当てられた2人はキス行為を三度に及ぶのだが、そこにラティファからの連絡が入ってしまい水入り。西也はそれでも行為に及びたかったものの、いすずの意思が強く断念。しかし、この時いすずから告白の言葉を受けている他、西也自身も「いすず」呼びに変化している。