銀河疾風サスライガー
ぎんがしっぷうさすらいがー
「Be Happy Good Luck!」
概要
J9シリーズ第3作。「八十日間世界一周」がモチーフになっている。
賞金稼ぎをする主人公の一団がブラディ・シンジケートの魔手を潜り抜け新太陽系の主要惑星全50個を渡り歩く賭けをする物語。
基本的に一話で一つの星を回る某銀河鉄道的な構成だったが、後半は放映期間短縮の煽りを受けて一話で複数の星をマークする駆け足な展開になった。
前2作と違って明るい雰囲気になっておりマイナーコード主体だったEDも本作ではメジャーコードが採用されている。
またシリーズ中唯一OPでの前口上が無い。脇を固めるキャラは現在では考えられない程の高名声優が多数起用されている。
あらすじ
銀河旋風ブライガーの時代から、銀河烈風バクシンガーの動乱の時代を経て更に200年経過した西暦30世紀の未来。一見平穏に見えるも惑星間の貧富の格差は未だに拡がりを見せていた。
アステロイドに浮かぶ娯楽施設J9ランドは表も裏も大盛況。
ICブルースはその卓越した頭脳でディーラーを負かし続け、一晩で星を幾つも購入可能な額にまで勝ち続けていた。
これに業を煮やした暗黒街の大物ブラディ・ゴッドは一年もの間に主要36、合計50の星々を巡るビッグゲームを提案。開始時刻は7月9日0時。期限は1年後に行われるビッグイベント木星復活祭まで。
だが、それを由とせず次々と妨害工作を重ねるが、その度胸と頭脳に感心し、興味を持ったロック、バーディ、ビートは同行者として参加。
途中リッチマンの誘いで旅に必要なメカJ9-Ⅲ号で施設を脱出し、金塊強奪犯と信じて止まぬオーガン警部の追跡もかわしながら己の足跡の証「JJ9」を記しながら今日も宇宙を駆け巡る。
関連イラスト
メカニック
DDリッチマンによって制作された旧アメリカの大陸鉄道を思わせるような古風なデザインの蒸気機関車型スペーストレイン「J9-Ⅲ」が変形する四本指の戦闘ロボット。列車形態でも防御力は高く、屋根から銃座が迫り出す、本体部分からの砲門などある程度武装は施されている。一つの街のガソリンスタンドを掻き集めた分だけの大金を払った燃料で動く。
シリーズで唯一飛行機から可変する銃のみ(固定武装は額のビーム、両腕のミサイルランチャー)を武器とするガンマンロボットで2話に於いてブルースが「銀河を股に掛け、さすらう者」から命名。変形コードは「テイク・サスライド・オン」。頭部にブルース、他の3人が胸部で火器制御、操縦、レーダーを担当するが、フルで起動するには6人(通信や機体制御)で動かす。シルキャーゴでクルーザーに相当する客車部分3両が接続、それ以外の貨車やソーラー幌付きブースターをも接合可能。リムジンやモーターボート、4機の飛行メカも付属する。反面、セキュリティに付いては脆弱で、劇中何度も素人同然の人間にも突破されている。
登場人物
宇宙最強のギャンブラーでチームリーダー。
ガンマニアで父の敵を追う。
J9-Ⅲ号の運転士。
自称「占いの権威」。
J9-Ⅲ号の制作者兼持ち主だったがブルースに売却。持ち逃げの監視として一行に加わる。元地球海軍少佐の肩書きを持っている。
- ジミー
- スージー
J9-Ⅲ号に密航していた少年少女。駆け落ちでJ9ランドにまで逃げ仰せ一行と出会う。
- ジョアンナ・カーライル
太陽系最大の新聞社ソーラープラネッツポストの女社長。ブルースとブラディ・ゴッドとの世紀の大一番を見届ける。時に個人的な夢想を含めてJJ9に依頼を持ち掛ける。
- プチロッジ
JJ9の足跡を追い続けるソーラープラネッツ社の女性カメラマン。時にはJ9-Ⅲ号と同行する。
- オーガン
ブルースを300億ボールの金塊強奪犯だと追い続ける刑事。54歳。
「ブラディ・シンジケート」のボスでJ9ランドのオーナー。
ブルースに新太陽系主要50惑星を巡るビッグ・ゲームを持ちかける。
- グレアム・ビッグ
グリーン惑星海を根城にするグレアムシンジケートのボス。
- ドナ・リンレイ
グリーン惑星の警備隊に所属する女性隊員。ハイパーニトロの密輸の縁でJJ9と関わり合う。
- ロム・リンレイ
GPD隊長でドナの兄。
- マンテルパ
フリカ星でユニコンバードによる麻薬精製と乱獲を取材するジャーナリスト。
- 長老
ザンビアの大滝付近で生活する村の長老。ユニコンバードと祖先の由来をブルースに語った。
- クルーザ・ゲルナー
8話より登場したブラディから依頼された殺し屋。ロックの復讐する相手のひとり。
- ハーティ
バルックリンを拠点にする不良グループのリーダー。
- ジョン・アンロック
ロックの父親で森林警備隊のメンバー。野盗に焼き討ちされ半身不随の身になる。
- キャンパスドーレ
ジョンを襲った野盗のひとり。右腕にコブラの刺青を持つ。
- デニス・マッケンジー
ビートの父。生粋のマシンバカで3年も音沙汰が無くクラッシュレースに明け暮れていた。
- ステファニア
ブルースの幼馴染。少女時代に不況から故郷を離れるも借金で強制的にモデルをやらされていた。
- ワイス・カルプチャー
元烈風隊隊士を先祖に持つ。カーライルと共にミーブの谷を指定公園にしようと悪霊騒ぎを起こした。
- アドレ・オーモン
水資源開発に端を発する火星名士に復讐を誓い、娘を狙うも妹と知らずに拐っていた。
- ビル
星の保安官。典型的な余所者は信じない頑固な男だが、義理堅い。
- テル・メイラ
ジョンを襲った野党のひとりで彼に重傷を負わせた。星で連続強盗殺人を集団で行っていた。
- セントウイング
北米インディアンを祖先に持つ。部族間の長を若くして得るも、他が認めず、称号を与えた大長も他界。その身を大自然に任せ危機ある時に表す事を伝え去っている。シンジケートによる攻勢から救うべく十数年ぶりに姿を表す。
- メイホア
セーダイン星の政治家。
- ケネーティ
コーリャ星の一国家元首、軍事クーデターで強制収容所に囚われていた。
- ソーン・ミヤモト
アステロイドベルトの長官。バーディ父子と10年前まで懇意であった。JJ9の活躍も報道等で知っている。
- リンジー・ミヤモト
ソーンの娘でバーディとも知り合い。
- アルフォンダール
彗星爆破の総責任者だが、ブラディシンジケートと繋がっておりサン・ノブ・ジュピターの軌道を大移動させる。本来はカーメン教信者で現教祖の命で利用されたフリをしていた。
ヌビア教の若き教祖。初代カーメン・カーメンの教えに従い行動する。
- ヴィンセント・ショウ
ノンフィクション作家でバーディの父親。半年間サン・ノブ・ジュピターでヌビア教の実態を取材。娘がJJ9のメンバーになっていた事を知り得なかった。
- ナレーション(CV:安原義人)
サブタイトル
話数 | 副題 | トライした惑星 |
01 | 世紀の大勝負 | J9ランド(署名の証を提示) |
02 | 快速J9Ⅲ号 | シルキャーゴ星(ジャンク置き場の屋根) |
03 | Zアドベンチャー | 火星第4マース星(地表面) |
04 | 地獄のパスポート | グリーン惑星海第3惑星ハイム星(山岳部) |
05 | 虹の大脱走 | フリカ星ローデス大陸ザンビアの大滝(大岩) |
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06 | マーロン星の黄金 | マーロン星 |
07 | 熱砂の郡盗 | アルバ星(金鉱脈) |
08 | 栄光のイヨモンテロ | ゲイン星イヨモンテロ(レースの電光掲示板) |
09 | マシンガン・ブルース(前編) | ロングー星 サンハーディン ビルの1角 |
10 | マシンガン・ブルース(後編) | (ハーティとジェレミーが持つ白紙) |
11 | 情熱のサンタ・マリア | カンターレ星 イエロー惑星海 |
12 | プレセぺ超特急 | ドーレの谷(農園のオレンジ畑) |
13 | さすらいのエンブレム | ミフーシ星(宇宙港)トーマ星(湖畔の島) |
14 | 哀愁のベルナー湖 | ラーナ星 湖(花に描いたサインの側) |
15 | 悪霊の谷 | キョーラーク星(ミーブの谷 烈風像の側) |
16 | 復讐の赤い星 | 第1マース星(旧火星 雪原) |
17 | 奴らに墓標を | アエイズ星(墓標) |
18 | 魔境アナコンダ | アルマン星 アナコンダ河(小舟) |
19 | 君よ聖なる翼を見たか | テントの集落(雪原) |
20 | オーガン警部の憂鬱 | 海岸(シンジケートの偽札) |
21 | 天使のビターキス | セーダイン星 (砂漠) |
22 | ハート・ブレイク・シティ | ネオザッハ ハートブレイクシティ(シンジケートの武器残骸の側) |
23 | コーリャ星大脱獄 | 火星第2マース星コーリャ星(人文字) |
24 | ぶっちぎりアステロイド | 西アステロイド 偽装小惑星(スペースローズ) |
25※ | 聖アトゥーム際の異変 | サン・ノブ・ジュピター(未踏) |
26 | サターンの首飾り | 土星(第六衛星軌道) |
27 | 聖星はるかなり | サン・ノブ・ジュピター(カーメン神殿)、冥王星(氷雪源) |
28 | 海王星のクリスマス |
※放映当時13話の次回予告ナレーションが12話と同じになる放送事故を起こしている。
※25、26、27話は前中後編
主題歌
OP『銀河疾風サスライガー』
作詞 - 山本優 作曲 - 山本正之 編曲 - 久石譲 歌 - MOTCHIN
ED1『ハピィ ソング』(1話 - 27話)
作詞 - 山本優 作曲 - 山本正之 編曲 - 久石譲 歌 - 増田直美
ED2『メイビィ・ベイビィ』(28話 - 43話)
作詞 - 山本優 作曲 - 久石譲 編曲 - 中島正雄 歌 - 樋浦一帆
※18話ではプチロッジの兄が歌う新曲として流れた。
音楽
作中の音楽は久石譲が担当。
遂に出番が来た
今まで歴代J9シリーズを放送してきたTOKYOMXでサスライガーが放送される事も確定した。銀河烈風バクシンガーの最終回放送後にサスライガーの予告も流れるサプライズを披露している。
ただし、放送はTOKYOMX2でされており、競馬中継(主に大井競馬場)やソフトバンクホークスのプロ野球中継などで休止になる事も注意されたし。この場合、俗に『運休』と言うのかもしれないが。