「Bugってハニー」とは、1986年放映のTVアニメ、及び同作をベースとした1987年発売のアクションゲームである。
作品解説
アニメ「Bugってハニー」
ファミコンゲーム「高橋名人の冒険島」の世界観をベースに独自のアレンジを加えた、比較的低年齢層向けのアニメである。日本テレビ系放送、全51話。
ファミコンブーム、名人ブームの最中に発表された作品であり、高橋名人(当時株式会社ハドソンに所属していた高橋利幸氏)を主人公のモデルに据えている他、氏自身がテーマソングも歌い上げている。
ハドソンの提供ということで、作中にはボンバーマン等、ハドソンのゲームソフトのキャラクターがゲスト出演する。中にはファミコン版をハドソンが発売していたという縁から、日本ファルコムのザナドゥが登場する回もある。
あらすじ
ゲーム世界の人気者である「高橋原人」の人気を妬んだ魔王に幽閉されたことで、現実世界のゲーム画面からも「高橋原人」が消滅してしまう。訝しむワンナップ達の前にハチのような少女・ハニーが現れ、一緒に高橋原人を救出して欲しいと願い出る。高橋原人を救出し、元の世界に戻るため、ワンナップ達とハニーのゲーム世界の冒険が始まる。
映画「Bugってハニー メガロム少女舞4622」
上記アニメ作品の後日談となるアニメ映画作品。1987年公開。登場キャラクターは基本的に受け継いでいるが、世界観の解釈の変更を始めとして全体的に雰囲気がかなり異なる。
ゲーム「高橋名人のBugってハニー」
上記アニメ作品のタイアップとなった、ファミコン用のアクションゲーム。1987年発売。
ワンナップ達は登場せず、プレイヤーは一面ではハニーを、二面以降は高橋原人を操作してステージを駆け巡り、次のステージへの鍵となるキーワードを集めることとなる。
一面では最初から飛行可能であることからアクションとしての制約は低く、アクションステージのゲーム性はどちらかと言えばシューティングゲームに近いが、以後は原人を操作するため通常のアクションゲームとなる(もっとも、飛べたものが飛べなくなるわけなので体感的な難易度はかなり上がるが)。
また、キーワードを集めるためのサブステージでは一転してブロック崩しゲームとなるという異色の作品でもある。このステージ中でブロックを破壊することで出現するアルファベットを取得し、キーワードを完成させることでステージクリアが可能となるが、誤ったアルファベットを取得してしまうとミスになる(正解となるアルファベットはサブステージ毎に決まっており、正解のキーワードに含まれるアルファベットでも正しいサブステージ内で取得しないとミスになる)ことや、キーワードのヒントが存在しないこと、さらにはハズレステージ(破壊不能ブロックしかなくアルファベットが出現しない)が存在する等、このステージの難易度はかなり高い。
登場人物
高橋原人
アニメ版の主人公。上記のとおり、ゲーム版では2面以降で主人公(自機)となる。モデルは(「高橋名人の冒険島」の)高橋名人。浅黒い肌に腰みの、頭には「T」マークの入った帽子という出で立ち。ゲーム世界の人気者であったが、人気を妬んだキュラ大王に囚われてしまう。
ハニー
アニメ版のヒロインであり、ゲーム版の1面の主人公(自機)であるハチの妖精の少女。フルネームは「ハニー・ビー」。
「高橋名人の冒険島」にも登場している(当時は合流することで一定時間無敵となる、所謂無敵アイテムであった)。
ワンナップ
アニメ版にのみ登場。現実世界の住人の一人。リーゼント頭が特徴的な少年。現実世界組のリーダー格。
みどり
アニメ版にのみ登場。現実世界の住人の一人であり、現実世界組の紅一点。
ダル
アニメ版にのみ登場。現実世界の住人の一人。大きく太った見た目通りの、食いしん坊で力持ち。
キュラ大王
高橋原人達が住まう世界の征服を企み、原人を幽閉した張本人である魔王。何故かハニーに惚れ込んでおり、オープニングではハニーに蹴りを入れられて頬を赤らめるという危ないシーンもある。
リオ
劇場版の登場人物。トイコンワールド(ゲーム世界)の技術者。
マイ
劇場版の登場人物。トイコンワールドのアイドル歌手であり、リオの恋人でもある。そのメモリーにはある重大な秘密が隠されている。