概要
2003年に発売されたアダルトゲーム。
2004年にPS2版、2010年にPSP版が発売されている。また2011年に発売されたXbox360版ではシナリオが大幅にボリュームアップした。
一週間を繰り返すという謎めいた世界に囚われた、学園『群青学院』の放送部に所属する少年少女達の行動を描く、いわゆるループものの作品。
各登場人物は『自分達の暮らす町に酷似しているが自分達以外に人間が居ない』という世界に閉じ込められ、互いに衝突したり和解したりしながら、ループ世界から脱出する方法を模索していくことになる。
主な登場人物
黒須太一(くろす・たいち)
主人公。気まぐれかつ常識に囚われない、道化のような少年。自称『エロ大王』。
ある日、あるきっかけからバラバラになってしまった放送部員を繋ぎ止める為に合宿を企画するが、その帰りに謎の世界に閉じ込められ、仲間達と共に一週間ごとに時間が巻き戻る日々を過ごすことになる。
外見は美少年と言っていい風貌だが、何故か自分のことを醜いと嫌悪していたり、血を見ると異常なまでに狂暴化するなど、主人公でありながら性格や行動に謎が多い。
群青学院においては『学院で最も社会適応が不可能』とされているようだが……。
山辺美希(やまのべ・みき)
太一の後輩。
明るく活発な性格で、太一のセクハラ行為にも動揺せずノリのいい反応を返す。
優等生であるようだが、その性格から能天気な言動が目立つ。
親友に佐倉霧(後述)が存在し、美希と彼女とのコンビは皆から『FLOWERS(お花ちゃんたち)』と呼ばれている。
霧が太一と衝突しがちなことから、彼女は二人の仲を気遣っている。
佐倉霧(さくら・きり)
美希の友人。
彼女と比べて気が強く凛々しい言動をとるが、反面美希よりも繊細な心を持ち、力関係でも美希には頭が上がらない模様。
美希にことあるごとに近づく太一のことは快く思っておらず、彼を真剣に敵視している。
今の学園には転校してきた存在であり、前の学校ではいじめに遭っていたらしい。
その為か、仲のよい美希に依存しているフシがあり、時に彼女を脅かす存在を許さないヤンデレ気質を見せることもある。
宮澄見里(みやすみ・みさと)
温厚かつ面倒見のよい包容力のある性格で、周囲になじめない太一を放送部に誘った人物でもある。のんびりとした敬語口調で話す。
苗字と名前の「み」が隣接していることから『みみ先輩』と呼ばれている。何故か頭文字の「み」まで含めて『みみみ先輩』と呼ぶと怒る。
本編では部員達が謎の世界の中で徐々に精神を乱していく中、一人放送部の課題であるアンテナ設置の作業に取り組んでいる。
桐原冬子(きりはら・とうこ)
太一のクラスメイト。放送部においては幽霊部員。
名家出身のお嬢様で、甘やかされて育った為高飛車な性格をしており、常に他人を品格で判断している。……が、太一に出会ってからはその価値観すらかき乱されている模様。
太一は彼女を『反転属性付き勝気娘』と呼んでいる。
かつて太一と恋愛関係にあったらしいのだが……。
支倉 曜子(はせくら・ようこ)
『超人的万能人間』と称されている、物静かな雰囲気の少女。
自称『太一の姉的存在で婚約者で一心同体』。他人との関わりに興味を持たない反面、太一にだけは奇妙なほどに心を開いている。
その為、作中では太一の指示に忠実に従い行動したり、彼に助言を与えたりすることもある。また神出鬼没で、太一が呼ぶとどこからともなく現れたりする。
成績優秀で文武両道はおろか、何故か戦闘技術に長けており気配まで消せるという、人間ばなれした性質を持つ。
七香(ななか)
群青学院放送部員のみが囚われたはずの世界に要所要所で現れる、謎の少女。
群青学院のものでない制服に身を包み、前触れもなく自転車に乗った姿で太一に特攻してきては、彼に助言を与える。
性格は明るく気さくな為、他人を警戒させる要素は見受けられないが……。