ヤコウチュウ(夜光虫、Noctiluca scintillans)は、海洋性のプランクトン。大発生すると夜に光り輝いて見える事からこの名(ラテン語で noctis '夜'+lucens '光る')が付いた。
大体イラストなどでは、満天の星空に光り輝く夜の海、というシチュエーションで描かれることが多い。特に綺麗な海で済んだ空、周りに街灯照明などが無い場合、星の輝きの反射と相まって非常に綺麗に見える。
昼間の姿
以下ネタバレ注意! |
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昼間の姿は、海を(汚く)真っ赤に染めるあの赤潮の一種である。
光り輝いて幻想的な姿を見せる夜に対し、昼のヤコウチュウが見せる赤く濁った鉄錆色の海は、お世辞にもロマンを感じさせない非常に残念な姿をしている。
赤潮自体はヤコウチュウに限らずプランクトンの類が大量発生するとしばしば見られるものであるが、ことにヤコウチュウの赤潮はそのメカニズムが夜の場合とまったく同じであることが特徴である。
赤潮は、しばしば海や湖の環境破壊による影響の一つとされることが多い(汚染物質が大量に流入したり、干拓などによる潮流変化などで海や湖の富栄養化が進み、プランクトンの餌が大量に増加することによるもの)が、
ヤコウチュウの場合は風の向きなどで容易に湾内に溜まりやすく、そのため汚染と無縁なような綺麗な海岸でも発生しやすい。