氏のシリーズでは、本の背表紙に世界の推移が示されており、このシリーズはいくつかの世界の終わり、CITYという都市世界が描かれている。
割とあとが無い背水の陣的な世界らしく、幾度も世界が滅亡の危機に瀕しているが、割となんとかなっている。
ちなみに、この時代推移あたりはれっきとしたネタバレであるが・・・シリーズ自体がもうだいぶ前の作品なので、そろそろここに書いても大丈夫であろう。
川上作品における時代推移
FORTH >> AHEAD >> EDGE >> GENESIS >> OBSTACLE >> CITY
特徴
各都市を舞台に作品が出ているが、この都市ごとにかなり特色のある舞台背景となっており、時折それが文体にまで影響する。(『閉鎖都市 巴里』など)
この都市ごとの特色は、この後に発刊された終わりのクロニクルや境界線上のホライゾンでも、違った形で登場している。しかし、ここまで劇的な変化をしていることは最近の作品ではないため、幾分か著者のトライアル的な意味合いもある、と勝手に推測する。
また、後半特に、変態な主人公がヒロインをいじるパターンが増えており、これが終わりのクロニクル名物の、迷カップルオンパレードのアーキタイプともいえる。あと都市シリーズ一冊につきほぼ必ずヒロイン(または他のキャラ)が脱ぐ(ここ重要)。
公共交通機関などで挿絵をうっかり開くと・・・と、これは氏のシリーズに共通することもある。
氏のシリーズは、経年により登場人物の数・アッパー度・変態度が全て増加傾向にあるため、この都市シリーズは色んな意味で入門にふさわしいとも言える。・・・イラストノベルを除くと13巻ある入門書ではあるが、その後の氏のシリーズの厚さを見ればこの言葉に頷けるはずである。
また、イラスト担当:さとやす氏の絵柄が劇的に変化する時期の作品であるため、その推移を堪能することもできる。
シリーズ
小説
- パンツァーポリス1935
- エアリアルシティ
- 風水街都 香港
- 奏(騒)楽都市 OSAKA
- 閉鎖都市 巴里
- 機甲都市 伯林
- 電詞都市 DT
イラストノベル
- 創雅都市 S.F
- 矛盾都市 TOKYO
ゲーム
- 奏(騒)楽都市 OSAKA