概要
オーブ軍が開発した量産型可変MS。一次大戦期(ヤキン・ドゥーエ戦役)においては沿岸部~上陸後の水際防衛を主軸としていたオーブ軍であったが、陸地を主体とした防衛ドクトリンはリスクが増大した事から、オーブの国境線たる領海以遠に外征可能な戦力が必要とされた。その流れで短距離飛行型のM1アストレイから、本格的な可変航空型MSであるムラサメが開発された。
M1アストレイの後継主力機として開発されたため、陸戦能力は同機のそれを受け継ぐ。ただし、戦闘機型MA形態への変形機構を採用。GAT-X303イージスを製造したオーブだけあって同時代の他勢力の機体よりも構造が複雑化している。汎用機としては原型以上に優秀な機体であり、MS形態でも重力下での単体飛行が可能なほどの推力を持ち、更にMA形態での高速戦闘や長距離移動もこなせる。
性能も高く、ザフトのザク系MSや連合のウィンダムなどの最新鋭量産型MSと互角に渡り合える。
武装はビームライフルとビームサーベル、頭部バルカン砲(CIWS)、フロントスカート内のミサイルやバックパックのスタビライザー部ビーム。CIWSとミサイルの装備規格はどういうわけか同時代の地球連合軍と共有されている
バリエーション
バルトフェルド専用ムラサメ
MS戦力を実質キラのフリーダムに頼り切りだった状況を少しでも補うべく、前線復帰したアンドリュー・バルトフェルドが乗り込んだムラサメのカラーバリエーション。
かつての彼の異名である『砂漠の虎』にあやかり、黄色系統のカラーリングに染められている。
機体色と片腕を失ったバルトフェルドでも操縦出来るようコクピットが改修されている点以外は、通常のムラサメと全く性能の差ははない。
アークエンジェル隊が宇宙に上がってからは地上に残され、レドニル・キサカの愛機となった。
余談
変形方法はΖガンダムの大気圏内用飛行装備であるウェイブシューターそのままである。ウェイブシューター方式の変形ははフライングアーマーを下面に覆えない構造であるため、剥き出しになる部位はシールドでカバーする形式をとった。また、Z変形では何気に面倒はフロントアーマーの格納は行わず、腕部収納はフロントアーマーブロックを開いて再度折り畳む方式をとっている。このように後発だけあって元ネタの可変プロセスを洗練してはいるのだが、如何せんZタイプの変形は立体ではスケールが小型であるほどに強度不足の問題が発生するため、差し替えが基本となっている(これはこれでポージングとディスプレイが両立できるメリットもあるが)。
ちなみに変形スタイルはZガンダム系列とほぼ同じであるため、模型誌では1/100スケールをスクラッチする際に1/100ガンダムアストレイのキットとMGのZプラス系キットをニコイチする手法がとられることもあった。
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