ツィツィミトル
つぃつぃみとる
ツィツィミトル(Tzitzimitl )とはアステカ神話で始祖の母と呼ばれる神格。
概要
アステカ神話において始祖の母ともいわれる星や夜を司る女神で、助産婦や経産婦に崇拝されていた。
また、太陽を攻撃して日食を引き起こして人々に犠牲を強いる神であると恐れられていたという。
日食のときに見える星々は彼女の象徴であり、髑髏のような顔で交差した骨のスカートを身に付け、その下からは蛇が生えているという恐ろしげな姿で描かれており、アステカを征服したスペイン人には悪魔であるとされた。
ケツァルコアトルの化身であるともいわれる風の神エエカトルが、天上に住むツィツィミトルの娘もしくは孫娘である処女神マヤウェルを地上に呼び、地上で絡み合って樹木になったことに激怒して、その樹木を粉々にしてしまったと伝わる。
その破片は眷属のツィツィミメによって喰われてしまったが、生き残ったエエカトルがマヤウェルの骨を地面に撒くとマゲイ(リュウゼツラン)となり、プルケやテキーラの原料となった。