ハーレクインロマンス
はーれくいんろまんす
女性向けの物語の類型の一つ。
ハーレクインロマンス(harlequin romance)
- カナダのハーレクイン・エンタプライズ社から刊行されている恋愛小説のレーベル。 → ハーレクイン・ロマンス
- 物語の類型のひとつ。1.のレーベル名からこの名称で呼ばれるようになった。本頁で記述。
ハーレクインロマンスとは
ものすごく簡単にまとめると「社会人の女性が、若く魅力的な金持ちの男性と結婚して社会的に成功する」という典型的なシンデレラストーリーのこと。
この基本的な筋書きの中に、女性の趣味嗜好をふんだんに組み込んだ構成となっている。
・さる王国の王子様が突然求婚してくる。
・国家予算レベルの資産を持った億万長者が猛アタックしてくる。
・砂漠の国の君主に見初められ、宮殿につれ去られる。
(https://wotopi.jp/archives/30178より)
など、突飛な設定が多い。
ハーレクインロマンスにおける、典型的な登場人物や展開は以下の通り。
ハーレクインロマンスにおけるお約束
- 主人公は必ず女性である。男性側から見た物語は存在しない。
- 主人公の女性(ヒロイン)は、ハイティーン~20代前半。取り立てて美人ではなく、特に優れた能力も持ち合わせていないが、純粋で気立ての良い女性。
- 主人公の相手役の男性(ヒーロー)は、必ず「身長が高く、容姿端麗で頭脳明晰な若い金持ち」である。大抵が生まれながらの資産家で、年齢は35歳以下がほとんど。性格は、基本的に強引でプライドが高く、弱みを見せたがらない。暴君とツンデレが非常に多い。
- ヒロインとヒーローは互いに惹かれるものを感じつつ、すれ違いや誤解のせいで関係が上手く行かない。反目しあったり、互いに冷たい態度を取り合ったり、何かしら負い目のあるヒロインがヒーローに虐げられたり、性的搾取をされたりする。また、何らかの事情で愛のない偽装結婚をするケースなども多い。
- 物語の後半で、ヒーローがヒロインの純粋さや愛情深さに気付いたり、互いの誤解が解けたりして急転直下のラブラブ大団円を迎える。
このストーリーの基本構成は、ハーレクイン・エンタプライズ社が1960年代後半ごろに、女性読者にマーケティングリサーチをして作り上げたと言われている。
ハーレクインロマンス用語
- ヒロイン … ハーレクインロマンスにおける女性主人公。
- ヒーロー … ヒロインの相手役。
- シーク … アラビア語で長老・族長などを意味する「シャイフ(Sheik,Shaykh,Sheikh)」の英語風の読み方。ものすごくざっくり言うと「砂漠の国の身分の高い大富豪」とか「アラブの王子様」。ハーレクインでは、ヒーローがシークの作品を「シークもの」と呼ぶ。
- シークレットベビー … ヒーローの子供を出産したことをヒーローに隠してしまうヒロインが主人公の作品。
- ドアマットヒロイン … 踏みつけにされ、虐げられまくっても耐え忍ぶヒロインのこと。
※他にもご存知の用語がありましたら追加をお願いします。