概要
エクストラブースターパック第2弾「歌姫の饗宴」で登場した、グレード1のバミューダ△に属するユニット。
公式設定にもあるが、ペルラとは姉妹関係で、イラストも繋がる関係にあり、こちらは左側にあたる。
公式設定
クール&キュートが売りのアイドルユニット「パールシスターズ」の姉。
研ぎ澄まされた刃のような美貌を持ち、一部のファンには『真珠色の剣(パールセイバー)』とも呼ばれる。
イメージカラーは白と青であり、美しく壮大な演出と共に描かれる彼女の曲中は、会場一面が青い光で埋め尽くされるとのこと。
勝気で強気な発言が多く、メディアには横柄などと揶揄されることもあるが、毎回過剰にペルラの事を心配する妹思いな一面もある。
「私達の歌が聞けるなんて、ありがたく思いなさいよ?」
ユニットとしての性能
リアガードとしての登場時、場に居るパールシスターズペルラ1体に対して、そのターン中の間「ヴァンガード・リアガード共通で、アタックが敵ヴァンガードにヒットした場合、1点のソウルチャージを行い、1ドローする」効果を付与する。
X体(orX回)配置することでの重ね掛けも利くため、重ね掛けのこの効果が成立した場合、1度のアタックでX点のソウルチャージとXドローが可能になる。(Xは登場した回数に等しい)
ただし一括で行えないため、効果処理は「1点ソウルチャージして、1ドロー」を繰り返すことや、このカードがリアガードとして登場したターンのみの能力付与であるという点には注意が必要。
余談
イマジナリーギフトが登場し、デザインやルールが一新されたヴァンガードだが、これまでもグレード違いや同名別効果などによるリメイクカードも多数存在し、彼女が所属するバミューダ△もまた例外ではなかった。
特にパシフィカやコーラルなどは何度も登場し、その人気の高さを伺わせたが、彼女はというと、妹も含めてリメイクカードは一切無しである(もちろん、リメイクカードが無いユニットの方が多数派なのだが)。
それはもちろん上記の効果の使いづらさとその割には現在どころか当時でさえそこまで強くない能力というのが、彼女達にとっての逆風となってしまったのだろう。
しかし、彼女らの功績には上記のパシフィカ達ですらできなかったある偉業が存在する。
上記の収録パック「歌姫の饗宴」は、バミューダ△が本格的な参戦をした初のパックである(ほんの数枚のみ先行収録されることはあったが、当然それだけではバミューダ△単クランでデッキを組むことはできなかったし、その先行組も全員このパックに収録されていたので事実上の初参戦パックである)。
これは言い換えれば「バミューダ△というクランの初お披露目」ともいえるパックであった。
それまでもヴァンガードをプレイしていたファイターはもちろん、可愛い女の子デッキなら組んでみたいなどといった非ファイターの主に大きなお友達もそのパックを買いに走ったのだが、実は彼女達姉妹はそのパッケージイラストに、まるでアイドルグループのセンターであるかのようにデカデカと描かれているのだ。
実はこのパックはリヴィエール、パシフィカ、レインディア、シズクやエリーなどといった今でも人気のユニット(アイドル)も収録されており、彼女らを抑えてのセンター起用である。
当然このパックにも、ボックスにも、販促のためのポスターにも、大きく描かれているのは彼女達パールシスターズであり、このパックのCMでも真っ先に登場したのは彼女達であった。
当時はバミューダ△=歌姫の饗宴=パールシスターズというイメージさえ作り上げた、偉大なバミューダ△の初代センターアイドルである。
今となってはインフレや新規アイドル達の人気に押されて、特に新規勢からは忘れ去られているだろう彼女達ではあるが、昔からのファイターはその偉業を忘れることはないだろう。
また、地味にバミューダ△の得意技である自分の場のリアガードを手札に戻す効果を有効利用することができる効果を持つなど、バミューダ△がどういう動きをするクランなのかをイメージしながら作られたカードなのだろうというところも彼女達を語る上で外せないところである。
そして、ついに……
2019年12月、令和になって最初の年末に発売されたバミューダ△用のエクストラブースター「Crystal Melody」にて、スタンダード以前の旧ユニット(アイドル)達がついにスタンダード環境に合わせて同名リメイクされて帰ってきた。
そこにはやはりというべき顔ぶれで、リヴィエール、パシフィカ、コーラルの姿があり、その人気の高さを窺わせたが、今回は彼女達だけであり、前述のレインディアやシズク達含む他のユニット(アイドル)のリメイクは次のパック以降となってしまった。
……しかし、そこにリメイクされた三人と共に彼女達はいた。
パールシスターズ ペルラ
グレード2 パワー10000 シールド5000
パールシスターズ ペルル
グレード1 パワー8000 シールド10000
グレードはそのままにふたりともパワーが+1000されており、ふたりを同じ列の前列後列にすれば18000ラインとなり、現在のヴァンガードのグレード3に多い13000にシールド10000要求することができるという十分な使いやすさを持っての再登場となった。
レア度は初登場時と同じRRであり、1BOXに1枚しか入っていないVRなどと比べると入手もしやすいのも嬉しく、初代センターアイドルの面目躍如となった。
上記の発言は『昔と比べて(わかりやすさや遊びやすさを重視した)スタンダード環境ならまさか凄まじい個性や使いづらい能力を持つ事はない』……と、そう思っての発言だった。
だがこの姉妹は……弾けた。
察しの良い皆さんは既に気づいているだろう。
上のリメイク版の紹介には彼女達の「特殊能力が書かれていない」ということに。
では、彼女達の特殊能力をご覧いただこう。
パールシスターズ ペルラ
【永】:このカードはデッキに1枚だけ入れられる。
【永】【(R)】:あなたの(R)の「パールシスターズ ペルル」すべてのパワー+20000/クリティカル+1。
パールシスターズ ペルル
【永】:このカードはデッキに1枚だけ入れられる。
【永】【(R)】:あなたの(R)の「パールシスターズ ペルラ」すべてのパワー+18000/クリティカル+1。
ふたりは(R)に出ているだけでもう一方を大幅パワーアップし、常時パワー28000、クリティカル2という化け物リアガードに変貌する。
常時なので退却させたければパワー28000以上でアタックしてヒットさせなければならないので、リアガードでありながらもの凄い防御力も要している。
残念ながらヴァンガード時にはこの効果を受けることができないが、グレード1や2のパワー28000かつクリティカル2のヴァンガードなんてものは壊れ以外の何物でも無いので仕方がないところであろう。
ちなみにこの数字、カウンターブラスト1と味方3体を退却させるという重いコストを用いて特殊能力を使用し、パワーアップしたファントム・ブラスター・ドラゴンと同じパワーとクリティカルだったりする。
姉妹が(R)にいるだけで、何のコストも払うことも無く、効果発動済みであるシャドウパラディンの創設者兼元聖域の守護竜の一柱と同じ強さになれる実力というのはもう何も言えないレベルの話である。
なお、あまりにも強いカードにはデッキへの投入に対して枚数制限がかかるということはカードゲームにはよくあることではあるが、彼女達はなんと自らの効果としてその投入枚数制限がかかってしまうのはご愛嬌と言ったところか。
誤解されがちではあるが、「リメイク版のパールシスターズのふたり」が枚数制限がかかっているだけで、「旧版のパールシスターズのふたり」には枚数制限は無いので、適当なパワー13000のグレード3ヴァンガードとリメイク版のふたりを前列に、リメイク前のペルルを3枚後列に配置した場合、パワー40000/クリティカル1のヴァンガードと、パワー55000/クリティカル2のリアガード2列というものすごい攻撃力となる。
バミューダ△のイマジナリーギフトであるフォースを用いれば全列がパワー40000以上のクリティカル2で攻撃を仕掛けるなどといった芸当も可能。
問題はやはり上記のリメイク版の投入枚数制限と、サーチカードは無いという現状。
そしてヴァンガードは相手のユニットを選んで退却させるカードが多く、何の耐性も無いパールシスターズ姉妹はその効果には弱く、そしてその強すぎる特殊能力故に狙われやすいだろうということが使用上どうしてもネックになってくるだろう。
しかし、リメイク前と比べて「自身の(R)を手札に戻すというバミューダ△の特徴」こそ失ってしまったが、「姉妹の絆というパールシスターズの特徴」は超絶パワーアップされたと言っても過言ではない。
バミューダ△初代センターアイドルとしてのカリスマでもう一度花を咲かせるのか、それともロマンカードとしてコアなファンの心を掴んでいくのか、楽しみなところである。