上海
20世紀前半において、上海は中国最大の都市として発展し、欧米の貿易会社や金融機関が多数立地するだけでなくナイトクラブや劇場も集まり、当時の日本人は上海を「魔都」あるいは「東洋のパリ」とも呼んでいたという。
現代でも上海は中国一の大都会であり、近代的な超高層ビルが建つ一方で、モダンな建造物も残り、商業・風俗が盛んな都市として多くの人を惹きつける。中国で行政や企業の宣伝キャッチコピーにおいても「魔都」と謳っていることが多い。
名古屋
自身の小説の中で、「大都市でありながら、どこかしら異界に直結している」「物語性を拒否した場所」「文化面でうすらでかい」と辛辣気味に書いている一方で、共著のガイドでは「日本の中の名古屋は、世界の中の日本である」とも断じている。
なお、名古屋を「魔都」と表現する例は、インターネット上では村上春樹以前の2000年代から存在するが、ディスではなく独特の食文化やディープスポットの多さについて畏敬の念を込めて言っていることが多い。