概要
江戸時代の奇談集『絵本百物語』にその記述がみられる長野県の伝承に伝わる妖怪。
年を得た熊が妖怪化した存在で、人前に姿を現すことは滅多にないが、夜更けに山から人里へと降りてきて人間のように直立歩行しながら、家畜の牛や馬を襲って山へと持ち帰り食らうとされていている。
猿などは掌で押しただけで簡単に殺してしまう程に非常に強い力の持ち主で、人が10人がかりでもビクともしない大岩を谷底に落とす現場を目撃したという証言もあるらしい。
また、これを仕留めたという記憶が残っており、それによればその皮を広げたところ、畳6畳ほどもあったという。