概要
寒冷地域にて生態系の上位に君臨する飛竜種であるベリオロスの特殊個体。
非常に厳しい寒冷環境にて長く生き抜いてきたと思しき老齢個体であり、一般的なベリオロスとは異なる容姿を有している。とりわけ牙は凍て付き変容が著しく、その様子は二振りの「氷の刃」を携えているとでも言うべき風格である。
この特殊な個体は「氷刃佩くベリオロス」という別格の存在として、原種や亜種とも明確に区別して扱われている。
ベリオロスは幼体の頃には柔らかい体毛で覆われているが、成長して甲殻が発達すると共に毛は抜け落ちていき、顔面に毛は殆ど残らない。
しかし、氷刃佩くベリオロスには通常個体と比べて豊富な体毛が認められ、特に頬や下顎などには口髭のように体毛が生え揃っているという差異が見られる。
また、通常個体と異なり全身に氷の結晶が付着しているらしく、体色は一般的な「白」というよりは「青白い」色味になっている。
その特徴が最も色濃く出ているのが、名前の由来ともなった巨大な牙であり、本来のベリオロスであれば琥珀色の牙が露出しているのだが、当個体の牙は前述の通り、鋭い氷の結晶に覆われた事で寒々しい色の「氷刃」と化している。
加えて極低温のブレスを口から放つ能力を有し、それを活かした狩りを特徴としており、極低温ブレスを地面に吹き付ける事で一時的に氷の結晶を表出させ、その凍らせた地面に獲物を追い込んで、動きの鈍った相手を仕留めるのである。
この氷の結晶に触れると「凍結状態」になってしまうのだが、足を取られて動きが鈍る。この凍結状態は耐寒の装衣や不動の装衣でも防げないので、氷の結晶を踏まない立ち回りが基本になる。
余談
- これまでに登場したモンスターの中だと銀嶺ガムートに近い設定の個体だと言える。
- 「佩(は)く」とは、大抵は「刀剣を腰に提げる」場合に用いられる言葉である。多くの人が思い浮かべる刀を腰帯に直接差しているのとは違い、鞘と腰を革のベルトや紐を介して吊り下げた状態の事を言う。