氷刃佩くベリオロス
ひょうじんはくべりおろす
寒冷地域にて生態系の上位に君臨する飛竜種であるベリオロスの特殊個体。
非常に厳しい寒冷環境にて長く生き抜いてきたと思しき老齢個体であり、一般的なベリオロスとは異なる容姿を有している。とりわけ牙は凍て付き変容が著しく、その様子は二振りの「氷の刃」を携えているとでも言うべき風格である。
この特殊な個体は「氷刃佩くベリオロス」という別格の存在として、原種や亜種とも明確に区別して扱われている。
ベリオロスは幼体の頃には柔らかい体毛で覆われているが、成長して甲殻が発達すると共に毛は抜け落ちていき、顔面に毛は殆ど残らない。
しかし、氷刃佩くベリオロスには通常個体と比べて豊富な体毛が認められ、特に頬や下顎などには口髭のように体毛が生え揃っているという差異が見られる。
また、通常個体と異なり全身に氷の結晶が付着しているらしく、体色は一般的な「白」というよりは「青白い」色味になっている。
その特徴が最も色濃く出ているのが、名前の由来ともなった巨大な牙であり、本来のベリオロスであれば琥珀色の牙が露出しているのだが、当個体の牙は前述の通り、鋭い氷の結晶に覆われた事で寒々しい色の「氷刃」と化している。
加えて極低温のブレスを口から放つ能力を有し、それを活かした狩りを特徴としており、極低温ブレスを地面に吹き付ける事で一時的に氷の結晶を表出させ、その凍らせた地面に獲物を追い込んで、動きの鈍った相手を仕留める慎重さを持つ。
原種よりも大ジャンプして牙を突き立てるいわゆるジャンピング土下座を多用する。一旦冷気を全身に纏うような素振りを見せたらジャンピング土下座の合図。怒り状態の時は2回もしてくる。
また、テリトリーが原種より遥かに狭く、ベリオロスの寝床かボワボワのいる7エリアかすぐ下の11エリアから基本離れない。そのため壁に張り付いて突っ込む、張り付いたまま氷塊ブレスをぶち込む攻撃が必然的に多くなる。
原種のベリオロスに無い追加モーションとして「凍結状態」にしてくるブレスを吐いて来るようになった。このブレスそのものはたいしたことないのだが問題はブレスが伝った後に出て来る氷の結晶。
この氷の結晶に触れると足を取られて動きが鈍る「凍結状態」になってしまう。凍結状態はジュラトドスの泥塊に突っ込んだ時と同じ感じだが、緊急回避もガードも不可能という完全無防備状態になる点が厄介。
この状態になってしまうと時間経過で結晶が無くなる、もしくは結晶の範囲から抜けるまでは動く以外のモーションができない。しかも凍結状態は耐寒の装衣や不動の装衣でも防げないので、氷の結晶を踏まない立ち回りが基本になる。
しかも氷刃ベリオは「凍結状態になった相手へ優先的に大技を放つ」という行動ルーチンが組まれているため、「凍結状態になる=ジャンピング土下座を素受けする」ということになる。歴戦個体と戦うことになる「終の白騎士」の場合、凍結状態はそのままデスコンボと化す。ソロで不動の装衣を着て凍結状態になった時の末路はお察し。
一方で原種を狩る時に億劫な要素だったクシャルの竜巻めいたブレスをしなくなり、ジャンピング土下座が増えたことから原種以上にあっちこっちを飛び回らなくなったので攻撃を当てるチャンスが多く、ターン性バトルのし易い良モンスとして評価されている。
武器は会心率が下がっている代わりに原種の装備より攻撃力と属性値が高くて切れ味が良い。色味が象牙色ではなくいぶし銀のような色味になるのが特徴。氷属性値が皇金の氷装備と大剣のマグロを除けばトップクラスであるため、対アルバトリオン(炎活性)武器としても有用。
防具ではオルムング装備が作成できる。
原種が甲殻をメインにあしらった装備に対しオルムングの方は毛皮をなめしたような意向が見られる。色味がいぶし銀のような色調になっており、厳しい冬を生き抜く国に住まう歴戦の騎士のような風貌。
原種のはキリン装備並みに露出が多いドスケベ装備として有名だったがこちらはしっかり着込む。正統派のかっこかわいい装備となっている。
女性装備で最大の特徴はオルムングβの頭装備。
なんと鈍色に美しく輝くロングヘアにできるのだ。
「ほんの少しの装飾と大きく変わる髪形」タイプの装備としてはガロン装備やキリン装備等色々あるが、このオルムングβの装飾は「後ろ向きに生えた角だけ」と特に少なく、しかも腰までかかるロングヘアにできるという点で非常に見栄えが良い。カラー変更で変わるのが髪色というのもポイントが高い。
ロングヘアになれる装備としてはセリエナ祭で出たローゼスやマムガイラ等があるがどちらもウェーブがかかっており、正統派にまっすぐとしたロングヘアになれるのは現状このオルムングβだけとなっている。
第5弾アップデート以降、マスターランクの重ね着も作成可能となっているので、重ね着装備でオルムングを作るのも一興である。
- これまでに登場したモンスターの中だと銀嶺ガムートに近い設定の個体だと言える。
- 「佩(は)く」とは、大抵は「刀剣を腰に提げる」場合に用いられる言葉である。多くの人が思い浮かべる刀を腰帯に直接差しているのとは違い、鞘と腰を革のベルトや紐を介して吊り下げた状態の事を言う。有名な聖徳太子の肖像画をイメージすれば分かりやすいかも知れない。
- 完全に余談だが、作中の太刀のような巨大な刀剣を背負う形は「担(かつ)ぐ」と言う。
- ちなみに大きく取沙汰されたのが本種だから「凍結状態」がまるでこの個体専用の状態異常のようにも見えるが、実は以前からしれっとイヴェルカーナが使っている。鳴声を発した後自分の目の前に過冷却水をゆったりと吐き出す攻撃が実はソレであり、頭を狙うハンターや大剣使いであれば何度か引っ掛かった事もあるだろう。しかし頭狙いの近接以外は基本引っ掛からないイヴェルカーナのソレと違いこっちはガンナーの射程圏まで容易に凍結範囲が及ぶため、遠距離で油断していると凍結→土下座のデスコンボを食らいやすい。
- 最初の実装クエスト「終の白騎士」が歴戦個体であったため、氷刃ベリオは歴戦個体しかいないと思われていたが、後のクエストで通常個体が実装された。通常個体の実装により、「氷刃ベリオ専用の捕獲台詞」の存在が確認された。調査員による予想だにしていないベリオロスの存在に驚く様子と白く輝く美しい御姿への評価は必見。
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