概要
まず、大前提としてイャンガルルガというモンスターは「生物的本能だけではなく快楽目的で戦闘を積極的に行うモンスター」である。そのため、ハンターに出会う前からもイャンクックを始めとした様々なモンスターに殴り掛かり、殺し合いを繰り広げている。
常時モンスターと激しい戦闘を続けるため、イャンガルルガは発見時には既に様々な部位が破壊された状態であり、生傷が癒えていない状態でハンターと相対する場面も多い。というか、常日頃見えてない場所で暇と相手さえいれば殺しあってるので「傷の無い個体の方が少ない」とまで言われる。
しかし、「傷がある=弱体化している」わけでは決してなく、むしろその逆。癒しきれない程の傷を負っても生き続けるイャンガルルガというのはその分戦いの経験値を積んでいる証拠でもあり、疼痛によるストレスが怒りやすいイャンガルルガを更に怒らせやすくし、傷を負っても尚満たされない殺戮への欲求を持つその凶悪さは、傷の無い個体をはるかに凌駕する危険性を孕んでいる。
登場作品
MHP~MHP2
最初にイャンガルルガが出てからMHP2までの時は「戦闘狂」の設定が強く見た目に反映されており、どこかしらが必ず部位破壊されている所謂「傷ついたイャンガルルガがイャンガルルガの通常個体」な状態であった。そのため、無傷の個体に会う事がまず無く、イャンガルルガの戦闘への飽くなき渇望が見た目からも醸し出されていた。
この時のイャンガルルガは特殊個体云々抜きに普通に強く、ノーモーション突進の理不尽さと火力もあってクック先生に似てるから大したことないやろと馬鹿にしたハンターを殺しまわった。
MHP2G
ようやく「無傷のイャンガルルガ」が通常個体として登場。といっても傷ありと傷なしでどっちが強いかというのは設定されていないが、傷付いたイャンガルルガが登場するクエストは村上位もしくはG級クエストのみと、「傷あり>傷なし」の関係がクエストで構築された。
しかし、この後の登場作品では傷ありが基本に戻ったため、傷なしはやっぱり全体で見れば発見の機会が少ないのだろう。
MHX
実質的には傷ついたイャンガルルガではあるが傷付いたイャンガルルガとは全くの別物である二つ名個体『隻眼』が登場。眼に負った傷から妖しい光が漏れ出る姿は単純に戦闘を続けて生傷だらけのイャンガルルガとは一線を画す驚異である事をハンターに感じさせる。
MHST
人と絆を結ぶとか無理そうな戦闘狂でもライダーはしっかりオトモンにできる。だが、どれだけ大事にガラス細工をなでるように丁寧に育てても、成長途中で勝手に傷がつく。いやどしたんお前。
MHW:I
特殊個体として扱われる。凍てギエナをイメージするとわかりやすい。
環境が新大陸というこれまでとは全然違う世界になったことで原種イャンガルルガもケンカっ早いがそれでも現大陸より闘争心に落ち着きを見せている中、「傷ついたイャンガルルガ」が「イャンガルルガ版歴然の個体」として再設定された。「激しい戦闘を続け、尚生き残り続けたいわば歴戦のイャンガルルガ」であり、新大陸で長生きするうちに古龍エネルギーをじわじわ頂いて強くなった設定のある「歴戦の個体」の中でも名実ともに「歴戦」の個体。
この関係性から「イャンガルルガの歴戦の個体」は本作では登場せず、逆に「歴戦の個体じゃない傷ついたイャンガルルガ」も登場しない。
ただし、図鑑では「イャンガルルガ」と「傷ついたイャンガルルガ」は別物として扱われ、調査レベルも個別でたまっていく。金冠銀冠も別々になるので救済クエストに頼らない場合は苦労するかも。
ちなみに傷なしのイャンガルルガより気性が荒い設定が再現されており、繁殖期で気が立っている設定のナナ・テスカトリや超攻撃的生物たるラージャンと同様、遭遇すると即座に戦闘状態に移行する。
尚、本作でガルルガ一式を作る際はこの傷ついたイャンガルルガの素材が必要になる。
強さ
『隻眼』についてはイャンガルルガの記事を参照。
MHW:I版では亜種でもないのにわざわざ図鑑まで別に登録されるという優遇っぷりだが、戦闘能力でも優遇されている。
純粋に火力が歴戦レベルに上がったのもあるが、特殊個体特有の新モーションと仕様も獲得。
まず、MR歴戦レイア同様「尻尾回転」に巻き込まれると吹き飛ばされるだけでなく毒状態にされるが、尻尾攻撃自体が歴戦の侮れないダメージを持っており、加えて毒付与によるスリップダメージによってはしょうもない最期を迎えることになる。連続で尻尾の攻撃を食らえば猛毒になるのも同じ。漢方薬は必須。
そして恐ろしいのが火球ブレス。傷ついたイャンガルルガは飛翔する際、なんとマシンガンを撃つかの如くブレスを辺り一面にはき散らかす。どうせ攻撃力の高いイャンガルルガとナメてかかったハンターは高火力かつやけどダメージが驚異の火球ブレスを乱射する姿に面食らい、焼き尽くされることになる。
しかもこの乱射があるためか、リオレウス程ではないにせよ空中滞在の機会が通常個体よりも多く、乱射後にまた乱射というバゼルギウスも引くような焼け野原メーカーと化す時もある。乗り切ったら着地狩りしてやると待っていると上空から滑空ロケット頭突きをかましてくるため本当に隙が無い。
また、一発一発が通常のブレスと同じダメージ、かつ全て別のブレスの判定であるため、不動の装衣を筆頭に攻撃時のリアクションが無くなる状態は瞬時に多段ヒットしてキャンプ直行の恐れがあるため、使い時に相当な注意が必要となる。
かといってノーモーション突進のような理不尽なモーションが増えたわけではなく、乱射も文字通り乱射のため、当たりそうで当たらない時があったりもする。
また、滞空時間が延びた一方で、空中を飛んでいる時にはじけクルミを2回ぶつけると確定で落ちるという仕様が存在する(本作の飛行鳥竜種共通の仕様。一発目の怯み動作中にぶつけても2回目のカウントはされない)。戦うときははじけクルミを回収していると戦いやすくなるだろう。
ラージャンやネルギガンテに挑めるハンターなら歴戦の殺戮者にも臆せず立ち向かってやろう。