概要
古龍種の1種で、「炎妃龍」と呼ばれる。
古龍種の例に漏れず、生態はあまり解明されていないが、テオ・テスカトルの雌性であることは判明している。
テオと同様に戦闘時に炎のベールをまとい、突進・ネコパンチ・火炎ブレス・粉塵爆発を用いて攻撃してくる。
テオとは違い、突進前に予備動作を行うため、対処がしやすい(ただし、MHP2まではテオと同様、一切予備動作がなかった)。また別の相違点としてクシャルダオラのように、対空しながらブレス攻撃をしかけてくる(厳密には、使用頻度が圧倒的に低いだけで、テオも使用可能。MHWでは使用頻度が上がっており、目にする機会は多い)。
『モンスターハンター2(dos)』(MH2)から『モンスターハンターポータブル 2nd G』(MHP2G)までの各作品に登場するが、モノブロスと同様に「村長クエスト」(一人用クエスト)が存在しないMHF以外は「村長クエスト」にしか討伐クエストが存在しない。
残念ながらMH4には未登場で、夫婦揃っての復活は叶わなかった。ただし、竜人問屋を介して素材を入手することはでき、防具や武器の一部を作成することはできる。
生態
前述のように、ナナ・テスカトリはテオ・テスカトルと同種の雌個体であり、種としては「テスカト」という。そのため多くの要素はテオと共通しており、テオ・テスカトルのページの生態の項も参照していただきたい。
このページでは、主にテオとの違いを中心に記載していく。
テスカトは性的二形の古龍であり、雄のテオが赤い体色と山羊のような形状の角だったのに対し、雌のナナ・テスカトリは藍色に近い鮮やかな青色の体色をしており、一対の角は額の上でヘラ状に広がったものとなっている。
ちなみに、デザインの元ネタの一つと見られるライオンは雄のみがたてがみを持つのに対し、テスカトは雌雄ともにたてがみを持ち、テオのたてがみが縮れた毛の質感だったのに対し、ナナのたてがみは真っ直ぐな毛の質感で色は体色と同じ青となっている。
性質は雄のテオと同様に非常に凶暴。
『ワールド』のテオはハンターを見つけても攻撃を受けない限りは襲ってこない(大人しいのではなく、人間を歯牙にもかけない為である)のに対し、ナナはハンターが視界に入ったや否や、すぐさま襲い掛かってくる。
これは設定資料集によると、同作のナナは繁殖期に入っているため、それにより警戒心が強まっているためとされている。
一方でつがいとなったテオに対する愛情は深いようで、『ワールド』初登場の際はハンターとの戦いで手傷を負って、ネルギガンテがそれを好機として襲撃を受けた際、テオを助けるため加勢するという展開となっている。
テオと同様に炎と爆発を操る能力を持つが、テオとの能力の差別化が図れた『ワールド』系列では爆発よりも「高熱の青い炎」を操る事が強調され、後述の必殺技「ヘルフレア」などの形で表れている。
ちなみに、テオとの合体技である「炎王龍との絆・炎妃龍との絆」の演出を見ると、その気になればナナもスーパーノヴァを発生させる事はできるようだ。
MHW
5月31日配信のアップデートVer.4.00にて、MHP2G以来、実に10年振りにメインシリーズに復活した。
かつてのナナ・テスカトリといえばテオ・テスカトルの色違いに近しい存在だったが、アップデート追加モンスターということもあってか大幅な変更が加えられており、最早全くの別物になっている。
また「繁殖期のため非常に気性が荒くなっている」という設定により、今作にしては珍しく視界に入っただけで即座に襲いかかってくる。
手を出しさえしなければたとえすぐ傍で肉を焼いても我関せずな旦那とは大違いである。
肉質に関しても頭部分が堅く、翼と尻尾が軟らかいという差異がある。
ついでに空中で閃光弾を食らっても怯みこそすれど墜落することが無い。
また、ダウンを取ることのできる部位が頭から足に変わっている。
また本作では名実共にマルチプレイでナナ・テスカトリに挑む事が可能になっている(もっとも後述の要素の影響で事故率は高いが)。
戦闘
テオ・テスカトルをベースとしていることは変わらないが、様々な点で変化がある。
まず、根本的なコンセプトが大幅に変更。大量に設置するダメージ地帯によるスリップダメージを主体とし、風圧での拘束や広範囲の攻撃を織り交ぜて、確実にこちらの体力を削り取る。突進や粉塵爆発と高い気絶値により、連続攻撃で一気にこちらの体力を奪い去るテオとは対照的。
スリップダメージが主体と聞くと本体の攻撃は弱いように思われるが、そこはエンドコンテンツ前提のアップデート追加モンスター、むしろその真逆に本体の攻撃も非常に強い。具体的にはほぼテオの上位互換であり、全体的に後隙が少なく、かつ攻撃判定が拡大している。共通のブレス攻撃も正面方向の射程距離が長いテオに対し、ナナは単純な射程こそ短いが回転しながら行うため攻撃範囲に優れ、全体のモーションも短くなっている。
また、待ち伏せに近いカウンター攻撃を習得している。エリアの中心近くへ走り、全身を青く発光させながら身構えるのがカウンターの構えであり、その間に攻撃すると即座に前方に炎を一直線に吐き出したり、引っ掻きによって位置に応じた反撃を繰り出してくる。では何もしなければいいのかというとそれもまた別で、放置していると能力の段階が上がってしまう。
そして本命となるのが、ナナ・テスカトリが周囲に発生させる青い炎のダメージ地帯。正面または側面へ向けて風圧とともに大量に設置する他、ナナ本体の攻撃と同時に少数設置されていく。上に乗っていると微量のスリップダメージを受け続けるが、この時点ではまだ大した問題にはならない。
この青いダメージ地帯にナナの一部攻撃やハンターの火属性攻撃が重なると着火し、炎上し始める。この状態が本番であり、スリップダメージがかなり大きくなる上、燃え上がる青い炎に弾消し効果が追加されてボウガンの弾や弓の矢が無効化されるようになる。
そして地味ながら凶悪なのが着火時の爆炎。しっかり攻撃判定が付いているのだが、見た目よりも明らかに範囲が広く、しかも威力がかなり高い。その上なぜかガード強化が無ければガードすることすら許されない。本体の攻撃から一瞬遅れて発生するため、回避したと思ったら着火の爆炎に燃やされるということが多発する。前述の通りナナの攻撃は範囲に優れており、大量に設置された炎を一斉に着火されてしまうこともよくあることである。
対策
上記のように、ナナ・テスカトリの攻略法はいかに青い炎に対抗するか?という点に尽きる。
フィールドに設置される点火前の青い炎には、以下の対策がある。
- 消火する
水属性の攻撃は青い炎を消火することができる。ハンターの攻撃の他、ミズタマリゴケから取れるスリンガー水流弾でも効果がある。ただし、大きく燃え上がったものには効果が無い上に前述の通り青い炎は大量に設置されるので、はっきり言って焼け石に水。そもそもナナは氷弱点だが水属性の通りが良くないので消火のために水属性武器を担ぐというのも微妙な手段と言える。
ちなみにクシャルダオラの風攻撃も一撃で消火するため、合流された時は積極的に利用しよう。
- さっさと燃やす
ゲーム内のモンスター図鑑にも乗っている対策。小タル爆弾やハジケ結晶で無理矢理点火して除去してしまう戦法。
しかし、どちらも装弾数が少ない上に根本的な解決になっていないので、公式ながら最も効果が低い対策である。
- スキルで無効化する
心頭滅却の護石は熱ダメージを無効化することができ、発火した状態でも効果がある。
生産難易度は高いがクーラードリンクを飲むよりも安定した立ち回りを行うことができるので、現状最も効果が高い対策である。
ただし、無効化するのはあくまで熱ダメージに限られる。ナナの炎攻撃やプレイヤーの火属性の攻撃で発生する着火時の爆炎は無効化できないので、こちらは離れるかガード強化のスキルで防御するしかない。
また、後述の大技で生成される青い炎も無効化できない。
他にも拠点の物資屋で買えるアステラジャーキーも有効である。
炎やヘルフレアの持続ダメージは全て赤ゲージになるため、他の攻撃や爆発で赤ゲージが消滅しない限りは一気に回復できる。
青い炎の次点で対策したいのが風圧。とにかくいちいちこちらの行動が止められてしまうため、風圧耐性を持っておくとぐっと戦いやすくなる。こちらは特にクシャナシリーズがおすすめで、3部位で風圧完全無効を得られ、装備自体にナナの第一弱点である氷属性を強化するスキルなどが付いてくる。
ヘルフレア
いわばナナ・テスカトリ版スーパーノヴァといえる技。
テオ・テスカトルのような単発の大爆発ではなく、風圧で動きを封じた後、熱ダメージを強制する青い炎を広範囲に発生させ、範囲内のハンターの体力を削った上で爆発させ吹き飛ばすものとなっている。
さらに、最初の咆哮の後に周囲に設置されている青い炎が間欠的に爆発するため、テオのような一撃必殺の攻撃と言うよりは複数の技を同時に繰り出す必殺技のような攻撃である。
初見では何が起こっているのか分からない程の攻撃範囲だが、1回目の咆哮からフレア発動までかなりの時間がかかる。風圧でよろけた後でも余裕で納刀→回避が間に合うほどなので、落ち着いて対処しよう。
周囲の青い炎の爆発を受けて吹っ飛ばされた場合は回避が間に合わないので、ワザと倒れたままフレアの発動を待ち、爆発の瞬間に起き上がって回避するというゴリ押し回避も可能である。
上記の対策はフレアが発動してからのものだが、最も有効な対策は、閃光でヘルフレアを誘発させるというもの。
粉塵纏いが最終段階まで進んだ状態で閃光を受けると、高確率でフレアがその場で発動する。遠距離から強制的に発動させるこの戦法は、安全に避難できる上に体力・スタミナ回復や武器の研磨、リロードなどの時間も確保できるので、現状では一番安全で確実な対策である。
ただし、これはソロでの話。マルチでは事故の元になってしまうので、ソロの感覚でこれを行ってはいけない。意思疎通が取れている状態でのプレイか、事前に話を付けた上で行おう。
また、瀕死状態では能力の段階が凄まじい速度で進んでいくため、いちいち閃光で誘発させているとそれも手間になる。手早く倒してしまいたいところ。
炎王龍との絆
テオ・テスカトルと合流した状態で、尚且つ粉塵纏いが両者とも最終段階になった時に発動する協力技。
発動時には画面右に縄張り争い同様のテロップが現れ、二頭を中心にフィールド一帯を爆発大炎上させてしまう大技であり、無策で範囲内に突っ込めば高速の継続ダメージで体力をゴリゴリと削られてしまう。
クエストでは
久しぶりの登場ともあって短いながらも登場ムービーとイベントが追加されるというスタッフの本気度が感じられる内容である。
まず前座として、大蟻塚でテオ・テスカトルを狩るクエストが出現。このクエストは何の変哲もない通常のテオであり、これをクリアすると闘技場に追い込んだという体のクエストが出現。しかし、どういうわけかクエスト形式が特殊で制限時間が15分、主なモンスターはなし、クエスト名は「パンドラの闘技場」…と、何かが起こるフラグ満載である。
イベントではまずハンターが先ほどのクエストで追い込んだテオ・テスカトルの元へ行くが、なんとそこに手負いのテオを狙ってネルギガンテが出現。そんなネルギガンテに対し、テオを守るように出現する、という形で御披露目となる。
そこでは夫を庇いつつあのネルギガンテと短時間ながらも互角に渡り合うという鬼嫁っぷりを見せつける。その後テオ・テスカトルとネルギガンテが退散したのち、晴れて直接戦闘となる。
狭い特殊闘技場で、初見のナナを相手に制限時間15分という凄まじい状況になるが、流石にクエスト条件は撃退となっており、討伐までする必要はない。これをクリアすると今度こそ本番、今度はテオ・テスカトルとナナ・テスカトリを同時討伐するクエストが解禁される。
テオ・テスカトルの方は手負いで体力が少なめであるとはいえ、慣れないうちは難易度が高いクエストである。
これをクリアすると本作最強と名高い特殊装具「転身の装衣」が手に入り、各フリークエストが解禁される。
フリークエストでのナナ・テスカトリ戦はどういうわけか高確率でネルギガンテかクシャルダオラが合流してくる仕様になっているようで、縄張り争いをする姿が目撃されている。
クシャルダオラは風で青い炎を消火し、ネルギガンテは持ち前のパワーでダウンを連発するので、合流されてもデメリットばかりではない。
ヘイトもプレイヤーではなくナナの方を優先する傾向にあるので、二体同時に立ち回れる実力があれば合流したまま戦うのも有効である。
テオ・テスカトルはハンターを見つけても敵対意識を持たず襲ってくることはないため、二頭同時討伐などではテオに攻撃が当たらないように立ち回ると効果的。
ただし何らかの攻撃がテオに当たろうものなら、即敵対し炎妃龍との絆などで連携して襲い掛かってくるので、別行動させる必要がある。こやし玉は効果が無いので、別の方法が必要になってくる。
片方に集中攻撃をかけて怒り状態にさせ、遠くまで誘導する方法は最もオーソドックスな方法。
隣に移っただけではすぐに合流される可能性もあるので、エリアを2つ3つ跨いだほうが安全である。
前述の二体に縄張り争いをしてもらう場合は、確定ではないがエリア移動を行う。ただし、その場に留まった場合は三つ巴の大乱戦になる。ヘイトはプレイヤーにあまり向かないので、力尽きるリスクはあるがスリルと興奮を求めるならオススメの方法。
歴戦王
ナナ・テスカトリにも歴戦王が登場する。
元々強いナナの歴戦王はどれほどになるのか…と5期団推薦組たちが身構えていたものの、蓋を開けてみればステータスが上がっていること以外は普通のナナとほぼ変わらなかった。尤も、元が強いために苦戦は必至であったが。
また、唯一の例外がヘルフレアで、スリップダメージの量が尋常ではないことになっており、こちらがよろけている時点で体力の半分以上が秒で削られる。
こうなると回復薬やアステラジャーキーを食ってる暇さえないため、さっさとモドリ玉を使う方が懸命。
クエスト受注前にモドリ玉をショートカット登録にいれておこう。
また、龍結晶の地で戦う他の歴戦王とは異なり、乱入してくるのが歴戦王テオ・テスカトル、立ち去る条件が炎王龍との絆である。縄張り争いによる割合ダメージに期待できないため、高い体力を自力で削り切らなければならない。
総じて大幅リニューアルを遂げたナナだが、はっきり言って戦闘面での評価はよろしくない。
こちらに対策を強要させてくるのはまだしも、弱点がダウン時以外は狙いにくい翼と尻尾、頭は固くなった上ダウンが取れなくなり、ダウンさせるためには硬くなった前足と元から硬かった後ろ足を殴らなければならず、動作を見切ったとしても一切の消費なしの対処をほぼ許さない大技、前述の通り凶悪極まるおまけこと着火時の爆発…等々、こちらをメタっているかのような要素や対策のしようが無い理不尽さが目立つ。このため、強さ以上に面倒という印象が持たれやすい模様。
MHW:IB
アイスボーンにも続投。
こちらでもクリア後限定のモンスターとなっており、導きの地にて荒地エリア、または特別任務攻略後に解禁される溶岩エリアの地帯レベルを一定値まで上昇させることでマスターランクの個体が出現、一度発見するとフリークエストと調査クエストへの出現が解禁される。
戦闘面の変化としては、まずヘルフレアのダメージが素で歴戦王並に強化されている。モドリ玉の準備は忘れないようにしたいところ。また、風圧と共に直線上に青い炎を設置する際、かなり遠方まで一気に設置するようになった。
加えて新モーションとして前方限定になったミニヘルフレアというべき技「フレア」が追加された。
しかしこの技、ある意味弱体化のために用意されているような技となっている。一応予備動作がやや短くなってはいるが範囲が前方限定、かつ全体モーションがかなり長いため側面や背面から攻撃し放題、さらに動作終わりに弱点となる翼を下げるため大ダメージチャンスにもなる。能力の段階こそ下がらないが、前方の青い炎も全て消失してしまう。
ちなみに、耐性が無いうちはテオと同様に閃光弾で墜落するようになっている。もちろん墜落後にヘルフレアが飛んでくる可能性があるため、安直に攻撃チャンスとまではいかないが。
システム面でも、こちらの強化が有効に働きやすい。
クラッチ攻撃で軟化させたり、ぶっとばしによるダウンで翼や尻尾を狙いやすくなったりと、厄介な肉質はこちら側の工夫でどうにかできるように。
またヘルフレアの予備動作で飛び上がってから着地後、ヘルフレアを撃つ前にはじけクルミやハジケ結晶を強化撃ちすることで不発させることもできるようになった。
加えて防具の面でも、スキル発動難易度の緩和に加えて風圧耐性と火耐性を両立している装備が増加したことで対策が容易になっている。ワールド時代から続けてクシャナ装備も有効だが、当のクシャルダオラがナナよりとんでもないことになってしまったのがネックか。
総合的に見て、ワールド時代よりは難易度が低くなったと言える。
元が強いため一定の強さは保持したままだが、どうにかできる範疇に納まったというべきだろう。
ただ、上位個体は相変わらず。特にワイルズ発表後の再ブームにて新規プレイヤーが大幅参入したことで、マスターランクに上がる際に「最低限転身の装衣を取っておいた方がいい」というアドバイスを受け、ストーリーの敵と比べて別次元ともいえる強さを誇るナナに燃やされる事例がそれなりに発生した模様。
MHF
剛種
MHFには剛種個体が存在する。通常の個体同様1人専用だが、1人用だからぬるい…なんてことはなく、HPが低いこと以外は、他の剛種とほぼ変わらない攻撃力に加え、出現する個体がどいつもこいつも規格外キングサイズばかりが出現する上に怒り時に1.3倍という倍率で行動速度が上がるという鬼畜仕様となっている。一人用だからとたかをくくって挑戦し、返り討ちにされたハンターも多いのではないのだろか。
G級
G6にて満を持してG級へも参戦。
通常個体に近くて戦いやすいか、それとも剛種の悪夢再来かと騒がれたが結果は……よりにもよって剛種基準、しかも更に凶悪化という凄まじい結果であった。
まず難易度は★7なのでG級昇格直後の防具では非怒り時の攻撃ですら一撃即死なので防御力1700近くは必要(これはMHFでのG級の仕様が関係しているが長くなるので割愛)。
しかも剛種ほどではないがまたしてもキングサイズばかりが出現。
更に肉質は変化、通る部位には通るが、首や翼、背中など、見るからに堅そうな部位は紫ゲージでも余裕で弾かれるほど硬い。
属性が効かない部位はとことん通用しないようになっており、下手すれば全く通らない部位も普通にある。
近接武器は頭と尻尾以外まともにダメージが入らず、ガンナーに至っては弱点の尻尾すら弱点特効の対象にならず、それ以外の肉質もほぼ全身が10~15%のみという鉄壁の肉質である。
特異個体
剛種やG級個体ですら悲鳴をあげる戦闘力だが、G6にてついに特異個体化。
見た目の変化
- 目が黄色に輝いている。
- 耳が通常より伸びている。
- 犬歯がさらに大きくなった。
- 前脚が筋肉質になり、爪がより鋭利に発達。
- 尻尾が肥大化。
- 怒り時に四肢が炎上する。
剛種個体は怒り移行時に行動を強制キャンセルして別の技を繰り出してきたが、特異個体ナナ・テスカトリでは確定で威嚇をするようになっており、更にキャンセルも含めた突進も特異個体行動もあって頻度が低下、剛種は戦いやすくなっている。
問題のG級特異個体に関しては……この咆哮の際、周囲広範囲に無数の粉塵爆破が発生するという凶悪仕様へ変貌。
しかもあろうことに通常の剛種と同等か、それ以上に突進の頻度が上がっているという情け容赦ない仕様になっている。
武具
武器は火属性を纏うことが多いが、龍属性を纏うこともある。
防具はエンプレスシリーズと呼ばれ、テオ・テスカトルのカイザーシリーズと比較すると防御寄りの性能がつく。
MHW
ナナ武器は名前がエンプレスで統一されており、属性は爆破属性。
見た目は鉱石系武器が青くなったような感じ。
派生が特殊で、ナナ素材での強化のみならず、別のモンスターの素材を使用して三択で最終派生へ強化する方式となっている。
種類は滅尽・冥灯・炎妃で、どれも素で白ゲージが発動しており、武器自体にシリーズスキルが付与されているという特徴を持つ。
- 滅尽なら属性値低めの物理高めで加速再生。
- 冥灯なら爆破高めでスロット優秀で切れ味相性が良い業物。
- 炎妃なら会心高めの根性スキル。
ーといったように、本来は防具のシリーズスキルであるものが最初から備わっている。
ちなみにエンプレス武器を作るときにナナの宝玉、派生させる時にスキル元に対応した宝玉が要求され、更に難関フリークエスト:新大陸の白き風・導きの青い星のクリアごとに一枚ずつ貰える調査団チケットと、作成難易度はかなり高め。
しかし既存の武器と比較しても高めの物理性能に加えてスロットが豊富であり、高い作成難度に見合うだけの性能を持っていた。特に冥灯はスロットが最も豊富な上に業物が付いてくるということで、高い汎用性を発揮できた。
後にマスターランク実装に伴って強化できるようになったが、上位と比べて攻撃力が平均程度に納まっており、お世辞にも強力とは言い難い。現在は爆破属性武器の強豪として、クリア後すぐ挑むこともできるやつがいるのもネック。
防具はエンプレスシリーズ。体力増強や回避距離UPに加えて整備スキルなども搭載され、シリーズスキルでは2部位でスタミナ上限解放、4部位で心眼/弾道強化と防御というより快適性に振ったスキル構成になっている。
マスターランクでもこの傾向は続投している。
目玉となったのは新たなシリーズスキルの整備・極意。整備スキルがレベル5まで上げられるようになるのだが、なんとレベル5では特殊装具のクールタイムが半減という大盤振る舞い。これにより、不動の装衣や転身の装衣を高速で着回すことが可能に。
ゴールドルナ2部位によるシリーズスキル加護・極意と合わせた構成は「エゴエゴエ」と呼ばれ、生存性及び快適性重視のテンプレ装備という独特なポジションに付いていた。火力方面のテンプレ装備と異なり、こちらは最終アップデートまでほとんど更新されず残り続けていた。最終アップデートで実装された最後にして最強の装備にようやくお株を譲ることになったが、それを手に入れるための最後にして最強の敵に対し、高い火耐性を持つこの装備はかなりの高相性だったりもする。
MHFでは下記のようなとんでもない武器が存在している。
炎妃剣【渇愛】
上記の剛種個体を討伐する事で製作が出来るようになる片手剣。
この武器の特徴としては攻撃力210と下位~上位レベルの攻撃力しかない上にリーチ:短と通常の片手剣よりリーチが短いという弱点がある(MHFでは大剣、太刀、片手剣、双剣、ハンマー、ランスに関しては通常の武器よりリーチが長かったり短かったりする武器がある)。
では、利点はというと火属性2100というどのシリーズから見ても完全に狂った数値だと断言出来るレベルの属性値を誇る。
しかも斬れ味は素で長めの白と若干の紫、しかもスキルでその紫を延長させることも可能。
おまけにスキルの拡張性に優れるスロット2。
更にMHFはMHP3やMH3Gと違い片手剣の属性値0.7倍補正なんてものは存在しないのでこのままの威力を相手にぶつける事が可能。
なお、この武器が出た時期の最高値の火属性片手剣は火属性550の炎王剣【爆龍】(テオ・テスカトルの剛種個体を討伐することで制作可能な武器)。
よくあるインフレの結果ではなく他のシリーズと大して変わらない環境に上記の性能の武器がいきなり登場したのである。
この狂った属性値のお陰で属性強化のスキルさえあれば攻撃力UPも会心率UPも不要というスキルの自由度を誇る上に火属性が少しでも通るなら十分(具体的には火10までなら十分有効の範疇)。
あまつさえ、強化を重ねれば最大で4600という何が何やら分からない数値まで伸びる。
余談だが、4人揃おうものならバルカン・ルーツが悶え続けるという凄まじい光景が起こる。 龍属性武器なんていらんかったんや……。
なお、この光景が起こるのはMHFでは両者の属性耐性が龍属性の次に火属性が通る為、この武器は剛種を倒せればHR100から生産可能にもかかわらずG級で装備が整うまでの繋ぎとしてまで長い期間使って行ける。
しかし、制作難易度は上記の剛種個体を倒すのが前提条件なので難易度は非常に高い。
艶妃剣【仮初】
上記の渇愛のG級仕様と言える武器。
生産時点では攻撃力504、火属性680にデフォルトで短い白ゲージ、匠で普通程度の紫ゲージとG級武器にしては非力もいいとこなレベル。
しかし、強化に強化を重ねることで最終的にとんでもない武器になる。
理由は、MHFのG級武器はLV制であり、生産時点でLV1、最大でLV50なので都合49回強化を施して本当の意味で完成する(強化過程でも実戦運用可能レベルになる武器もあれば最大まで強化してようやく運用可能な武器もある、この武器は後者である)。
最大であるLV50では
- G級武器でも上位に位置する攻撃力672
- 斬れ味は標準で長い紫ゲージ、斬れ味レベル+1で発生する紫を超えた空色ゲージ
- 渇愛を凌駕してしまった火属性値2300
正に渇愛をG級仕様にした武器と呼ぶにふさわしい武器になる。
更にG級武器は属性値以外にもシジルでカスタマイズできる要素がある(シジルとは、装飾品の代わりにG級武器で取り付ける事が出来るアイテムであり、攻撃力や属性値などの他に攻撃そのものを強化したり、武器のリーチを変えたり、狩猟笛の旋律やらガンランスの砲撃のタイプや砲撃LVもカスタマイズ可能)。
シジル「蒼輝剣」を焼き付ければ渇愛の弱点であったリーチを補うことが可能となる。
リーチ強化は代償として物理攻撃力が若干低下するが元々高すぎる火属性値という強みを持っているため軽視しやすいデメリットである。
ここまで利点を述べたが最大の欠点はG級ナナ・テスカトリである。
上記のように凄まじい戦闘力な上に渇愛と違い特異個体から剥ぎ取り2%でしか入手できない「HC素材」や剥ぎ取りで1%でしか入手できない「剥ぎ取り稀少素材」を要求される鬼畜ぶり(これはイベント等で入手できるG級武器以外のほぼすべてのG級武器に言えるが)。
しかも前者の素材はたまに救済クエが配信されたりG級前なら全てのHC素材、G級なら★6までのHC素材ならゲーム内ポイント等で交換可能(ナナ・テスカトリ自体は★7なので交換の対応はしていない)だが、後者に関してはそれすら無い
その為、一度この武器を制作すると決めた片手剣使いはナナ・テスカトリとモンスターハンターシリーズのプレイヤー誰しもが恐怖する最強の悪魔との連戦という血を吐き続けながら続ける壮絶なマラソンが待っている……。
専用BGM
専用BGMは夫のテオ・テスカトルと同じ、「炎国の王妃」である。
初期の剛種は別のBGM(塔の汎用BGM)が流れていた。
MHWではテオとナナで別バージョンが用意されており、夫のものとベースは同じだが、ハープやコーラス重視となって女性的な印象が大きく出ている。
余談
- 雌であるとされることや、名前が「ナナ」と可愛らしい響きであるためなのか、リオレイアと並んで擬人化の題材にされやすいモンスターでもある(というより、投稿されているイラストのおよそ半分は擬人化イラストで占められている)。別名が「炎妃龍」であるためなのか、御淑やかで気品溢れる姿に描かれていることが多いのも特徴。
- ちなみに、ゲーム中でもナナを嫁にしたいとのたまう男が登場する。ただ、この依頼人は「ぎらついた目の没落貴族」という名前であることから、単に極貧生活に喘ぐうちに精神に異常をきたしてしまっただけだと思われる。
- 名前の由来はアステカ神話の卑しき神「ナナウツィン」+同神話の夜の神「テスカトリポカ」からと推測される。
- ライオンをデザインのモチーフとしているテスカトだが、元ネタと見られるテスカポリトカ神のシンボルはジャガーであり、同じネコ科の猛獣繋がりでのデザインと見られる。
- 直接の元ネタであるジャガーからライオンに変更した理由は不明だが、ジャガーの斑点模様を再現しても豹と誤解される可能性が高いからであろうか。
- テオの「スーパーノヴァ」は超新星爆発の英語名として天文学で実在する言葉であるのに対し、「ヘルフレア(Hell Flare)」は造語である。ただし「フレア」だけなら太陽などの恒星での爆炎を意味し(太陽フレアを参照)、スーパーノヴァと同様に天文学の言葉となる。ヘルは「地獄」の意なので、ヘルフレアの意味合いを意訳すれば「地獄の業火」といったところだろうか。
- MHP2Gにて彼女の防具「エンプレスシリーズ」が存在するが、その中でも剣士用足防具「エンプレスグリーヴ」は説明文冒頭の定型分とその後に付けられるフレーバーテキストが同じことを言っている。
- 実はP2シリーズ以前は通常モンスターの防具と、古龍防具は作る職人が別だったので「伝説の職人がその心血を注いで練り上げた脚装備。」という定型分がつけられており、エンプレスグリーヴの全文は「伝説の職人がその心血を注いで練り上げた脚装備。その内には炎妃龍の青き炎が封じられている。」であった。後に統合されて古龍防具職人がいなくなったことでモンスターごとの定型文が新たに挿入されたのだがエンプレスシリーズのそれがよりによって「炎妃龍の青き炎を封じ込めた⚪︎用装備」であったせいで「炎妃龍の青き炎を封じ込めた脚用装備 その内には炎妃龍の青き炎が封じられている。」という二重語となってしまった。
- ………しかし4に再登場した時も変わっていなかった。まさかとは思うが意図したものなのだろうか
- ちなみにガンナー用のエンプレスレギンスは「炎妃龍の青き炎を封じ込めた脚用装備 地獄の業火ですらそれを焦がすことはできない」と普通にかっこいいものになっている
- Wで再登場したが、汎用の文言が「」ナナ・テスカトリの〇防具」となったことで改善された。
関連イラスト
関連タグ
ナルハタタヒメ 同じく雌個体のみの古龍
オフラインラスボス(メインシリーズ)