通称「轟竜」。初登場は「ポータブル2」。
轟然 大音声
遁げる弱者に 逐う強者
寒山 殺気充溢
恐るべし 原始の梟雄
データ
分類 | 竜盤目竜脚亜目レックス科 |
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別名 | 轟竜(ごうりゅう) |
異名 | 絶対強者 |
特徴
発達した顎と筋肉、丈夫な声帯、そして虎の様な青い縞模様が特徴的な飛竜種。
絶滅種であり、飛竜種の始祖と言われる古代の「ワイバーンレックス」に近い存在だと考えられており、原始的な骨格構造を残したまま進化を遂げた種である。
現在確認されている飛竜種の特徴である前脚由来の翼は未発達で、飛行能力は殆どないが、強靭な脚力を活かして上空まで一気に跳躍し、飛膜で気流を捉えて滑空する事は可能。
これによって地形を無視して長距離を移動する事が出来る。
飛竜種でありながら飛行を苦手とする反面、地上での運動能力に特化しており、攻撃力が極めて高い。
飛竜種の中でも、屈指の凶暴性を持つ危険な種とされており、生態系の頂点に立つ者として恐れられている。
肉食性で、一度獲物と認識した者を執拗に追跡する傾向があり、
岩壁等に四肢の爪を突き立てて、よじ登って獲物を追い詰める場合もある。
捕らえた獲物は力尽くで押さえつけ、鋭い牙を顎ごと叩きつける様にして喰らい付く。
乱暴な捕食行為の結果、獲物の肉体は骨が砕けて血肉が飛散した見るも無残な屍と化す。
その有様は、素人が見ても一目でティガレックスの仕業だと分かるらしい。
圧倒的な戦闘力に加えて凶暴な性質から「絶対強者」や「大地の暴君」等の異名で知られており、ハンターズギルドからも強く警戒を呼び掛けられている。
平常時は後脚のみで二足歩行を行う事が多いが、獲物や外敵を発見して臨戦態勢となると、前脚を降ろして四足歩行の体勢となる。この体勢はティガレックスが自身の運動能力を存分に発揮できる体勢であり、四脚を駆使した突進の速度は時速50kmを超えるともされている。
また、脅威となるのは速度だけではなく、突進を避けられたと判断すれば、爪を地面に突き立てて急停止したり、あるいはその爪を軸に身体を翻して素早く獲物に向き直って追撃を仕掛けるなど動体視力や自身の身体や速度を制御する力も異常である。
膂力も非常に高く、回転して突撃してくる骨鎚竜ラドバルキンを前足で正面から受け止めて、顎で食らい付いて投げ飛ばす様子も確認されている。
最大の特徴は、やはり大音量の咆哮が挙げられるだろう。
ティガレックスの体内には「大鳴き袋」と呼ばれる特殊な内臓器官があり、
これと丈夫な喉と声帯器官を利用して凄まじい音量の咆哮を放つ事が出来る。
その威力は放たれた瞬間、衝撃波の様に周囲の物体を破壊する威力を誇り、
屈強なハンターでも間近で受ければ身に纏う装備ごと吹き飛ばされてしまうので、
まず無事では済まない。これが「轟竜」の呼び名の由来である。
興奮がピークになると身体の末端部を中心に血管が拡張して充血する事で、
頭部や外殻の一部に波打つ様な赤色が浮き上がる。
この状態では血流が増加し、それに伴って外殻も多少は軟化するが、
全体的な動きは更に加速、暴走状態になる。
怒りに燃えるティガレックスとの遭遇は死を意味すると言われており、
こうなれば新米ハンターは即刻退避しなければ命の保障は無い。
この様に鋭い牙や爪は勿論、頑強な甲殻に強靭な尻尾、全身のほぼ全てが武器になる為、
熟練ハンターでも油断をすれば命の保証はない。(以上の出典:モハ辞典)
名前の由来
名前は英語で虎を意味する" tiger(タイガー) "と、ラテン語で王の意味を持つ" rex(レックス) "が由来である。ギリシャ語で獅子を意味する" Leo(レオ) "と、古代ギリシャ語で王を意味する" Basiléus(バシレウス) "が由来のリオレウスとは対になっている。
デザインモチーフは、名前と姿からも分かる様に「恐竜の王者」と言われるティラノサウルス・レックスである。「原始的な飛竜」という設定から肉食恐竜のデザインを盛り込んで、そこに原初の飛竜「ワイバーンレックス」の造形をリファインする事で、両者を合体させてデザインされたらしい。
他にも、橙色と青色の縞模様等、名前通りに虎もモチーフに入っている。
因みにそれぞれの語源で呼び表すと「鋭く速い暴君」となる。
原種
初登場は『モンスターハンターポータブル 2nd』(MHP2)。
勿論メインモンスターとしてパッケージを飾っており、今ではモンスターハンターシリーズそのものを代表するモンスターの一つとして高い人気がある。
砂漠や砂原などの乾燥地帯に主に生息しているとされているが、特定のテリトリーを定めてその地に定住する事は珍しく、常に各地を放浪するように移動しながら獲物を探している。
環境に対する適応力は極めて高く、真逆の環境であるフラヒヤ山脈の周辺などの寒冷地域での目撃例も非常に多い。
その理由として、雪山などの寒冷地域に生息する草食種のモンスターであるポポの肉を大好物としている為に、ポポを捕食する目的でわざわざ寒冷地域に出向いているのではないかと考えられている。ポポはその温和な性格や草食種にしては大柄な体格やパワーから、食用の家畜だけでなく荷車の牽引や耕作等の労働力としても重宝されており、ティガレックスは家畜のポポから味を覚えたのかもしれない。
更に、家畜のポポを狙って寒冷地の村等がティガレックスに襲撃されたという被害報告も増えており、ハンターズギルドでも警戒や対策を強化している。
しかし、ギルドの監視を掻い潜って、予想外の地域に襲来する事が多い為、対応が間に合わずに大きな被害が出る事が度々確認されている(ポッケ村の村長の話では明言されていないが、ポポだけではなく一般人にも犠牲が出ている事が示唆されている)。
また、食料確保を目的に他のモンスターの縄張りに侵入し、平気で荒らすのだという。しかし他のモンスター達がティガレックスと争う姿は目撃されない。
これは、縄張りを荒らされた他種の竜たちでさえ、地上での運動能力に長けたティガレックスとだけは争うのを避けるためである。
ティガレックス自身も獲物を得て満足すれば長居せずに次の狩場へと向かう場合が多い事から、嵐が過ぎ去るのを待つ様に、我慢を重ねて安全と生存を選んでいるのだ。
これはイビルジョー等の場合も同様(ただしイビルジョーの場合、その縄張りの主すら捕食対象なので、退避する飛竜が多いのは当たり前。普通に考えれば、そんな相手に自分から戦いを仕掛けるなどもっての他である)。
他にも、ポポの群れと共に生活を送る巨獣ガムートにとっては幼体の命を脅かす最大の脅威であり、ティガレックスは個体や状況によっては成体のガムートに襲い掛かる場合もあるので、ガムートの脅威になる数少ないモンスターでもある。
幼体の頃にティガレックスの恐怖を強く植え付けられたガムート程、成長した場合のティガレックスへの攻撃性が高まるらしい。
因みにティガレックスが吹雪く雪山に寝泊まりしている姿等も確認されているのだが、画像を見ても分かる通り、毛皮や脂肪等は一切ない。その強い生命力で居座っているのである。
至近距離で咆哮を受けると吹き飛ばされてダメージを受ける。咆哮を攻撃に転化させた最初のモンスターなのである。
当初はティガレックスだけだったのだが、後に他の飛竜種や牙獣種、その亜種・変種などでも見られるようになった。
咆哮音そのものの射程距離は若干短め。
この咆哮は危険すぎるため武器に利用できないという設定がある。ブラキディオスの粘菌ですら武器として利用出来るというのに、それを上回る危険性を持つというのはなんとも惜しい限りである。
他にも、ブレスこそ吐かないものの横の攻撃範囲が優秀で、時折1回180度Uターンしたり、或いは120度ほどの急旋回を2回する事もある器用に制御された突進を行う。さらに、大岩や氷塊を3Wayで撃ち出してきたり、隙が少ない飛び掛かりやキレると飛び退って距離を取ってから、咆哮をするなど、どのタイミングでも攻撃するのが怖くなる程の豊富な攻撃パターンを持つ。
地形や高低差を利用して飛び掛かる様に奇襲を掛ける事もあり、
ティガレックスの凶暴性に反した戦闘においての知性の高さも垣間見える。
ただし、高い段差は超えられないので、段差の上からほぼ一方的に攻撃する事も可能である(遠くからの岩飛ばしや咆哮は喰らう事がある)。
また、閃光玉を使うと視界を奪われて突進できなくなり、定点攻撃しか繰り出せなくなる。その為MHP2Gまでは戦闘の際には、閃光玉をひたすら投げ続けて動きを封じて倒すというやり方が主流だった。
…というより、それをしなければあまりにも強力なモンスターだった。
かつてのティガレックスは全身を使った肉弾戦を主軸とする戦法と2G以前特有の大雑把な攻撃判定ががっちり噛み合った結果、とにかく多くの動作において全身が攻撃判定の塊となり、それが動作終了ギリギリまで持続するという、凶悪極まりない性質を持っていたのである。
MH3以降は、罠や閃光玉を繰り返し使用しているとモンスターも耐性を得るようになった為に、この方法は使えなくなったが、当たり判定が細密化されたり、疲労時に大幅に弱体化するようになったので、以前と比べて罠や閃光玉を乱用しなくてもかなり戦い易くなった。
モンスターハンター4
モーションはこれまでのものを踏襲しながらも幾つかの新モーションが追加されており、突進や噛み付きのバリエーションが増加。例えば、これまでは必ずこちら側に振り向いてから攻撃を繰り出していたのが、今作では突然方向転換して突進を繰り出してきたりと、背後にいる敵に対する対抗策を身につけている。また、多少の段差があっても構わず突進してきたり、跳躍して飛び越えてきたりするようになっているので、今作では段差の上から一方的にハメる事は難しくなっている。
オープニングムービーにも登場しており、ハンターと激しい戦闘を繰り広げるのだが、終盤でいきなり乱入してきたゴア・マガラに踏みつけられ、そのまま首の骨をへし折られて絶命するという完全に噛ませ犬としての扱いであった。絶対強者ェ……。
まぁハンターとの戦いで傷ついたところを、不意打ちで、しかも後のアレに奇襲されては敗れてしまうのも無理はないだろう。
モンスターハンタークロス
オープニングムービーではメインモンスターの一角ガムートと争う(捕食しようとする?)形で出演。
またモンスターハンターポータブル2ndのトラウマクエストはガムートが登場し、事実上の同ポジションになっている。
絶対強者、新大陸上陸。
そして2019年5月10日に公開されたアイスボーンPV1弾の最後にティガレックスの咆哮のような声が確認され、同年6月5日突如公開されたアイスボーンPV2弾に正式に姿を現した。グラフィックの向上に加えて、頭がやや小さく、首が太くなるなどの細かなリファインが行われている。また、今作からは未発見状態でも前足を地に付けた四足歩行がニュートラルとなった。
動画内では雪山ではなく「瘴気の谷」に姿を現しており、多くの視聴者やハンター達を驚かせた。ティガレックスからしてみれば、常に死体という食料が蓄積しているこの谷は、非常に魅力的な土地なのであろう。さらに、元々その生態故に縄張り争いが絶えない種だったのだが、本作では「瘴気の谷」の頂点捕食者であるオドガロンとも縄張り争いをしている姿が映し出されている。
他にも、アンジャナフ亜種やディノバルド(亜種も含む)、ブラキディオスやリオレウスにまで挑みかかっており、ティガレックスが如何に強力なモンスターであるかが改めて窺える。
その相変わらずの暴れっぷりを披露してくれた後、同月21日PSplus会員限定で実施されたアイスボーンのβテストの上級者向けクエストに登場。
過去作のモーションを残しつつ追加された新モーションや攻撃の隙の減少や、さらに2度目のリメイクとなった新BGMなどに過去作プレイ済みのハンター達は歓喜の声を上げた(最終的には様々な武器種で0~5分針でのソロ狩り報告やソロ狩り動画が投稿された。ちなみに次のβテストは6月28日からPlayStation™Networkへの接続環境があれば誰でも参加できるようだ)。
本編での登場は中盤。イヴェルカーナの到来に触発され、活動を活発化させたのではないかとされている。登場ムービーにおいては、ローリング突進で突っ込んできたラドバルキンを真正面から顎と腕で受け止めて停止させ、さらには食らいついて返り討ちにするという、まさしく絶対強者と呼ぶべき光景を見せてくれる。その他、初登場こそ瘴気の谷だが、それ以降は陸珊瑚の台地以外の全フィールドに出没するため、獲物を求めて放浪する性質は健在の模様。もちろん、寒冷地である渡りの凍て地にも姿を見せる。
モンスターハンターライズ
砂原での登場は何気にMHP3以来であり、11年ぶりの砂原への進出となった。
ティガレックスは和風の世界観の作品の時に砂原に行きたくなるようだ。
戦闘モーションはアイスボーンの時のモーションが殆どだが、突進の判定や突進の締めの回転攻撃などの出が遅くなったりと若干難易度が抑えられている。
またバゼルギウスの登場ムービーに出演。
爆撃急降下を生身で受け止めるなどメインモンスターの格を見せた。
タマミツネ希少種の登場ムービーにも出演したがこちらは奇襲を仕掛けたものの、タマミツネ希少種の油に翻弄され敢え無く返り討ちに遭ってしまい、ムービーはティガレックスの死体の影に潜むタマミツネ希少種が写され終了する。
今日もハンター達に後輩(と自身)の恐ろしさを指導している。
モンスターハンターライダーズ
討伐対象の他オトモンとしても登場する。が、何より最大の情報はティガレックスに育てられた少女が登場するという事だろう。いそうでいなかった『人間の親代わりになる竜』まさかの第一号である。娘とエサを取り合うコミカルな一面も一枚絵で見せている。(なおシリーズ全体で言えば人間を育てたモンスターの前例はある。大分親のキャラが違うが…)
『ぽかぽかアイルー村』にも登場する。こちらでは、デフォルメされた轟竜が見られる。
ちなみにコラボレーションの縁で、『メタルギアソリッド ピースウォーカー』(発売元:コナミデジタルエンタテインメント)にもリオレウスと共に登場している。
特異個体
MHFに登場する非常に強力な個体。やや色合いが濃くなっており、右目が潰れて隻眼になっているなど、見た目からしていかにもヤバそうな雰囲気を放っている。
戦闘力も見た目に違わず非常に高く、従来の強力な突進に加えて、咆哮を本格的に攻撃に転用するようになり、咆哮の際に発生する衝撃波をブレスのようにして遠くにいる敵目掛けて飛ばすというとんでもない使い方まで習得してしまっている。咆哮そのものの威力も強化されており、周辺の地面をえぐり飛ばす程の凄まじい衝撃波を持つ咆哮を放ったり、怒り移行時に攻撃を加えているとバックステップをキャンセルしてその場で咆哮するようになったりもしている。
「でも、どうせ閃光玉でハメられるんでしょ?」と思ったら、これが大間違いで、使用すると確定で怒り状態になる上に、効果中は手が付けられない程に大暴れするのでガンナーでもいない限りは、まともに攻撃する事もできない。また、閃光玉の効果時間そのものも非常に短く設定されているので、使用するメリットはほとんどない。
激個体
常に怒っており、攻撃力も大幅に引き上げられている。
岩飛ばしが強化され、一度に5個飛ばす様になり、更に叩き付けた前脚に衝撃波が発生。
亜種
『モンハンポータブル 3rd』(MHP3)で登場する亜種。通称「黒轟竜」。詳細はリンク先を参照。
希少種
MH4で遂に登場したティガレックスの希少種。通称「大轟竜」。
詳細はリンク先を参照。
ティガ骨格
ティガが登場してから同じ様な骨格を持つ飛竜種に対してファンがつけた通称。
モンハン界のバラゴン/アックスヘッドと呼ぶ人もいるとかいないとか。
ナルガクルガ・ギギネブラ・ベリオロス・セルレギオス・パリアプリア・デュラガウア・ヒュジキキ・ディオレックス等がこれに該当し、発達した前足やしなやかな尻尾を使った強力な攻撃を仕掛けてくる。強力な前足の代わりに飛行する事はあまりなく(飛行が苦手な種も多い)、基本的に高く飛び上がってから気流をつかむ事による滑空で移動する。
ただし、ヒュジキキ、ベリオロス、セルレギオス等は例外で、高い飛行能力を持っており、滞空しながら攻撃を仕掛けてくる事もある。特にセルレギオスは従来のレックス骨格とは異なり、前足を攻撃に使う事は無く後ろ足を使った攻撃を主体としており、体型自体はレックス型だが、戦闘スタイルはワイバーン型に近い印象を受ける。
因みに、アカムトルム、ウカムルバス、オディバトラスも同じ様な骨格であるが、こちらは前脚が完全に歩行のみに特化した形状になっているなどの相違点がある。
アカムトルム、ウカムルバスは、ワイバーンレックスよりも更に原始的な飛竜種であるとされている。その為、これら3種はティガレックス骨格に含まれない事が多い。
余談
- 東京ゲームショウ(TGS)などに出展されるイベント向け体験版では、2012年出展のMH4での最上級クエスト担当。
- ティガレックスは前足が発達している設定なのだがダブルクロスまでは未発覚状態は翼を畳み二足歩行をしていた。戦闘時は四つん這いになるのに・・・
関連イラスト
その凶暴性から恐れられているティガレックスだが、多くの人々にティガレックスの良さを知ってもらいたいという願いを込めて、ティガレックスとモンスター達のほのぼのした絵も時折投稿されている。
投稿の際つけられるタグは「ティガの可愛さを広め隊」
生態動画
専用bgm”牙を剥く轟竜”
この曲は4回に渡りアレンジされている。
荒々しい曲調と自然の壮大さを感じ取れるメロディにはファンも多い・・・はず。
初代↑
4バージョン↑
MHF-Gバージョン
MHW:Iバージョン
RISEバージョン
全部のせ↑
関連イラスト
関連タグ
地を這うドラゴン:後天的に飛べなくなった飛竜。
メインモンスター(メインシリーズ)
オフラインラスボス(メインシリーズ)