眼下の死屍が 来るべき姿とは思いもよらぬ
まもなく 金の刃は降り 薙いでいく
眩き陽を背に 射手は姿を現す
一矢報い 一命をつなぎとめようとて
竜は より速く 児戯を楽しむかのように
より高くから
新たな金色の墓標を築く
概要
モンスターハンター4G(MH4G)で新たに登場する新モンスター。別名は千刃竜(せんじんりゅう)。
MH4Gのメインモンスターで、種族は飛竜種。
竜盤目刃鱗竜下目レギオス科に属する。
MH3以来実に5年ぶりとなる完全新規デザインの飛竜種モンスターである。
また飛竜種がメインモンスターとなるのはMHP2G以来6年ぶりとなる。
骨格の特徴はティガレックスやナルガクルガに近いが、鳥のような前後に2本ずつ指が生えている独特の形状の足を持っているなど、特徴的な部分も多い。
また立ち方も、レックス型骨格が前脚をしっかり地に着くのに対し、セルレギオスは前足をわずかに地に着ける(いわば地に「添える」)程度となっており、おそらくレックス型骨格とは僅かに違うと思われる。
レックス型骨格の飛竜と比べて優れた飛行能力を持っており、空中を縦横無尽に飛行しながら相手を翻弄する。また、脚を使った攻撃を得意としており、空中から相手を蹴りつけて攻撃したり、ハンターを捕えてそのまま他のハンター目掛けて放り投げたりといった行動も見せる。
特筆すべきはその攻撃性であり、狩場にいる大型モンスターが相手でも一切怯まずに攻撃してくる。
これは縄張り内での熾烈な生存競争が生み出したもので、同種との戦いに負けた個体は縄張りから追い出され、その大多数はそのまま命を落としてしまう。
その為、滅多な事では人前に現れない事から研究はあまり進んでいなかった(発見されたのは縄張りから追い出された弱った個体や死骸ばかりで、逆に元気な個体を調べるには危険地帯と化している縄張りに赴かなくてはいけない)。
が、近年なぜか無数の個体が生息地から逃げ出し、旧砂漠などに出没。その謎を解き明かすのが4Gのストーリーの基軸となる。
また、「千刃竜」の別名の由来ともなった、体表の鋭い鱗を飛ばす攻撃を行う。この鱗は「刃鱗」と呼ばれており、獲物に着弾した際に破裂して獲物に複数の傷を付ける危険なもの。
この刃鱗にハンターが被弾すると「裂傷状態」という状態異常になり、歩く程度なら問題ないがダッシュや攻撃などのアクションでハンターの体力を削られてしまう。
一定時間しゃがむか、こんがり肉やモスジャーキー、サシミウオ等のムシャムシャ食べる動作をするアイテムを食べる、万能湯けむり玉を使う、ベッドで寝るなどで治すことができる。
実は、刃鱗による攻撃は被弾によるダメージと、そのあとの破裂による裂傷付与が独立しており、また被弾から破裂まで少しだけ猶予がある。
おまけに刃鱗による攻撃そのものは通常の射出攻撃だが、破裂は着弾地点に発生する座標攻撃であり、破裂する前に回避行動などで効果範囲から離脱すれば刃鱗に被弾しても裂傷付与を回避できる。
また、飛行能力が高いといってもあくまで攻撃の一環で飛行するだけでリオレウスのように延々飛び続けるわけではない。むしろ地上にいる時間が長い。
以上のことから、特徴さえ覚えてしまえばあとは武器防具の性能さえ十分ならば狩猟難易度は格段に下がる。
怒り状態になると頭の角と全身の鱗を松かさ状に逆立てるようになり、より攻撃が激しくなる。
この時の色合いと見た目から一部のプレイヤーからは「松ぼっくり」と呼ばれている。
レア素材として、「千刃竜の反逆鱗」(上位)「千刃竜の鏡玉」(G級)がある。
メインシリーズではMHXXを最後に登場がなく(尤もその間にMHF最後の遷悠種で登場していたりもするのだが)、MHRiseに至っては裂傷状態ごと削除されてしまって登場が危ぶまれていたセルレギオスだが、MHXにて裂傷状態を獲得したショウグンギザミとともにモンスターハンターライズ:サンブレイクでの復活が確定した。
相変わらず高い飛行能力と脚力(とリオレイアへの執着)を見せており、本作での活躍にも期待を持てる。
モチーフとなった西洋妖怪は初登場作品にて大群である事が確認された事や千刃と呼称される程の大量の鱗を生やして、作品が移り変わる中、性懲りもなく悪霊の如くリオレイアに取りついている事から名前の元ネタの1つにして、武器の銘にも使用されているレギオンだと思われる。
戦闘面では裂傷状態の内容が全く別な効果に変更されたり、小技の多用・追加多段ヒットといった要素がほぼ見られなくなったことで、メリハリを感じやすくなっている。更に、『MHXX』で硬化した足の肉質も再び柔らかくなっていたり、強めの攻撃はちゃんと隙が大きくなっていたりとかなりのバランス調整がされている。
他の復活モンスターと比べるとセルレギオスが関わる緊急クエストも特になく割とポンと出てくるためメインモンスターとしては影が薄い…という程ではなく、集会所最終クエストの「高難度:災厄を祓いし猛き炎」に登場するなど、少し優遇されている一面もある。
そして松ぼっくりを武器にするビシュテンゴ亜種と同じく「松ぼっくり」と呼ばれるバゼルギウスとの共演が確定した。
武具
武器
どの武器も角や刃鱗を使った鋭角的で豪壮な仕上がりとなっている。
生産時の名称はどれもアラビア語であり不思議な響きの名前が多い。
武器種 | 名称(生産段階) | 名称(強化第1段階) | 名称(強化第2段階) | 名称(強化第3段階) |
---|---|---|---|---|
大剣 | チェーダアルザバル | チェーダアルザバル改 | 叛逆の断刀 | 叛逆刀ローグレギオン |
太刀 | シミターアルナジト | シミターアルナジト改 | 叛逆の鋭刃 | 叛逆刃ジールレギオン |
片手剣 | ナープアルファルド | ナープアルファルド改 | 叛逆の砕牙 | 叛逆牙バグナレギオン |
双剣 | ザクンアルギエバ | ザクンアルギエバ改 | 叛逆の裂爪 | 叛逆爪セルレギオン |
ハンマー | マトラカアルグル | マトラカアルグル改 | 叛逆の激鎚 | 叛逆鎚カダルレギオン |
狩猟笛 | ワージャアルリジル | ワージャアルリジル改 | 叛逆の戦笛 | 叛逆笛ラーガレギオン |
ランス | ハルバアルメンカル | ハルバアルメンカル改 | 叛逆の絶槍 | 叛逆槍ハーダレギオン |
ガンランス | アスファアルダナブ | アスファアルダナブ改 | 叛逆の銃槍 | 叛逆銃槍ロドレギオン |
スラッシュアックス | アクサアルダバラン | アクサアルダバラン改 | 叛逆の伐斧 | 叛逆斧バラクレギオン |
チャージアックス | アスラトアルマイサ | アスラトアルマイサ改 | 叛逆の盾斧 | 叛逆盾斧ガルレギオン |
操虫棍 | キーラアルティール | キーラアルティール改 | 叛逆の破棍 | 叛逆棍ラーナレギオン |
ライトボウガン | ラサーサアルシアラ | ラサーサアルシアラ改 | 叛逆の旋弩 | 叛逆弩ヴァルレギオン |
ヘビィボウガン | サイドアルシャマリ | サイドアルシャマリ改 | 叛逆の怒砲 | 叛逆砲イーラレギオン |
弓 | シャルラアルナスル | シャルラアルナスル改 | 叛逆の穿矢 | 叛逆弓カーマレギオン |
オトモ武器 | レギオスSネコシクリ |
近接武器は、最終強化を施すと素で紫ゲージを持つようになる。ただし、長さは10程度と非常に短く、それに続く白、青ゲージも短め。
また、セルレギオスの素材を使った武器には他の武器には見られない特殊な効果を持っている。
MHXでは強化先が2つ存在し、片方は概ねMH4Gと近い性能(ただし、本作のゲージは白止まり)だが、もう片方は比較的長めの白ゲージに高めの会心率と汎用性に富んだ性能になっている。
近接武器
抜刀中に回避行動を複数回行うことで斬れ味が少し回復する。MHFに登場するスキル「巧流」と似ている。
回避行動を上手く活用できれば、一切砥石を使用せずにクエストを進めることができるだけでなく、レギオスの武器の欠点とも言える斬れ味ゲージの短さを補うことができる。
ボウガン
抜銃中に回避行動を行うと選択中の弾が1発だけ装填される。
弓
近接ビンに強撃ビンの効果が付与される。実質他の弓より強撃ビンを多く持てるため強力。
しかしMHRise:SBではこれらの特殊効果が全て削除されている。その代わり、これらに似た「刃鱗磨き」というスキルが追加され、「フレーム回避成功時に効果が発揮する」ように変更された。
防具
公式サイトなどで、男性用剣士装備と女性用ガンナー装備が公開されている。
男性用は甲冑のようなスタイリッシュなデザイン。
女性用はどことなくキリン装備を彷彿とさせるデザインになっているようだ。
回避行動の際のスタミナ消費を半減させる「体術」の他、斬れ味の消耗を抑える「業物」と弾かれ無効の「心眼」の複合スキルである「心剣一体」(ガンナーは、「通常弾・連射矢威力UP」と「反動軽減」)が発動する。レギオスの武器との組み合わせを前提としたスキル構成と言えよう。砥石で武器を研ぐ回数が増える「砥石使用低速化」(ガンナーは、弾を装填する速度が鈍る「装填速度-2(G級防具は-3)」)も発動してしまうが、レギオスの武器と組み合わせることを前提とすればさして問題にはならないだろう。
他にも裂傷状態を無効化する「裂傷無効」も発動するが、裂傷状態を駆使してくるモンスターが現状ではセルレギオス以外には存在しないため、こちらはやや恩恵が薄いか。MHXでは新たにショウグンギザミや白疾風ナルガクルガも裂傷属性の攻撃を繰り出してくるようなので、こうした傾向は薄まっている。
MH4G作中のセルレギオス
我らの団ハンター(プレイヤー)が邂逅したのはリオレイアの捕獲クエストでのことである。
リオレイアを弱らせ住処まで追い込んだ際に登場し、休眠中のリオレイアに強襲して追い立ててしまう。
当のセルレギオスもそのままどこかへ去ってしまい、モンハンシリーズでは類を見ない、クエスト強制失敗に追い込んだ。
本来セルレギオスは未知の樹海等のごく限られた地域にしか生息しておらず、強い縄張り意識からその地域を離れる事は無いはずだが、何故か生息地域ではない旧砂漠に姿を現した。
ギルドはこれを異常事態と判断し、我らの団ハンターに狩猟を託す。
その後狩猟を成功させたハンターだが、リオレウス亜種のクエストにて狩猟した個体とは別の個体が登場、リオレウス亜種と壮絶な空中戦を繰り広げる。
その後も遺跡平原や原生林、氷海、挙句の果てには天空山にまで目撃されるようになったため、どうやら多くのセルレギオスが各地に広まってしまったらしいことが判明する。
何故これほどの多くのセルレギオスが各地へ広まっていったのか…。その理由はストーリー終盤で明らかとなる……。
余談
- 初めてその存在が公にされたのは2014年2月14日のニンテンドーダイレクト。この時は特徴的な足跡のみが公開され、その形状から「新種の鳥竜種ではないか?」といった意見が多かった。
- その後、PV第2弾にて初登場。ラストシーンで休眠中のリオレイアの元に突如飛来し、執拗に脚で蹴りを入れるなどして襲い掛かった。開発陣曰く、セルレギオスのコンセプトは「リオレウスのライバル」とのことで、リオレイアに襲い掛かったのもこれに起因するらしい。実際、セルレギオスは優れた飛行能力を持ち、空中から獲物に襲い掛かる攻撃を得意とするなど、リオレウスと対になる要素が多々見受けられる。
- 詳細が判明するまでは、絶滅種である「シェルレウス」ではないかとする見方もあった。しかし、PV3にてセルレギオスの大群が森林から飛来するシーンがあったこと、シェルレウスが「甲殻竜下目」に分類されるのに対し、セルレギオスは「刃鱗竜下目」という別のグループに分類されることなどから、その見方は否定された。
- 「千刃」といえば、前作のラスボスは「千剣」と例えられるほどの鋭利な鱗を有していたが、特に関係は無いようだ。
- モチーフになった動物は猛禽類のヘビクイワシだという。名前の通りヘビを好む鳥だが、基本的に小動物なら何でも食べる。脚力が発達しており、何度も獲物を蹴って仕留めるという。実際、セルレギオスも脚力があり鳴き声も鳥のように甲高い。
- また、足の指が前2本・後ろ2本であることや刀角がオカメインコの冠羽に見えること、正面顔や威嚇動作などがインコそっくりなことから、インコ愛好家からも人気がある。
- メインモンスターのご多分に漏れず専用のBGMが用意されている。曲名は「煌めく千の刃」。
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関連項目
メインモンスター(メインシリーズ)