ソフト情報
概要
2015年5月31日に行われたカプコン主催のファンイベント「モンスターハンター ハンターの集い2015」の会場にて電撃発表され、直後のNintendo Directでも取り上げられたモンスターハンターシリーズの最新作。
これまで培ってきたノウハウと新しい要素を融合させた試験的な作品になるようで、無印~MH4Gまでの、所謂「ナンバリングタイトル」ではない、まったく新しいモンスターハンターのシリーズという扱いになるという。ただ、同じタイミングで発表された『ぽかぽかアイルー村DX』とは異なり、MH4Gまでにはいないモンスターもいる(後述)のでメインシリーズに含まれそうな気がしなくもない。
「クロス」の名前の由来は武器アクションの可能性を広げる「狩技」と個性的なハンティングが選べる4種類の「狩猟スタイル」をクロス(掛け合わせる)させる事で“爽快なアクション”や“自分だけのハンティング”を生み出すというコンセプトから採られたものらしい。またタイトルのロゴにあるXの字の四隅にある四角には本作の4体のメインモンスターが描かれている。辻本良三氏曰く「『クロス』では4という数字にこだわりを持って製作している」とのこと。
乗り状態などMH4/MH4Gで実装された要素は調整されて概ね続投するようだが、特にMH4Gで賛否両論となったギルドクエスト、狂竜化モンスター、極限状態などに関しては続投しないことが明言されている(ただし、狂竜ウイルス自体はゴア・マガラ共々続投するため、あくまで狂竜ウイルスに感染したモンスターが登場しないということなのだと思われる)。
プロデューサーは小嶋慎太郎氏、ディレクターは一瀬泰範氏。このうち一瀬氏はシリーズの知名度を大きく上げたMHPシリーズを手掛けたことで有名であり、ファンからは大きな注目が集まっている。また、小嶋慎太郎氏がモンハンシリーズの製作に携わるのはMHP3以来、およそ5年ぶりである。
前作までプロデューサーとディレクターをそれぞれ務めていた辻本良三氏と藤岡要氏は、当時『モンスターハンターストーリーズ』の製作が並行しており、そちらに専念するためなのか、直接的には製作に加わらない模様。
後に本作の拡張版である『モンスターハンターダブルクロス』が2017年3月18日に発売された。
新システム
新たなシリーズということでこれまでにはない全く新しいシステムがいくつか存在する。
【狩技】
ハンター側に新たに用意されたアクション。他のゲームでいう必殺技のようなものらしい。一撃で大きなダメージをモンスターに与えるもの、自らに驚異的な力を与えるもの、周囲を癒すものなど様々な種類が存在する。
また、全武器種で共通で使えるものと武器固有のものに分かれている。
詳細はリンク先を参照。
【狩猟スタイル】
詳細はリンク先を参照。
【ニャンターモード】
これまでのプレイアブルキャラクターは人間だけだったが、今作ではアイルーを操作してゲームを進めることもできる。
詳細ははリンク先を参照。
拠点
MH4(G)と同様、複数の拠点が用意されている。
スイスのアルプス地方をイメージしたエキゾチックな村で、集会所が設置されているなど本作のメインとなる拠点である。
また、モンスターの研究を行う「龍歴院」という施設が設置されているとのこと。
村内にはムーファというアルパカのような草食種モンスターがおり、過去作におけるプーギーのように交流できる模様。
また、過去作のネコばあに相当するネコ嬢(カティ)が登場。自分の希望するアイルーを斡旋してくれる。
本作の初期装備はベルナ村の特産品を使った(民族衣装?)ベルダーシリーズ。
MH2以来、およそ9年ぶりの復活となる。
MHP2(G)の拠点だった村。MHP2G以来、およそ7年ぶりの復活。
MHP3の拠点だった村。MHP3以来、およそ5年ぶりの復活。
なお、集会所を使えるのはベルナ村のものだけで、それ以外の集会所は封鎖されて入れない。
狩猟フィールド
過去作からの復活フィールドは高低差アクションに合わせて地形変更や段差の追加などの調整が施されている。
一部のフィールドでは昼夜の区別がある。
恐竜時代を思わせる原始の森が広がる完全新規のフィールドで、本作のメインフィールド。
新草食種モンスター:リモセトス、新規のドス系鳥竜一族マッカォとドスマッカォ(下の画像左)、フクロウ型のモンスター:ホロロホルル(下の画像右)、さらに四大メインモンスターの一角である獣竜種モンスター:ディノバルドの生息が確認されている。
既存モンスターではケルビ、ガーグァ、ブナハブラ、オルタロス、イャンクック、イャンガルルガ、ラングロトラ、ナルガクルガ、テツカブラ、ゲネル・セルタス、ティガレックス、ジンオウガ、ゴア・マガラ、キリンなどが姿を見せる。
また、とあるエリアの一角にシェンガオレンの抜け殻が存在する。
- 森丘(シルクォーレの森/シルトン丘陵)
ココット村の近辺に位置するアルコリス地方の丘陵地帯で、MH(G)、MHPのメインフィールド(直近の登場作品はMHP2G)。
四大メインモンスターの一角である飛竜種モンスター:ライゼクスが登場する。ドスランポス、イャンクック、イャンガルルガ、リオレウス、オオナズチが登場する他、新たにガララアジャラが進出している。
- 旧砂漠(デデ砂漠)
赤道直下に位置する、砂原と岩石山地によって構成される乾燥地帯(直近の登場作品はMH4G)。
本作の狩猟フィールドでは唯一、MHP2G以前とMH3以降のいずれかの作品でそれぞれ登場したことのあるフィールド。本作ではMH4Gの「旧砂漠<昼>」仕様で登場する。
ダイミョウザザミ、リオレイアといったお馴染みの面々の他に、新たにハプルボッカやディノバルドが姿を見せる。
- 沼地(クルプティオス湿地帯)
雨と毒沼が大きな障害となるフィールド(直近の登場作品はMHP2G)。
MH2~MHP2Gにかけて「沼地」と呼称されていた。
過去作から引き続きイーオス、ドスイーオス、ドスファンゴ、ゲリョス、リオレイア、ショウグンギザミが姿を見せる。
今作では夜の沼地には赴けないので毒沼ギミックは存在しない。
- 火山(ラティオ活火山)
エルデ地方の南端部に位置するフィールド(直近の登場作品はMHP2G)。
MH2~MHP2Gにかけて「火山」と呼称されていた。
メインシリーズでは久々にヴォルガノスが登場するほか、本作では新たにラングロトラ、ウラガンキン、アグナコトル、ブラキディオスが姿を見せる。
今作では夜の火山には赴けないので溶岩による地形変化は存在しない。
- 雪山(フラヒヤ山脈)
ポッケ村にほど近い、MHP2(G)のメインフィールド(直近の登場作品はMHP2G)。
ポポ、ガウシカ、ブランゴ、ギアノス、ドドブランゴらが引き続き登場するほか、新たにウルクススや4大メインモンスターの一角であるマンモスのような巨大な牙獣種モンスター:ガムートが登場する。
モガの村に隣接する、MH3のメインフィールド(直近の登場作品はMH3G)。
今作は水中戦がオミットされているため、MHP3仕様のマップになる。
ダイミョウザザミ、テツカブラ、ムーファ、ホロロホルルが新登場する他、ルドロス種やリオレウス、ガノトトス、ラギアクルス、ブラキディオスも引き続き出現する。
ユクモ村付近の山林地帯に流れる河川を中心としたMHP3のメインフィールド(こちらも直近の登場作品はMH3G)。
4大メインモンスターの一角であるタマミツネが登場する他、新たにラギアクルスも出張してくる。既存モンスターではアオアシラ、ナルガクルガ、ジンオウガ、ドボルベルクなどが登場する。
赤茶けた古代建造物の遺跡群と険しい岩山が織り成す、MH4(G)のメインフィールド。
リオレウスやケチャワチャが引き続き登場するほか、新たにライゼクスが姿を見せる。
太古の昔に息絶えた巨竜の骨に森林が形成されて誕生したフィールド(直近の登場作品はMH4G)。
ガララアジャラやティガレックスが引き続き登場する。新モンスターとしてホロロホルルとタマミツネが出現する。
海そのものが何らかの理由で凍り付いてしまったことで誕生した寒冷フィールド(こちらも直近の登場作品はMH4G)。
フルフルやザボアザギルが引き続き登場するほか、プロモーション映像ではなぜか寒冷地にいないはずのジンオウガも姿を見せている。新たにガムートも登場する。
火山が活発に活動するようになったことで誕生したフィールド:地底火山(休息期は「地底洞窟」)が、火山の活動期に洞窟内がマグマで満たされたもの(こちらも直近の登場作品はMH4G)。
MH4(G)では地底洞窟とセットで登場していたが、本作では活動期にしか行けない。
テツカブラ、ブラキディオス、セルレギオスが引き続き登場するほか、新たにアグナコトル、ウラガンキン、ディノバルドが姿を見せる。
トライGでも登場したあの秘境がある場所。
今回は主に二つ名モンスター(とドスファンゴ)のフィールドとなっている模様。
渓流の奥地に存在する高山地帯で、ジンオウガの本来の生息地だった場所。
現在はアマツマガツチがジンオウガを追いやり、この地に居座っている。
今作でもアマツマガツチ戦専用のフィールドとして登場してくるようだ。
天空山の一角に存在する地帯で、過去に一帯で発生したとある事件を受け、足を踏み入れることが固く禁止されている。
その経緯には上のイラストにも描かれているとある古龍が密接に関わっているのだが…。
火山地帯の一角に存在するフィールド。
アカムトルムや燼滅刃ディノバルドとの決戦の舞台になるほか、世界を破滅に導くとされるあのモンスターが飛来する。
凍土の奥地に存在する極寒地帯。
ウカムルバスとの決戦の舞台になる。
その他にも様々な二つ名モンスターがこのフィールドに現れるようになっている
本作初登場となるフィールド。
通常の狩りではまず足を踏み入れることはない地。生物がいるようには思えないところだが…?
登場モンスター
太字は新モンスター、斜字はMH4(G)未登場のモンスター
※1……MH4シリーズでは投網マシーンの対象として登場
四大メインモンスター
本作は過去作とは異なりメインモンスターが4体存在している。プロモーション映像の段階から登場し、公式サイトでも大々的に紹介されるなど、かなり重要なポジションのようだ。
それぞれが特有の生態と攻撃方法を持ち、さらに司っている属性も異なる。開発陣は他ゲームでいう「四天王」のようなポジションとして設定しているようだ。
赤黒く鋭利な甲殻と青い刃物のような巨大な尻尾が特徴の新種の獣竜種。古代林や砂漠、火山地帯に登場する。
その尻尾を駆使して相手を切り裂いたり叩き潰したりする攻撃や口から吐く火炎弾で相手を攻撃する。
火属性を司るモンスター。
獣竜種のメインモンスター抜擢はMH3Gのブラキディオスに続いて2種目。
なお、本作のパッケージを飾っているモンスターでもある。
昆虫の羽を思わせる美しく透き通った翼と巨大なトサカが特徴の細身の飛竜。森丘に出現する。
各部位に電気を纏った「電荷状態」という形態変化能力を持ち、電気で強化した爪で相手を切り裂いたり、尻尾から電撃をレーザーのように発射して攻撃する。
雷属性を司るモンスター。
ハンターの5倍以上はあろうかという凄まじい体高を誇る、巨大なマンモスのような牙獣種。雪山や氷海に出現する。
巨体を生かしたボディプレスや口から吐き出す冷気(体内に冷気を作り出す器官を持っているのか、吐息で雪塵を巻き上げているだけなのかは不明)で相手を氷漬けにする戦法を得意とする。
氷属性を司るモンスター。
なお、牙獣種がメインモンスターに抜擢されるのはシリーズ史上初の快挙である。
桃色の艶やかな体色を持つ、東洋の龍のような姿が特徴の海竜種。渓流や原生林に出現する。
過去作の海竜種と比べて手足が長く、柔軟そうな体のつくりをしている。
口から吐く泡で相手の動きの自由を奪う戦法や柔軟な体を生かした攻撃を得意とする。
水属性を司るモンスター。
海竜種がメインモンスターに抜擢されるのはMH3のラギアクルス以来6年ぶりで、通算2種目となる。
二つ名持ちモンスター
完成発表会にてその存在が明かされた今回初登場となる特殊個体。
龍歴院から認められたハンターだけが受けられる「特殊許可クエスト」で登場する。
クエストを受注するには龍歴院ポイントの交換やすれちがい通信で手に入る「特殊許可クエスト券」が必要となる。
通常個体と比べて何かしらの強化が施されており、専用素材を持っている。
「紅兜アオアシラ」、「大雪主ウルクスス」、「矛砕ダイミョウザザミ」、「隻眼イャンガルルガ」、「紫毒姫リオレイア」、「岩穿テツカブラ」、「荒鉤爪ティガレックス」、「白疾風ナルガクルガ」、「黒炎王リオレウス」、「金雷公ジンオウガ」、「宝纏ウラガンキン」、「燼滅刃ディノバルド」の12種がいる。
ダブルクロスでも二つ名個体は追加されたが、その辺の解説はダブルクロスの記事に譲る。
二つ名モンスターの素材を使うことで「二つ名武具」という特殊な武具を生産可能。「二つ名防具」は通常の防具とは見た目や性能が異なり、「二つ名武器」は狩技の発動に必要な狩技ゲージが通常の武器よりも溜まりやすいという。
余談だが、体の一部や繰り出す攻撃、得られる素材や武具が通常種と異なり、その個体のクエストを受注するにはチケットが必要という点はMHFの特異個体を彷彿とさせる。
獰猛化モンスター
何らかの要因で著しい凶暴化を遂げたモンスター。身体の一部に詳細不明の黒い蒸気のようなものを纏っており、この部位から繰り出される攻撃は極めて危険。戦闘中に他の部位に転移することもある。
一方で黒い蒸気に覆われた部位を攻撃すると通常より狩技ゲージが蓄積し易くなるとのことで、ハイリスク・ハイリターンな戦いが繰り広げられる。
前作の極限化を彷彿とさせる仕様だが、部位の硬化はないと明言されている。
その他
イャンガルルガはMHP2G以来に傷無しの個体が登場する。傷有の個体は二つ名持ちモンスターとして登場する(ただし、これまでの傷有の個体とは容姿・戦闘モーション共にまるっきり異なる)。
MHGの看板だったレウス亜種が登場していれば過去作の看板が完全に揃っていたのだが、残念ながら今作では亜種は一切登場しないと明言されている(希少種はいるのに)。
ただ、ジンオウガが氷海に出没していたり、遺跡平原の平地エリアにケチャワチャが出現していたり、ダイミョウザザミが前作で亜種の行っていた鋏をぶん回す攻撃を披露していることから、「亜種を登場させない代わりに、通常種に亜種のモーションや行動パターンを組み込んでいるのではないか」という考えもできる。
PV第3弾のラストでは本作の集会所ラスボスであるオストガロアの一部が映し出されている。
連動要素
『モンスターハンター4G』と『モンハン日記 ぽかぽかアイルー村DX』のセーブデータを所持していると「何かいいことがある」ことが明かされており、連動による特典がある。
『ぽかぽかアイルー村DX』との連動は以下の通り。
- 特別なオトモアイルー「ぽかぽか」の雇用
- オトモ防具「ベビティガネコシリーズ」
- アキンドングリ×10個
- 称号:ぽかぽか、アイルー、ともだち、オトモ
- ギルドカードの背景:アイルー村DX
『モンスターハンター4G』との連動は以下の通り。
- 特別なオトモアイルー「ミケゴールド」の雇用
- 「回復薬」×20個
- 「ハチミツ」×30個
- 「回復薬グレート」×10個
- 「生命の粉塵」×10個
- 「お食事券」×10枚
- 5000ゼニー
- 龍歴院ポイント5000Pts
関連映像
オープニングムービー
四大メインモンスターとかつてのメインモンスター達の縄張り争いと若手ハンター達による狩猟が描写されている。
プロモーション映像
- プロモーションビデオ第1弾
- プロモーションビデオ第2弾
- プロモーションビデオ第3弾
CM
動画タイトル | 備考 |
---|---|
ティザーCMムービー(30秒Ver.) | MHXのCM第1号 |
ティザーCMムービー(60秒Ver.) | Web限定公開 |
マルチ篇『ニャンター』 | 出演:松岡茉優 |
マルチ篇『四大メインモンスター』(15秒ver.) | 出演:武井壮、染谷将太、松岡茉優、井上聡 |
マルチ篇『四台メインモンスター』(30秒ver.) | 武井「俺、コレ会ったことあるな、ジャングルで」 |
マルチ篇『狩技』 | 覇山竜撃砲 |
マルチ篇『スタイル』(15秒ver.) | 「ジャスト回避!!」 |
マルチ篇『スタイル』(30秒ver.) | |
ソロ篇『四大メインモンスター』 | |
ソロ篇『狩技・スタイル』 | JK(ジャスト回避) |
ソロ篇『スタイル』 | |
ソロ篇『狩技』 | KW(狩技気持ちういっしゅ) |
ソロ篇『ニャンター』 | DDP(DAIGO大パニック) |
関連タグ
カプコン モンスターハンター/モンハン/モンスターハンターシリーズ一覧
MHX - 本作の略称
DAIGO - 本作のイメージキャラクターに抜擢されている。
モンスターハンターダブルクロス - 本作の拡張版。
クロスハンター - 名前が似てるだけで発売時に通販サイト売上上位に入った昔のゲームだが、一切関係ない。
ゲーム内容的には比べるのがモンハンに失礼なほどの駄作と言える。