モンスターハンターシリーズに登場するモンスターの一種である。
概要
草食種に分類されるモンスター。主に火山や砂漠地帯に住んでいる。
背中を覆う甲羅と棘の付いた尻尾が特徴で、草食種に分類されるモンスターの中では比較的大型。
アプトノスの近縁種であるとされているが、火山や砂漠といった食糧確保が困難な地域に生息している為に、温厚なアプトノスとは逆に縄張り意識が強く攻撃的な性格である。
巣に近付いただけでも攻撃態勢に入り、縄張りを守ろうとする場合が多い。
見た目は有名な草食恐竜であるアンキロサウルスを初めとした曲竜類に似ている。というかほぼそのまんまであり、彼らがモチーフなのが一目で分かる。
危険が多い地域で生活している為に非常に成長が早く、生まれて間もない子供でもあっという間に大人と同じ大きさになる。また、子供でも小型の肉食モンスターくらいなら体当たり一発で吹っ飛ばしてしまう程度のパワーを持っている。
これらの理由から、草食種のモンスターの中では比較的危険な存在とされている為、同じく大型の草食種であるアプトノスやポポとは違って家畜としての需要は無い。
ただし、新大陸に生息しているアプケロス達は、その豊かな環境故か比較的性格は温厚であり、卵を盗んだり直接手を出さない限りは、縄張りに侵入したくらいでは基本的に攻撃してくる事はない。ただし、卵を盗んだ場合は当たり前だが凄まじい執拗さで追跡してくる。
皮膚は水分を逃しにくい独特で硬質な構造になっており、特に背面部は甲羅のようになっている。これがそのまま鎧としての役割も果たしている他、草食種にしては生命力も強い。
群れに危機が迫ると、複数頭の個体が尻尾を振り上げつつ互いの身を寄せ合うように地面に寝そべる事がある。これは「集団防衛」と呼ばれるもので、自分たちの弱点である腹部を隠し合いながら敵方の攻撃に備える防御体勢であり、その守りはかなり強固なものである。
しかし、流石に飛竜種や獣竜種を初めとした強力な大型の肉食竜を相手に真っ向から対抗できるような力は無く、彼らに対しても無謀にも立ち向かっていく程の獰猛性は持ち合わせていない。
個体や群れによっては、大型モンスターが接近してくれば怯える様子を見せる場合もある。
大型の肉食竜達にとっては多少アプトノスよりしぶとい程度で然程は変わらず、力だけでなら何とか対抗できるであろうゲネポスやイーオスといった小型の肉食竜達にさえ、結局は数の暴力と彼らの持つ麻痺や毒で倒されてしまう。また、腹部は比較的柔らかいので、小型の肉食竜の場合は群れで弱点となるその腹部を狙われて捕食される事もある。
これらの事から結局、生態系の中での立ち位置や扱いはアプトノスとさして変わらない。実際にゲーム中の旧砂漠や火山帯には彼らの亡骸が至る所に転がっている。
特にスタミナ回復が導入されるようになったワールド以降では、ムービーだけでなく疲弊した大型肉食モンスターのスタミナ回復でも積極的に襲われて捕食される描写が入るようになった。
特に新大陸においてはバゼルギウスが最大の天敵であり、上空から爆撃してくるバゼルギウスには上記した集団防衛も全く通じず、為す術もなく蹂躙されて捕食されてしまう。しかも大抵周りにいる他の群れのアプケロスも巻き込まれてしまう。流石に気の毒である...
草食種なので生肉が剥ぎ取れる他、最も早く竜骨【中】を入手できる相手……なのだが、すぐにクック先生が登場し、彼らが竜骨【中】を提供してくれる事から誰もが忘れている。というか、こいつらからわざわざ剥ぎ取るプレイヤーはまず居ない。
ちなみにこいつらの肉は非常に柔らかくて美味しいらしく、さらに卵も美味な上に栄養価も高いのだとか。近年では、キモも特殊な製法で優れた薬効成分が取り出せるとして価値が上がっている。
ホーミング生肉
以上のように、ゲーム内における設定では被捕食者の草食生物であり、多くの生物に一方的に捕食されたり人間に狩られたりしている筈なのだが、実際のゲームの中ではそのはた迷惑な特性で有名。
前述通り縄張り意識がとても強い為に、ハンターが同一のエリア内に入ると一斉に近づいてきて
頭突きをかましてきたり、ハンマー状の尻尾で殴って攻撃してくる。
攻撃状態になるとやたらと移動速度が上がる上、死ぬまで執拗にハンターを攻撃し続ける為
プレイヤーの間では「ホーミング生肉」という異名で忌み嫌われている。
この特性の理不尽な所は、同一エリア内に大型モンスターが居ようがハンターだけを攻撃し、さらに大型モンスターの風圧や咆哮を受けると、攻撃を受けたとみなしてハンターを攻撃するところであり、
しかも大型モンスターとアプケロスは一切争わない(お互い攻撃に巻き込んでもダメージが極小になる)…という仕様まで存在しており、おまけにアプケロスはハンターの攻撃一発ではギリギリ死なない程度の耐久力があったり、その無駄にでかい図体故に視界や退路を奪い大型モンスターの強力な攻撃に押し込むアシストをするなど、MH2におけるお邪魔虫四天王(ランゴスタ、ファンゴ、ヤオザミ・ガミザミ、アプケロス)の中でも最強との呼び声も高かった。
MH2がベースになったMHP2およびMHP2Gまでは登場していたが、その後MH3ではリストラされたと思ったら、更に悪質性の高い「ロケット生肉」ことリノプロスが登場。
更にMH4GとMHX/MHXXでは旧砂漠に生息するモンスターとしてアプケロスが登場し、ハンターと終わる事のない戦いを繰り広げ続けている。
続くMHWにも登場したが、こちらは時代の流れが大きいのか大分大人しくなっており、こちらから手を出したり卵を盗まなければ攻撃してくる事はあまりない仕様になっている。
そして、ワールドになってから前述したアプケロスの集団防衛については、ゲーム上ではこの状態になったアプケロスは大型モンスターの突進にすら耐える超耐久力を発揮する。
それどころか、MHW:Iで追加されたクラッチクローでモンスターを他の大型モンスターや、壁に激突させるとダウンを取れるという新要素において、この状態のアプケロスは壁や大型モンスターと同等に扱われていたりする。何とあのイビルジョーが捕食を諦めるシーンを拝む事もできる。
ちなみにMHWシリーズでは、新しい草食種のモンスターであるケストドンとガストドンが登場。
アプケロスがやっと大人しくなったかと思ったら、今度はこのガストドンが異常に攻撃性が高く、更に小型モンスターとの戦闘を回避できるはずのスキル「威嚇」の効果がない、「隠れ身の装衣」を使っても異常に効き目が悪い、という嫌がらせとしか思えないような仕様になっていた。
隠れ身の装衣はVer4.0にてやっと効果が修正され、威嚇に至ってはVer10.11アプデでようやく効果を発揮するように修正された。