「モンスターハンター」シリーズに登場するモンスターの一種である。
概要
草食種に属する小型のモンスター。主に温暖な地域に生息しているが、地域によっては雪山や砂原、火山帯などでの生息も確認されており、生息域はかなり広い。
シカやガゼル、そしてプロングホーンのような外見のモンスターで、雄と雌で見た目が多少異なる。体格はほぼ同じだが、雄の方が若干大きくなる傾向がある。
斑模様のある緑がかった体色をしているが、雄の方が全体的に明るく、雌の方が少し暗い。雄は細い角を持つのに対して、雌の角は発達はしない。雌は耳が垂れ下がっているという特徴もある。
雌雄一対で行動する事が多く、互いの首をすり寄せ合うようにして愛情表現をする習性がある。ただし、アプトノスやポポのような大きな群れを作っている様子はあまり無く、彼らのように子供を見る事もできない。危険を察すると、すぐさま逃げ惑うような非常に臆病な性格だが、雄の個体は雌を守る為に角を振りかざす事もあり、普段は左右に跳ねるように移動するが、全力で走る場合は直進する。
角は万病に効く薬の材料となる事で有名であり、各地で様々な薬の原料として使われている他、武具の素材やインテリアとしての需要もある。
肉は固く締まって歯ごたえがあって美味しく、毛皮は一般的な衣料品の素材としても重宝される。
しかし、身体が小さいので採れる肉や毛皮の量が少なく、その体格からアプトノスやポポに比べて力も弱いので、彼らのような家畜としての需要はあまり無い。
小型モンスターで唯一メインシリーズの全作品に登場しているのだが、アイルー村周辺にはいない。
アプトノスやポポ程ではないものの、草食種の中ではそこそこの知名度を誇っているモンスターである。
そして、他の草食種達と同様に、いつもムービーやスタミナ回復などで肉食モンスター達に食べられており、森丘や樹海では至る所にケルビの死骸が転がっている。
大型の肉食モンスターではナルガクルガなどに襲われている様子が多く、ナルガクルガの俊敏さやトゲ弾などの前では、彼らの足でも逃げる事すらもできずに捕食されてしまう。
恐らくハンターの記憶に最も深く刻まれているのは、フルフルの生態ムービーでの、ケルビが生きたままフルフルに丸呑みにされるシーンであろう。
ケルビが何をした。
角は「いにしえの秘薬」の調合素材である為、発見次第殴るハンターも一部いるが、ケルビの角は購入も可能である為、そこまで頻繁に狩られる事はない。
そして、ケルビからはゼニーに換算される、所謂「精算アイテム」の「ホワイトレバー」が入手できる。なかなか美味なようで、高くはないがそれなりの金額で買い取ってくれる。
稀に生肉が剥ぎ取れる事もあり、ゲーム内の記述によればクセはあるが美味だそうで、こちらの世界で言えば「ラム肉」辺りに相当する味なのだろうか。
もっちも、アイテムとしては他のモンスターと同じであるので、レア度は低い。
皮も一部装備品に用いられたりするなど、その全身は余す事なく役立つ。
ある意味とても有用なモンスターとも言える。
環境条件の恵まれた地域では、通常よりも大きく成長した個体が確認される事がある。
このような個体、特に雄は通常のケルビよりも大きく立派に発達した蒼み掛かった角を持っており、一般的に臆病と言われるケルビの中ではやや攻撃的な性格をしている。
その大きな角は滅多に見られない希少品として高額で取引されている。
なお、新大陸に生息するケルビは全体的に発育が良く、体格も若干ながら大型化する傾向がある模様。
ゲーム内での特徴
比較的ベースキャンプに近いエリアに群れをなしている事が多い。
普段は草をはんだりフィールドをのんびり歩いたりと温厚であるが、何か攻撃を加えると軽快なステップを踏んで体当たりしたり、角を突き出して突進してきたりと、意外と荒っぽい一面を見せる個体も中にはいる。
しかし、それはハンターのみに対してだけであり、大型モンスターが同エリアに出現すると一目散に逃げて行ってしまう。内弁慶とか言わないであげて。
このケルビの攻撃は見た目はあまり痛そうには見えないが、初期の裸(インナーだけの状態)で食らうと結構痛い。これらの攻撃を連続で食らってしまうと結構いいダメージになる。
それに気付かないまま攻撃を食らった結果、いつの間にかベースキャンプへ…などという体験をするハンターも極めて稀にだが存在する。
別にケルビに限らず、アプトノスを初めとした他の草食種も条件によっては攻撃してくる。彼らも生きる為に必死なのだ。
ちなみにこのケルビがステップを踏みながら体当たりする動作に似ている事から、ラージャンやキリンのステップ攻撃も転じて「ケルビステップ」などとプレイヤーの間では呼ばれている。
ちなみに存命している個体から得られたケルビの角の方が良質で効能が良く、素材としてより有用である事が近年の研究によって判明している。
この研究成果の発表以降、軽めの打撃などでケルビを気絶させ、本体は殺さずに角だけを剥ぎ取るという手法が確立され、MH3以降は気絶した状態で剥ぎ取る事ができるようになった。
MH3では普通に倒した時よりも角を剥ぎ取れる確率が上がったのだが、MHP3以降に至ってはケルビの角しか剥ぎ取れなくなった為、暖かい毛皮が欲しい時は切断武器で殺害しなくてはならない。
なお、剥ぎ取られても1年もすれば角は元通り生えるらしい。
しかし、内臓であるホワイトレバーも入手することができる。
古龍かなんかですか?
MHSTではフィールドにいるが触れても戦闘にはならず落し物をするだけと、討伐とは無縁であったが、メインシリーズでもMHXXの海外版で従来の気絶とは別の気絶状態が追加され、これを従来の討伐に相当する状態とすることで討伐の表現を排除、これがMHRiseでも踏襲されているため、今後はメラルーのように討伐表現は禁忌なのかもしれない。