概要
【食雑目 アイルー科 全長:約39cm 全高:約116cm 足の大きさ:約13cm】
アイルーとは、カプコンの「モンスターハンター」シリーズに登場するモンスターの一種である。
猫型の獣人種。プーギーと並んで、モンスターハンターのマスコットキャラ。
色違いに「メラルー」というモンスターも存在する。
シリーズを通して人気が高く、毎回登場しているほか、アイルーやアイルーたちの生活に焦点を当てたスピンオフ作品も多数存在する。
生態
人間の半分ほどの大きさをした猫のような獣人族。高い運動能力と人間と同程度の知能を持つ。
二足歩行し、前足で道具を使って様々な活動を行う。
猫と非常によく似ているが、猫ではなくあくまで「猫に似た獣人」のため、食性は雑食で、人間とほぼおなじものを食べる事ができるうえ、中々の美食家なようだ。
人間の言葉を話す事もできるが、その程度には個体差が大きい。流暢な喋り方や堅苦しい言葉を使う者が居る一方で、郵便屋さんのように人間の言葉を覚えたてであると思われる者もいる。
一人称は性別にかかわらず「ボク」が一般的。性別は基本的に不明だが、ぽかぽか島管理人やキャラバンの料理長、ネコートと妹のイモートなど女性口調だったり女性である事が明言されているアイルーもいる。
人間に対しては非常に友好的な種族であり、フィールド上で出くわしてもこちらから攻撃しなければ攻撃してくる事はない。
木や岩を利用して小さな集落を作り、その集落を中心に採取生活を営んでいる。
「肉球のスタンプ」「肉球のハンコ」などの独自通貨のようなものを持っており、経済という概念もあるようである。
小柄なため、人間よりも力は弱く正面からモンスター等と戦闘を行う事は稀なようだが、窮地に陥った時や外敵に襲われた時はモンスターの骨などで作ったピッケル状の道具「ネコピック」で殴りかかったり、爆弾を投げたりして攻撃する事もある。
総じて逃げ足が非常に早く、危険を感じたらすぐに身を隠してしまうため、長年狩猟に出ているベテランハンターですらアイルーが死ぬ場面は一度も見ないという。
猫っぽい姿に違わずマタタビに目が無く、何らかの報酬としてマタタビを欲しがったり、マタタビを対価として仕事を引き受けているアイルーも居る。
また、アイルーに関わるアイテムとしてたびたびドングリが出てくるが、これも彼らの好物なのだろうか・・・
メラルーと違いアイルーたちは人間の持ち物を盗むことがないが、何がメラルーとアイルーを分けているのかは不明である。
文化・技術
基本的にアイルーたちの築く集落は原始的な人類のそれとほぼ同じレベルであるが、例外的に採取・穴掘り・爆弾の製造技術など、いくつかの分野においては人間を上回っている。
『モンスターハンター』シリーズでおなじみのアイテム、「タル爆弾」は当初タルに火薬を詰めただけの簡易爆弾のため、雨天や水場では湿気て使用できないという欠点があった。
そのため悪天候下では雷を誘導する「爆雷針」を使わざるを得ない…というはずだったのだが、アイルーたちが悪天候下や水場でもお構いなしに爆弾を使っている光景がしばしば見受けられた。
これはアイルーたちが独自のシーリング技術を持っており、爆弾を防水していたためとされ、MH3以降ではこのシーリング技術が人間にもたらされ、水中や悪天候下でも使用可能になった。
アイルーを模した頭部装備の「アイルーフェイク」でも爆弾に関するスキルが発動するなど、アイルー=爆弾の名手であるという扱いだったのだが、MH3以降では当然のように爆弾がどこでも使用可能になったためこの印象はやや薄れている(本当は企業秘密だったらしい)。
また、技術というよりは体術や生活の知恵に近い物として「ネコの○○術」という各種スキルも持つ。
「火薬術」「倹約術」と言った、まだ理屈としてわかりやすいものから果ては「弱い(小さい)モンスターが出やすくする」「力尽きた時、エリア内の味方を大回復」など謎の技術としか言いようのないもの、果ては1度だけネコタクをタダで使える(=力尽きる許容回数が1回増える)もの、というか保険まであり、各種施設を利用することでこれらのスキルを1クエスト中だけハンターに付与してくれる。
人間との関わり
その友好的な性格と知能から、人間の里にも多くのアイルーたちが出入りしており、様々な場所で役割を持っている個体に出会う事ができる。
狩猟においては、持ち前の素早さと逃げ足の速さで力尽きたハンターを回収・ベースキャンプまで送り届ける猫力車の「ネコタク」として古くから活躍している。
ハンターが力尽きた際に報酬の何割かが取られるのはこのネコタクを引いているアイルーたちの給料になるから…と、まさかの完全歩合制なようである。
勿論危険が伴う仕事だが、中にはこの仕事のスリルを楽しんでいる豪傑までいるらしい。
元々ハンターを営むのはミナガルデに居る「アイルー族のハンター」だけという設定だったが、後にハンターに同行して一緒に戦う「オトモアイルー」「パートニャー(MHF)」が登場したり、ユクモ村に居るアイルーのモミジィが若い頃オトモアイルーだったという設定が追加された。
オトモアイルーたちだけでクエストに赴く「ニャンタークエスト」という要素も追加されており、昨今ではアイルーたちの間でハンターを志す者も多いようだ。
シリーズが進む毎に様々な道具を使いこなすようになり、一時的に猛獣のような攻撃力を得る「ビースト変化の技」を会得するなど、戦闘力も右肩上がりに上昇している。
ハンターの身の回りの世話をするアイルーたちやオトモアイルーは、ハンターの事を性別に関わらず「旦那さん」と呼び、従者のように振る舞う事もあるが、基本的には人間とアイルーたちの関係は対等である。
タルアイルー
モンスターハンターストーリーズで登場する特殊なアイルー。
何かのはずみで頭からタルを被ってしまい脱げなくなった状態で、タルを取ってくれるのを待っている。
撃破することでタルが壊れて救出することができ、莫大な量の経験値を貰えるという所謂「メタル系」のモンスターであるため、大概の場合すぐに「とんずら」してしまう。
HPこそ低いが防御性能が極めて高くほとんどの攻撃が一桁ダメージ、状態異常もほぼ全て無効化してしまう(まぁ、ターゲットがタルの方なので睡眠とか毒とかが通るわけがないのだが…)。
普通に戦ってもタルを壊しきる前に逃げられてしまうので、アイテムを使ったり、「リスクを恐れない」強力な攻撃をおみまいしてやろう。
なお、その性質上攻撃はしてこず、様子見するか逃げるかのどちらかである。
どうぶつの森のアイルー
どうぶつの森ハッピーホームデザイナーで初コラボ出演。似たコンセプトのぽかぽかアイルー村がある為、どうぶつ達が大半を占めているこのシリーズでは違和感がない登場である。とびだせどうぶつの森amiibo+でついにどうぶつ達が住む村にamiiboを経由してやって来て、住人になる事がある。外観はアイルー村を踏襲しており頭身はアイルー村より高く住人の種族としては当然「ネコ」。ちなみに原作のように個人(?)の名前はなく、種族名がそのまま名前となっている。
家具はモンスターハンターからのコラボ家具で占めており、肉焼き器もある(肉焼きのテーマ並びに「上手に焼けましたー!」のボイスまで完備)。
公式の村である「Ninten村」にも住んでおり、インターネット環境さえあれば「夢見の館」から夢として行く事ができ、気軽に会うこともできる。
他社ソフトのキャラクターの住人としてはおそらく初。
余談
『モンスターハンター』初期案ではゴブリンと総称される無数の獣人族が存在しており、フィールド上で色々な装備や道具でハンターを妨害してくるというものがあった。
その中のひとつにあった「ネコゴブリン」がアイルーの原案となり、ハンターから物を盗むネコゴブリンシーフはメラルーという形で残る事になった。
(後にこの素案の中に描かれている「MHゴブリン」もほぼそのままチャチャブーとして登場)
「初代」から登場しているミナガルデのアイルー族ハンターだけは語尾が「~ニャ」ではなく、「~ゴブ」という絵に描いたようなゴブリン的語尾だが、これはこうした設定変更の中でゴブリン要素が残った結果と思われる。
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