この記事にはモンスターハンター4における重大なネタバレが含まれています。
既に遭遇した方、もしくはネタバレオッケーな方のみ閲覧することを推奨します。
概要
「モンスターハンター4」に登場する古龍種のモンスターで、今作のオンラインモードのラスボス。「モンスターハンター4G」にも登場。
別名は「蛇王龍」。「千剣山(せんけんやま)」という専用フィールドで戦闘を行う。
その姿は別名通り蛇そのものだが、大きさはまさに規格外。
どれくらいデカイかと言うと、巨大な山にまきついてなお持て余しているほど体が長大で、画面内に全身が収まりきらないほど。ターゲットカメラも上半身と下半身で別々にアイコンがある。
モンスターサイズ早見表ではダレン・モーランはすっぽり表に収まっているのに、
ダラ・アマデュラは頭と尻尾が見切れている有様である。
モンスターハンター10周年イベントで配布されたDVDによると、全長はなんと44039.7cm。
どのくらい大きいかというと、あのラオシャンロン(6960.0cm)が6体並んでもその全長に及ばないと言えばその凄まじさがわかるだろうか。
2024年現在、モンスターハンターにおける生物史上最大と称されているモンスターである。
あまりにも規格外な大きさを持つ龍であるため、初見プレイヤーはまず何をしたらいいのかわからなくなること必然である。
超大型モンスターのご他聞にもれず、体に乗ることが可能。フィールド右側の石塔に巻きつくと赤色の▼マークが表示され、乗れるようになる。なお、頭部に乗ると剥ぎ取りが行えるほか、対巨龍爆弾などが設置できる。
なお、これだけ巨大な体を持つモンスターだが、なんと尻尾の切断が可能。
(正確には先端の一部が欠けて落ちてくる。欠片だが当然デカイ)
「蛇王龍の尾殻」という珍しい素材が剥ぎ取れ、しかもアマデュラの装備の作成に結構な数が必要になるため、石塔に巻きついている時は積極的に狙っていこう。
なおこの尾殻は下半身を破壊することでも手に入ることがある。
全身に白い「鋼皮」を有しているが、それを塗り潰すかの如くおびただしい数の「剣鱗」が生えているのが特徴。背中には巨大な鎌のような「扇刃」が生えており、
それと同じ辺りに前脚がある。後脚は退化してしまったのか、ただの突起物のような形状になっており、それが移動に使われているのかは不明。
胸部は謎のエネルギーによって発光しており、近づく者の生命力を削る。
先端が二又に分かれた尻尾は硬さと柔軟性を兼ね備えており、
そこから「尾殻」によって繰り出される一撃は天災として人の世を乱すほどだとも言われる。
部位破壊箇所は頭(2段階)、胸、背中(扇刃、2段階)、前脚(左右別々)、後脚、下半身、尻尾(2段階)と多い。
そしてそれに比例して、アマデュラの固有素材もかなり多い。後述の「凶星の破片」も含めるとなんと11種類もある。
ついでに言うと、その中にはなんと「睨眼(げいがん。つまり「目玉」!!)」まである。
余談だが舌の先端は三叉に分かれている。(現実の蛇は二叉)
MH4G
まず、このダラ・アマデュラを討伐することが必須条件になっている。
なお、G級の通常のクエストには原種のクエストは存在しないので注意。
戦闘したい場合、イベントクエスト「千剣の玉冠」をダウンロードする必要がある。
亜種
MH4GではG級クエストでまさかの亜種が登場。別名は「蛇帝龍」。
厳密には通常種が脱皮した直後の個体であり、黄金色の表皮を纏い赤い剣鱗が生えている。
攻撃モーションや戦闘の流れは通常種と殆ど変わらないが、
脱皮直後で気が立っているためか通常種よりは攻撃的。
また全身の肉質が非常に硬いが、熱を伴った攻撃を繰り出すと扇刃や突起物が赤く赤熱し、
肉質が大幅に柔らかくなるという特徴がある。
これは脱皮直後で代謝のバランスが悪く極端に部位が活性化されるためらしい。
戦闘能力
ダラ・アマデュラは「凶星」と呼ばれる青白い落星を操る能力を持っており、
これを戦闘中に降り注がせて相手を攻撃する。
この「凶星」はごくまれにフィールドに残ることがあり、この際ピッケルによる採掘が可能。
運が良ければ「凶星の破片」という形で素材として入手ができる。
なお、この「凶星の破片」は剥ぎ取り・報酬・部位破壊では一切入手できない、採掘限定素材である。
まとめると、フィールドに「ごくまれに」残る凶星を激しい戦闘の中、隙を見てピッケルで採掘して「運良く」手に入るのが「採掘限定素材」の「凶星の破片」である。
ここまで入手が運まかせなのに武器・防具作成に結構使うのである。
そのため、本来なら戦闘中にピッケルでカツンカツンやっていたら蹴りを入れられたり、文字通りキックされてもおかしくないのだが、こと凶星に限り生暖かい目で見られる事になる。(というか全員全力ダッシュで集まってカツンカツンやることも)
また、この凶星と同じような青白い色をしたブレスを吐いて攻撃してくる。
このブレスは炎のようなエフェクトを放っているが、火属性ではない。
火球のような形状で放ってくるものと、極太の火炎放射のような形状で放ってくる、俗称「ダラビーム」の2パターンがあるが、どちらも絶大な威力を誇る。
このうち厄介なのがダラビーム。突然姿を消したかと思うと、フィールドの片側から姿を現し、口から青白い火炎のようなものを2回にわたってなぎ払ってくる。ガード強化を発動させてもガードは不可能であり、緊急回避以外に回避する手段はない。言うまでもないが直撃すれば生半可な防御力では即死、防御力が400以上でも体力の半分以上が一瞬で消し飛ぶ。
覚醒状態ではフィールドの反対側からもう一度なぎ払ったあと、高威力の噛み付き突進につなげてハンターたちを一網打尽にしようとするため油断ならない。
他にも、前足で敵を攻撃したり、噛みついたりして攻撃してくるが、巨体ゆえに範囲・威力ともに尋常ではない。幸い、どれも予備動作自体は大振りでわかりやすいので、しっかりと回避したい。
体力が一定値以下になると覚醒状態となり、フィールドの一部を破壊し、手狭になったフィールドでより苛烈な攻撃を繰り出すようになる。
また、瀕死になると石塔への巻き付きを行わなくなり、フィールドの中心に居座るようになる。
さらに、ミラボレアスなどと同様、常時怒り状態となる。
千古不易を謳う王 / 蛇王の怒りは天蓋を衝きて
前者はHRが100になると解禁される強化クエストで、後者はイベントクエスト。
いずれも攻撃力が底上げされており、防御力600前後でも引っ掻きや隕石攻撃で体力の半分近くが削られる上、ブレスや突進噛みつきをまともに喰らえば即死するなど尋常ではない強さに仕上がっている。このためソロ・PT問わず達成難易度が非常に高く、特に前者は「横行覇道アカムトルム」と並ぶ本作屈指の最難関クエストとして恐れられている。
「千古不易~」は、クリアすると竜人問屋でアルバトリオンの素材を入手できるようになるほか、「蛇王龍の尾殻」などの一部の部位破壊素材が基本報酬で入手できるようになっている。
武具
防具は剣士用が「リベリオン」、ガンナー用が「ライオット」、オトモ用が「スパルタン」という名称。
一式で着ても「逆鱗」と「攻撃DOWN中」しか発動しないと初見ではとんでもない産廃に見える。
しかし各部位に貴重な複合スキルが付いている為、発掘装備と合わせることで非常に優秀なスキル構成の装備にすることが可能。
これまでの防具と違い、他の装備と合わせることを前提とした珍しい装備となっている。
今作では上位ユクモ装備もダラ・アマデュラの素材から作成することになるのだが、
上述の通り癖が強い性能なので、ユクモノ・天シリーズが真のアマデュラ装備と言う人も。
2014年8月15日配信の「邪王の怒りは天蓋を衝きて」のクエスト報酬によりEXリベリオン/EXライオットが作成可能になった。
目玉であった胴装備のスキルポイントが減っているため使い心地はイマイチとなってしまっている。
そして、前作のラスボスと同様、武器の名前が非常に独特。
武器種 | 名称(第1段階) | 名称(第2段階) | 四字熟語の読み | カタカナの元ネタ(推測) |
---|---|---|---|---|
大剣 | 大振りな剣鱗の欠片 | 鎧袖一触に断つダイト | がいしゅういっしょく | アロンダイト |
太刀 | 尾刃を模す太刀 | 威武堂々に薙ぐジゲン | いぶどうどう | 示現流 |
片手剣 | 裂き爪と剛皮の盾 | 二律背反の矛盾カイト | にりつはいはん | カイト・シールド |
双剣 | 黒刺を束ねし刃 | 森羅万象を裂くグルカ | しんらばんしょう | グルカナイフ |
ハンマー | 渦巻く骨の塊鎚 | 七難八苦を砕くラグナ | しちなんはっく | ラグナロク |
狩猟笛 | 睨眼を宿す戦曲器 | 有頂天外に響くムジカ | うちょうてんがい | Música(ラテン語で音楽) |
ランス | 集めし剛殻の槍 | 確乎不抜の不壊イジス | かっこふばつ | イージス(アイギス) |
ガンランス | 逆まく凶星の銃槍 | 震天動地に崩すグング | しんてんどうち | グングニル |
スラッシュアックス | 鋭鱗を連ねし斧 | 抜山蓋世の乱刃ガゲキ | ばつざんがいせい | 方天画戟 |
チャージアックス | 凶刃を纏いし戦具 | 星火燎原の装機マキナ | せいかりょうげん | マキナ(ラテン語で機械) |
操虫棍 | 爪棘を配す長刀 | 渾然一体の薙刀ヤマタ | こんぜんいったい | ヤマタノオロチ |
ライトボウガン | 貫破する黒針の軽弩 | 虚無虚空に帰すシムナ | きょむこくう | シモ・ヘイヘの愛称 |
ヘビィボウガン | 捻じれる尾骨の弩 | 一天四海を捉うラゼン | いってんしかい | 螺旋のもじり |
弓 | 柔硬なる胸殻の弓 | 神算鬼謀に穿つヨイチ | しんさんきぼう | 那須与一 |
オトモ武器 | 窮鼠噛猫のボルグ | - | きゅうそごうびょう | ゲイボルグorカラドボルグ |
生産時は「武器の外見を端的に述べた」ような名前だが、最終強化することで「四字熟語+カタカナ三文字」という奇妙な名称になる。
属性は麻痺属性若しくは爆破属性を帯びる。
素で属性が付くものもあれば、覚醒させないと属性が付かないものもある。
斬れ味は、斬れ味レベル+1を発動させても青ゲージ止まりになってしまうものが多い(一応、操虫棍やスラッシュアックスのような例外もある)。
また、どの武器も装備することで防御力UPの効果が付く。
4の時点ではライトボウガンとチャージアックスにはダラ・アマデュラの武器は存在しなかったが、4Gにてその2種も追加された。
また全武器種にG級の強化先もめでたく登場した。
武器種 | 名称(第1段階) | 名称(第2段階) | 名称(最終段階) |
---|---|---|---|
大剣 | 断罪王ウォルダイト | 帝剣ダラトラオム | 蛇帝剣リヴリマデュラ |
太刀 | 一閃王ジゲンバウエル | 帝刀ダラウォルク | 蛇帝刀ネポスマデュラ |
片手剣 | 迷宮王ムエルカイト | 帝鉈ダラスケイル | 蛇帝鉈エスカマデュラ |
双剣 | 斬裂王グルカンバール | 帝棘ダラアンバル | 蛇帝棘ペルムマデュラ |
ハンマー | 激震王ラグナドワード | 帝鎚ダラアンゴニア | 蛇帝鎚クバルマデュラ |
狩猟笛 | 狂騒王ムジカオルゲイ | 帝弦ダラプルート | 蛇帝弦クロフマデュラ |
ランス | 鉄壁王イジスレッド | 帝槍ダラブリゼ | 蛇帝槍タンドマデュラ |
ガンランス | 破砕王グングボルド | 帝銃槍ダラベルフェン | 蛇銃槍ランセマデュラ |
スラッシュアックス | 乱世王テンマガゲキ | 帝剣斧ダラウイッシュ | 蛇剣斧オプタマデュラ |
チャージアックス | 解放王アデルマキナ | 帝盾斧ダラカルテリア | 蛇盾斧ゲドルマデュラ |
操虫棍 | 泰然王ヤマタオウジン | 帝笏ダラサルターレ | 蛇帝笏ペタンマデュラ |
ライトボウガン | 狙撃王シムナヤルスク | 帝弩ダライヒト | 蛇帝弩レジェマデュラ |
ヘビィボウガン | 渦巻王ラゼンロペール | 帝砲ダラグロプス | 蛇帝砲オピュマデュラ |
弓 | 必中王アケノヨイチ | 帝弓ダラオニュクス | 蛇帝弓ナゲルマデュラ |
余談
- 名前の由来は古代文明バビロニアの言語である「アッカド語」からきており、ダラは「塔」、アマデュラは「鎧」を意味する。塔は長大な体躯、鎧は鱗となって表現されている。
- ダラ・アマデュラの戦闘曲は2曲存在する。覚醒前は「千剣に巣食う者」、覚醒後は「逆鱗に抗う者」という曲が使用される。どちらの曲もMH4のメインテーマ曲である「旅立ちの風」のフレーズが挿入されている。
- 一度討伐に成功すると、なんとニャンタークエストにも稀に出現するようになる。ただしニャンタークエスト中最強の座におり、倒すにはかなり精錬された構成を要求される。モンニャン隊での古龍種や古龍に匹敵するモンスターは攻撃スキルを二つ持っているが他のモンスターのスキルの攻撃力が【特大・中】や【大・大】といった構成なのに対しダラ・アマデュラだけは【特大・大】であり、更に4Gでの上位版では【極大・超大】という凄まじいステータスを誇っている。その強さから事実上、ニャンタークエストにおけるラスボスといっても過言ではない。デカすぎるためか頭しか映し出されない。こちらで倒されたときは、文字通り首を引っ込める。
- 狩猟フィールドの1つである天空山(てんくうやま)の異様な削れ方をした地形を形成した「巨大な長虫」がダラ・アマデュラであることを示唆する伝承が残されている事をバルバレのギルドマスターが語っている。後に名前の由来を明かした『ニンテンドードリーム』での誌面インタビューにて、公式に長虫=ダラ・アマデュラと明言された。
- 上半身と下半身でアイコンが分割されているためなのか、内部的にダラ・アマデュラは2体いることになっている。10体討伐ごとの節目でギルドカードを眺めてみると、大事なことなのでと言わんばかりに2回お知らせが出てくる。
- 発売前に公開されたPV第3弾でも、ラストに少しだけ登場していた。
- ナンバリングタイトルのラスボスの中では史上初となる、別名に“黒龍”とつかないモンスターである。
- MHFの「ラヴィエンテ」とどちらが長いかしばしば論争されていた。しかし、2015年にハンター大全4の設定資料において「ダラ・アマデュラが生物史上最大」と記述されている事から、この論争はほぼ終着している。
- もとより規格外のインパクトを出したいために作られたモンスターであるためか、食性や生態の設定や詳細は非公開どころか元から無いらしい(脱皮と赤熱化の設定はMH4Gに際して作った模様)。逆に言えば設定が無いからこそ、そのあたりは個人個人で自由に創作できそうではある。
モンスターハンターワールド(MHW)におけるダラ・アマデュラ
登場フィールドの一つに「瘴気の谷」という、
数多のモンスターの腐敗した死骸や白骨した死骸が散乱しているエリアがある。
その中に一際大きな頭骨が見える場所やダラ・アマデュラの扇刃状の棘と思わしき物などが多々見受けられ、瘴気の谷のマップにもダラ・アマデュラのようなイラストが描かれており、この巨大な生物の死骸は「生前に「古龍渡り」でこの大陸に来た後に命果てたダラ・アマデュラなのではないか」とハンター達の間で噂されている。
そして何より、
もしこの生物の死骸がダラ・アマデュラであった場合、MH4とMH4Gに出てきた個体との大きさの差から推測してまだまだ成長途中で大きくなる、またはMH4系統に出てきた個体は、実はまだまだ幼体であったのではないかという、憶測だがとんでもない答えに行き着く。
死骸である個体もまだまだ成長する可能性も含んでいる。
そしてフィールドには青色の酸性の水溜りもあり、やはりダラ・アマデュラと関連づかせるような部分が多々ある(ちなみに開発陣スタッフはMH4や4Gからの人が多いらしい)。
この瘴気の谷とダラ・アマデュラとの関連性を裏付ける憶測を限りなく確実なものへと近づける文章がMH4Gのダラ・アマデュラの宝玉系アイテムのフレーバーテキストにあり、
「天剣の龍玉:世界の終わりに生まれるとされる玉石。大蛇の残命が圧縮され、新たな星の核になると伝わる。」
「天剣の龍神玉:世界を再生させると云う玉石。大蛇の血が海に、肉が陸に、骨が森となり、命の苗床となる。」
と書かれている。
瘴気の谷がダラ・アマデュラなどの生物の亡骸の跡から生まれて時が経ち、
その地で生まれたり、移り住んだ生物が、他の生物の死骸を身に纏ったり、腐肉を捕食したりするなどの、瘴気の谷独自の生態系が生まれた。と考えるとなかなか感慨深いものがある。
ちなみにダラ・アマデュラの物と思われる尻尾が数本確認できるため(少なくとも5本ほど)、
谷で果てたのは一体ではない模様。
資料集の開発秘話にて公式見解にて、はるか昔に存在したダラ・アマデュラ古代種の亡骸だと述べられた。古代種という設定自体が初出のためそれ以上のことは不明である。
関連イラスト
関連項目
ラヴィエンテ MHFの超巨大モンスター。こちらの全長はおよそ450mと言われている。
つまりこちらのほうが少し大きいが、細かな違いから一概には決められない。
オロチ 巨大な蛇の怪物(モンスター)。舌どころか首が分かれている。
オンラインラスボス(メインシリーズ)