概要
「運命を解き放つ者」を意味する名を持つ、数ある伝承ですら幻の存在として扱われる存在であり、伝説を遙かに凌ぐ「災厄の化身」。
「紅龍」の異名を持ち、その名の通り黒と赤で構成される禍々しい色の甲殻を有する。「怒れる邪龍」とも呼ばれ、その正体は何者かが極限の怒りに支配された姿であるという。
生態はほとんど判っておらず、未解明の部分は原種よりも多い。
左右で左の方が長いという、歪な角を持つ。この長い方の角は、ミラボレアスで部位破壊した時に欠損する角の位置と一致している。欠損した角や骨は通常よりも太く長く成長するため、ハンターによって破壊された角が再生したとも考えられる。つまり、ミラバルカンの正体はハンターによって撃退されたミラボレアスが怒りで身を変貌させた姿、ないし火山で力を蓄えた姿であるとされている。
黒龍と違い咆哮時に空から隕石を放つ攻撃を行うことがある。
決戦場と呼ばれる火山地帯に出現し、地形ダメージと隣りあわせで戦うことになる。
さらに、怒り状態になると肉質が大幅に硬化し、物理・属性共にダメージを大幅にカットしてしまう。
その地形効果や厄介な硬化能力のおかげで「ミラボレアス3種中コイツが最強」と言われる事も。
作品毎の解説
MH4 / MH4G
MH4
MH4でもミラバルシリーズやミラバルカンの素材から作られる武器がデータ上存在していた(MH4の公式ガイドブックにも写真と共に性能について明記されている)が、通常の集会所クエストでは戦闘できないことから、ファンの間では「イベントクエスト限定配信のモンスターになるのではないか」という見方が強まり、いつクエストの配信が行われるのかが注目されていた。
そして2014年2月21日、遂にミラバルカンの狩猟クエスト「紅龍来降」が配信。
狩猟地はアカムトルムとの決戦の舞台でもあった溶岩島。
ミラボレアスと同様、大幅なテコ入れが施されており、基本的な動きは原種のそれに準じて従来よりも遥かにアグレッシブとなっている。
また、バックジャンプから即座に超威力の滑空攻撃に繋げてきたり、足元引っかき攻撃で触れたら爆破やられを発症する粉塵を発生させたり、チャージブレスの使用頻度が原種よりもあからさまに多かったりと原種とは明らかに違う動きを見せる事も。
もちろん悪名名高いメテオも健在で、今作ではMH3Gのラスボス:グラン・ミラオスの大噴火と同様のモーションで広範囲に大量のメテオを降り注がせるという攻撃も見せる。
全体的に攻撃力が引き下げられたにもかかわらず、4足歩行状態のメテオの威力は相変わらず異常としか言いようの無い威力であり、火耐性次第では防御力600でも致命的なダメージを負う。
全体的に攻撃パターンが強化された一方で、攻撃力の見直しやエフェクトの強化、そして何より怒り時の硬化の廃止(むしろ怒り時には全身の肉質が軟化し、尻尾でもそうそう弾かれる事は無くなる)されたことなどにより、ストレスが少なく戦いがいのあるモンスターとしてそれなりに高い評価を得ている模様。
なお、登場ムービーの最後でプレイヤー目掛けて滑空、そのままシームレスで戦闘に突入することになるため、ムービー終了後に素早く回避行動をとらなければそのまま轢かれて大ダメージを負うことになってしまう。
「開幕滑空」として話題になっているこの現象、実は原点回帰と言っても過言ではない。というのも、かつてはミラバルカンの登場ムービーに当たり判定があったため、四人パーティで挑んだところ「ムービー見てたら全滅(4乙)してた」という事態が発生していたのである。
なお、MH4でも防御力400付近ではほぼ即死。ガンナーは即死確定である。
MH4G
拡張版であるMH4Gでは、オフラインの上位ストーリークリア後に出現する「秘密の卵運搬・再来編」という採取クエストをクリアすると、「卵シンジケート」の裏ボス(口調から恐らくドンドルマの大長老だと思われる)から、腕試しとしてこのミラバルカンを狩猟するクエスト「高難度:紅龍生誕」を依頼される。
ミラボレアスのクエストが村クエストに存在するというのはシリーズを通してこれが初であり、思いがけない登場の仕方に驚いたプレイヤーも多かったことだろう。
肝心の強さだが、基本的なモーションこそMH4と変わらないものの、オフライン専用ということもあり、攻撃力・体力共に大幅に引き下げられており、しっかりと準備をして挑めば問題なくクリアできるようになっている。
- 特殊個体(ミララース)
この個体は特殊個体であり、体の形状こそ変化していないものの、後述の極限征伐個体怒り時のような緋色に染まった姿になっている。
新能力として、フィールド上に発生するプロミネンスが挙げられる。
威力こそ低めだが吹っ飛び方向が固定されており、高確率で連続ヒットする鬼畜仕様。
新技に熱風放射も獲得している。
これは地形ダメージ扱いだが体力の減少スピードが尋常ではなく、すばやく範囲外に離脱しないと一気に瀕死状態へと陥る。
更にチャージブレスから滑空攻撃を連続で繰り出す即死級コンボも使用してくる。
ただでさえメテオでうまく位置取りをしないといけないモンスターがよりトリッキーな攻撃を仕掛けるようになったため、狩猟にはより慎重な立ち回りが要求される。
この個体の素材を用いることで作成可能になる防具はミラバルZではなく「ラースシリーズ」。
七つの大罪のひとつ「憤怒」と、ミラバルカンの象徴である「怒り」をかけた名称であろう。
また、この防具名からG級特殊個体を「ミララース」と呼称するユーザーもいる。
MHF
数多の飛龍を駆逐せし時
伝説は蘇らん
紅き炎を身に纏い
大地を全て焼き尽くす
後には塵すら残らない
光を求む者に
避けられぬ死を
避けられぬ死を
「MHF-GG」にて、フロンティア版「ギルドクエスト」とも言うべき「極限征伐戦」に対応する新G級モンスターとしてあちらでも復活。
公式での位置付けは「MHF‐GG最凶古龍」。
「火口深部」という新規フィールドに登場する。より過酷な灼熱地獄に対応した結果姿が大きく変貌しており、頭の角が増えて五本になり、背中の突起はさながら火口のように見える。
怒りや覚醒状態になることで全身が真紅とオレンジに染まり、前足からマグマのような物が滴り落ちる。
変貌した外見と合わせて煉黒龍を彷彿とさせるが、そのうち不死の心臓を手に入れて変貌するのだろうか。
また、環境に適応したおかげで従来の弱点であった火属性が弱点どころかマイナス耐性(該当属性ダメージ無効、更に武器の属性値に比例して物理ダメージ減少)になっている。
また、極征戦対応に伴って新規にBGMが用意されており、覚醒前と覚醒後の二種類がある。
覚醒前はゆったりとしたメロディながらも威圧感を感じさせる重厚な曲となっており、途中Emi Evansのボーカルが入る。この項目最初の詩はその歌詞である。
しかし覚醒後になると曲調が一転。これまでの「舞い降りる伝説」を下地としながらもより焦燥感を煽るBGMとなる。紅月の熾凍程ではないにしろ激しい曲調で、さながらRPGの魔王との戦闘のようである。
フィールド「火口深部」がドーム状になっているためお得意のメテオ攻撃を一切使用しないが、代わりに周囲のマグマを活用して攻撃してくる。
壁を利用して三次元的に動き回り、「根性スキル」殺しの即死技のオンパレードで攻め立ててくる、「最凶」の名に恥じない強敵。「極征」システムの関係上さすがに低レベル時はそこまででもないが、高レベルになればなるほどとりあえず死ぬ。
フロンティアのモンスター恒例として、体力が一定以下になるとムービーをはさんで覚醒。攻撃力が大幅上昇するのみならず、高レベルともなれば「無効化不可の地形ダメージを常時発生」という恐ろしい暴挙を熾す。
特に恐るべき攻撃は以下の三種。
- 火炎放射
三方向に向かって直線状に火炎放射を行う。軌道上全てに「火傷効果」の炎を発生させる。そのため、即死ダメージを受けて「根性」で生き残っても火傷で乙る。
派生としてバックジャンプから間髪入れずに広範囲に放射するパターンと、空中から熱戦ブレスで背後まできっちり薙ぎ払うパターンとがある。
なお、「火傷」効果は「特殊地形ダメージ」というもので無効化不可。そして空中薙ぎ払いでは広範囲を炎の海にする。後はお察しください。
- オーラ咆哮
特殊な咆哮。被弾するとダメージに加えてクーラードリンクの冷却効果が打ち消される。そのため、「根性」で生き残っても(ry
また、「回避性能+2」でも回避できない上連発してくることもある。勿論そのたびに冷却効果は打ち消されるので、「根性」d(ry
- 地盤沈下
少し吠えた後足を踏み鳴らす。衝撃でフィールドの地盤が沈下し、足場が溶岩に沈み始める。
そのまま足場と運命を共にすると溶岩に触れてしまい、スキルとか耐性とか関係なく即死する。
なのであらゆる手段を講じてでも無事な足に移動する必要がある。できないなら大人しく「I'll be back...」するしかない。
なお高レベルになるとより高度な地盤沈下を行う。その場合足場が溶岩に到達するまでおよそ五秒。あとはお察しください。
無効化不可の各種地形ダメージを使いこなす強敵であり、並のハンターには低レベル時ですら脅威。さらに「極限征伐戦」には「クリアごとにモンスターのステータス強化&一定レベルごとに新技追加」という仕様があるため、最高峰となる1000Lvともなるとまさしく「最凶古龍」の名に恥じぬ強さとなる。
こと覚醒した時は悲惨。普通の攻撃すら一撃ワンチャンという恐怖に加え、軽減はできても無効にできない特殊地形ダメージが常時発生する。そのため体力管理をキッチリ行っていないと
「ミラバルカンがキレたといつのまにか思ったら死んでいた。な… 何を言ってるのか(ry」
なんてことに普通になりかねない。
更にこの状態に限らず地形ダメージ関係の攻撃に特徴する事項だが、受け身をとると受け身のせいで起き上がりの無敵時間がまるごとなくなるため、速攻で地形ダメージでトドメを刺されるという事態になるので要注意(特に自力で受け身が取れる穿龍棍は尚更注意)
もっとも、さすがにここまでのレベルになるとやりこみの域になるので、単純にG級ミラバルカンの素材が欲しいという人は低レベルクエストを回して行けばよい。
実は穿龍棍限定ではあるが空中に居る間はこの常時地形ダメージを受けない
しかし一度でもミラバルカンの攻撃を受けて地面に着地したら仲間からの回復がこなければ地形ダメージが起き上がりと同時に入りそのまま焼かれる為、基本的には一度も攻撃を受けないで戦い続ける位で無いと厳しい
このG級ミラバルカンを倒して作られる武器は新たな複属性「紅魔属性」を備えている。この紅魔属性は火属性と龍属性の複属性であるが、特に火属性の比率が高い。
一方防具は「バルカンGシリーズ」と呼ばれるもので、限定スキルとして「炎寵」という新スキルが発動する。これは「ボマー」や「火事場力」など「火」を連想させる名前や性質を持つ、合計九個ものスキルの複合体で、素材となる紅龍よろしく非常に攻撃的なものである。
余談
ミラバルカンとは公式の名称ではなく素材から作成できる防具:ミラバルカンシリーズ(上の画像)の名前をとり、プレイヤーからそう呼ばれるようになった。正式な表記は「紅龍ミラボレアス」である。
MH4においては解禁前から数多くの地雷ユーザー、改造ユーザーによって装備などが暴露され続けており、その存在は早くから認識されていた。
一方で、長らくクエストが存在しなかったために改造か否かの判断が一目瞭然だったという側面も。「紅龍来降」配信に伴い再びその判断が難しくなってしまうため、「また改造厨が幅を利かすのか」と危惧するユーザーもいる。
幸いにも、今作のミラバル装備はそこまで優秀でないのが救いではあるが・・・
MHFにおけるミラバルカンのBGMの歌詞はとても有名だが、これは当時とあるニコ生主が考えたものが独り歩きし勝手に公式歌詞と呼ばれるようになったものであり公式歌詞ではない点は注意してほしい。
関連タグ
シャンティエン ディスフィロア ミラボレアス(「フロンティア」で、本種と同じく「極限征伐戦」に対応する複属性もちの古龍)
オンラインラスボス(メインシリーズ)