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劫火

ごうか

仏教で、世の終末に全世界を焼きつくすという大火の事。「業火」が「罪(業)人を焼く炎」である一方、こちらは「劫」という天文学的年数を経た後に訪れる「世界を焼き滅ぼしてしまう終末の炎」を意味する
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「劫火」が単語が使われている作品、キャラクター編集

  1. 灼眼のシャナの登場人物…「“天壌の劫火”アラストール
  2. 地球の崩壊を描いたSF小説…「天空の劫火
  3. モンスターハンター」のボス「ミラボレアス」の技。本項で解説

ミラボレアスの『劫火』編集

栄華極めし者たちよ


モンスターハンターワールド:アイスボーン最後の大型アップデートで遂に実装された禁忌のモンスター「ミラボレアス」が引っ提げてきた本作…いや、シリーズ最強の大技である。


攻撃方法としては、咆哮を上げて高く飛び上がり、一帯の砂煙が吸い込まれるほどの勢いで大きく息を吸ってからブレスを一気に解き放つというもの。

その凄まじさはもはや炎の濁流といっても過言ではなく、フィールドであるシュレイド城は一瞬で炎に包まれ、城壁の一部や防衛設備は風圧で即座に吹き飛ばされ、命からがらハンターが逃げ込み遮蔽物とした建物も高温に耐えられず融解、消滅してしまうほど。攻撃がおさまった後も残り火がそこかしこに留まる恐るべき技となっている。


この攻撃はプロセスが特殊であり、最初の数秒間は極小のスリップダメージが連続し、後に放たれる劫火に触れた瞬間、あらゆる仕様を無視して対象を即死させる

この劫火、モーション値(防御や属性耐性を無視して与えるダメージ量的なもの)が歴代モンハンシリーズでも類を見ない圧巻の500という数値を叩き出しており、アン・イシュワルダの入滅蓮華劫珠砲が140、アルバトリオンのエスカトンジャッジメントが最大450であることから、どれだけ凶悪極まりない破壊力を誇っているか一目で分かることだろう。



対策編集

ミラボレアスは一度の戦闘で劫火を計5回使用してくる。

上述の凶悪さから為す術がないと思うかもしれないが、いずれも対策が用意されているので各フェーズ焦らずに行動しよう。


1回目編集

俺の初見ボレアス

「強力なブレスだ!瓦礫の隙間に避難せよ!」

ミラボレアスの体力が残り約75%になると発生。

総司令からの命令の通り、フィールド端に(都合よく)残っている瓦礫の隙間に避難することで攻撃を凌ぐことができる。瓦礫はこの劫火で全て溶かされてしまうため、2回目以降使用することはできない。

マルチプレイが解禁される前のムービーでは、隙間に避難しようとするプレイヤーと陽気な推薦組のムービーが挿入され、救援が呼べるようになるとともに本格的な戦闘が開始することとなる。



2回目編集

「強力なブレスだ!砦内に避難、防護壁を起動せよ!」

伝説の黒龍

ミラボレアスの体力が残り約50%になると発生。

かつてシュレイド王国の民が対ミラボレアス用に設置したであろう防護壁を先に到着していたギルドが整備して使えるようになっており、2回目の劫火はこれを使って耐えることができる。ちなみにマルチでは退避が済んでいないまま他プレイヤーに防護壁を上げられてしまい、為す術もなく消し炭となるハンターが多発しているので要注意。最初に到達したならば、仲間たちがこちらに来るのを待ってから防護壁を上げよう。

…ただし、劫火の即死判定は防護壁の起動を待たず、劫火のモーション開始から決まった時間でこちらに到達してしまう。そのため、場合によっては逃げ遅れた仲間を見捨てて防護壁を起動する…という、あまりにも非情な決断を下さなければならない。

劫火に晒された瞬間防壁を支える柱が吹き飛ばされ降下してしまうが、ハンターたちを守るギリギリの部分で歯車が引っかかり、上部が溶け出し崩壊してもなお防壁はハンターの命を奪わせないとばかりに踏み止まる。かつて滅ぼされた国の遺したものが今まさに怨敵を仕留めんとする狩人の命を救うという激熱な展開である。

しかしこの防護壁も劫火を耐え切ることはできず、ハンターを守る役目を果たした瞬間に溶け落ち、以降は使用できなくなる。



3回目以降編集

「強力なブレスです!黒龍の足元へ退避を!」

ミラボレアスの体力が残り約35%、25%、5%になるとそれぞれ発生。

命の危機を感じ取ったミラボレアスが最終形態に移行し、一定の体力を切るとランダムな方角に飛び上がり劫火を発動する。安全地帯は受付嬢の台詞の通りミラボレアスの足元。劫火は扇状に発生するため、場所によってはミラボレアスに近付くより外側に向かって走ったほうが早く逃れられる場合もある。

なお3回目以降の劫火は、後述の部位破壊が成功している場合のみ直撃しても強引に耐え切ることが出来る。



頭部破壊編集

ミラボレアスの火炎攻撃は頭部破壊の進捗によって威力が変わるようになっており、3回目以降の劫火もそれに伴って弱体化する。


  • 1段階破壊した場合

あらゆる防御スキルを積み込んだ上で防御関係のアイテムを全ツッパし、精霊の加護が発動することでなんとか耐えられる威力に減退。

  • 2段階破壊した場合

精霊の加護なしでもギリギリ耐えられる威力に減退。「これでもギリかよ」となるかもしれないが、加護スキルが発動すれば1/3くらい残ると考えればその弱体化ぶりがよくわかるだろう。


逆に破壊しなければ即死攻撃のままであり、まともに食らえば影も残らない炭素の粒子となって終わりである。そうでなくとも体力半分以降から本気を出し始めたミラボレアスの攻撃は部位破壊無しだと劫火ですらないただのブレス全てが入滅蓮華劫珠砲に匹敵する威力となるため、ミラボレアス戦は如何に頭部を破壊できるかで難易度が大きく変わるようになっている。

ここまでたどり着いたハンターは、臆さず無限の勇気を持って伝説に正面から挑もう。



余談編集

MHW:Iにはミラボレアス以外にも即死攻撃を扱うモンスターが複数存在する。

魔獣ベヒーモス自分を討ちかねない脅威であるとみなした敵に発動する大魔法「エクリプスメテオ」、赤龍ムフェト・ジーヴァが自分の繁殖に使うつもりで溜め込んだ膨大なエネルギー、すなわち「未来」を切り捨てて攻撃に転用した【王の雫】などが挙げられる。


対して、ミラボレアスの劫火にはそういった決死の一撃であるという設定が存在しない。

つまるところ、上に記した苛烈な攻撃の数々は―――






ただのブレス攻撃なのである。




ただのブレス攻撃なのである。

  



作中では「強力なブレス」と表現されるがそれ以上の発言は見受けられず、本当にただのブレスでしかない。

ただ、その火力があまりにも異常なだけである。

それでいて自らの火炎で身を焼くようなことも、自らの爆傷も辞さない決死の攻撃を繰り出すということもなく、さも当たり前のようにそれらを吐き出すのである。

同時に「環境を捻じ曲げる」ということが恐ろしさの中核を担っているあらゆる古龍種たちと違い、「強力なブレス」という”純粋な暴力”一つでそれらを凌駕するミラボレアスの規格外の強さも初めて克明に描写された。


黙示録の獣

また、ミラボレアスは『一夜にしてシュレイド城を滅ぼした』という伝承がある割にこれと言った大技が今まで存在しなかった。

そのため、強さが本当にあるのかとプレイヤーから疑問符が付けられがちであったが、本作の劫火により「ただの火炎ブレス”だけ"でかつてモンハン世界で一番栄えた国を滅ぼした」ことになり、「あらゆる厄災」を意味する名前、「伝説の黒龍」という仇名に相応しい―――15年間存在を秘匿され続けた語るも恐ろしき禁忌のモンスターに恥じない力の持ち主であることが否応にも刻み付けられることとなった。






関連タグ編集

モンスターハンター MHW ミラボレアス 火炎 業火 相手は死ぬ

エスカトンジャッジメント:同じく禁忌のモンスターが放つ大技。こちらも周囲の環境を一瞬で極限環境に変容させる大災禍そのものだが、こちらも必殺技などではなく「属性エネルギーの放出」という代謝の副産物で放たれる。

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