導きの歌
概要
作中で『大いなる存在』と呼ばれていた。
別名『地啼龍(じていりゅう)』。
今回の騒動の元凶であり、その存在自体が地脈に多大な影響を与えている途方もない古龍。
渡りの凍て地で頻発している地殻変動を初め、レイギエナの異常な行動やイヴェルカーナを初めとした古龍達の活性化もイシュワルダが地脈に影響を与えたためだと調査団は予想している。
つまり、今作のラスボスを務める超大型古龍である。
全身を岩で覆っており、四足歩行のゴーレムといった風貌で現れる。
一見すると巨大な掌のようにも見える異様な形状の翼を有し、これを振動させて地盤を一時的に流砂に変えることで地面に潜ったり敵対者の足場を奪う。
この流砂は水場・深雪適応のスキルがなければ足を取られるばかりか、攻撃の衝撃によって時間差で爆発を起こし非常に危険な状態となる。
その際に『歌』のような音色が響き、これが今作の調査の要になっていた『歌』の正体である。
全身岩の為非常に硬いが、頭部と胴体のみ攻撃がよく通る。がんがん部位破壊をしていくことで戦闘が進行する。
また、吹っ飛ばしで追突させても怯むのみでダウンはしないが、マップにアイコンがある場所に対して追突させると落石が発生、ダウンした上で大ダメージが狙える。
そしてしばらく攻撃を続けていると…?
一幻華
攻撃を受け続けると、全身の岩が剥がれ前作のゼノ・ジーヴァを思わせる姿に変貌。ただし、翼は翼膜を完全に失った巨大な爪のような形をしており、飛ぶよりも攻撃に特化した形状になっている。
形態変化後は咆哮で周囲の岩壁が吹き飛びエリアが広くなる。
その顔は目を閉じた般若の仮面のようで、翼の先端からソニックブラストに類似した複数の細い振動波を自在に打ち散らし、隙があれば翼の先端を一カ所に集めて放つ強力な振動波で仕留めにかかる。
全ての攻撃がとにかくスケールが大きく威力も高いため、強化した古龍装備で固めてない限り一瞬で体力が溶ける。特に収束した振動波はマップの端から端まで届く超射程距離を誇り、あまりの威力に本人が後ずさるほど。
形態変化前と同様に、吹っ飛ばしだけでは怯まずマップのアイコンの場所で落石を狙う必要があるが、あまり能動的に動かない上に攻撃によって破壊されてしまうため、狙うには運が絡む。
更にダメージを与えていくと中盤からギョロリとした非常に不気味な眼、慈眼が見開かれ、足場を流砂に変えつつ爆発させる攻撃を使用したり、前脚を叩きつけた後にその隙を埋めるように取り囲むように振動波を撃ち込む攻撃などが追加される。
また潜航して移動した後に元気玉や螺旋丸のような大玉を作り出しフィールド中央で炸裂させる大技『入滅蓮華劫珠砲』を使用してくる。(読みは「にゅうめつれんげこうじゅほう」。間違えやすいが「却」ではなく「劫」である)
アン・イシュワルダの懐、もしくはちょうど反対の位置に居れば当たらないが、大玉を投げた直後から次の行動に移るため、不意打ちの溜め衝撃波などには注意。
破壊可能部位は頭部と両前脚。頭部は二段階であり、完遂すると頭殻の一部が欠け落ちそこから2回剥ぎ取りが可能。
準レア素材である地啼龍の慈眼殻、及びレア素材である地啼龍の顕玉を高確率で入手できる手段なのでなんとしてでも狙いたいところだが、部位破壊に必要なダメージとイシュワルダのHPの関係で非常にシビア。適当に戦っていてはまず間違いなく破壊しきる前に討伐してしまう。
破壊王のスキルをLv3まで積み、前脚の部位破壊やスタンによるダウン、麻痺などで拘束して頭部に攻撃を集中させたいところ。
なお、モンハンシリーズでは珍しく尻尾は切断はおろか破壊すら不可能である。
ストーリーで討伐した際にはなんと息を吹き返し再び調査団一行に襲いかからんとするも、同じく先の戦いで生き残っていた悉くを殲ぼすネルギガンテによりとどめを刺される。シリーズにおいて「古龍が外的要因によって死ぬ」ことが明確に描写されたのは初である(ゼノ・ジーヴァは討伐はされたが生死描写だけはぼやかされていた)。
なお、前作のゼノ・ジーヴァ戦と同じく、『アン・イシュワルダ』という名前はクリア後にギルドが命名することで判明する。
余談
- 名前の由来は、「アン」はシュメールの言語で「天」を、「イシュワルダ」はヒンドゥー教最高神シヴァの仏教名である「イーシュヴァラ」と思われる。また仏教でのシヴァ神は「3つの目と8本の腕を持つ」とされ、アン・イシュワルダの額にある第3の眼のような模様および計8本の翼脚はシヴァ神の意匠を組み込まれているのではないかと推測される。
- 翼から発する「歌」が特徴的だが、本体解放後に聞こえる鳴き声も幻想的だが不気味で歪な声となっている。
- 後に判明したことなのだが開眼後にアン・イシュワルダが見つめているのはハンターではなく、プレイヤーカメラの方向、すなわち画面の向こうのプレイヤーである我々であるという(古来から絵画に使われている八方睨みという技法で、どこを向いても自分の方向を見ているように見える描き方が慈眼に使われているらしい)。古龍の力は怖ろしい…
いまいちピンと来ない場合、頭部より少し後ろ辺りにハンターを立たせ、視線を確認すると、視線が左右下に居るハンターではなく明らかにコチラ(カメラ)を睨んでいる(様に見える)
ただし、その位置に陣取れると言うことは基本的に攻撃チャンスということでもあるので当然のことながらマルチプレイで確認作業を行うようなことは厳禁である。(まぁダウン中顎側ではなく頭上側から攻撃を行えばイヤでもコチラを睨む眼光がカメラに写るだろうが)
- 後の資料集には「MH世界の学者の唱える説の一つ」として、時間と時空を超越する古龍の存在が示唆されている他、過去作には日食からなる空の歪みからとある古龍が現れる演出が見られる事から【別次元】の存在と古龍を結び付ける描写は少ないながら存在する。プレイヤーを睨むこの地啼龍は別次元を知覚する力が備わっているのかもしれない。