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概要編集

モンスターハンターフロンティアG』(MHFG)のG2で登場した古龍種のモンスター。別名は「熾凍龍(しとうりゅう)」。

公式では「真のG最強モンスター」という位置付けをされているモンスターであり、

登場時点の『MHF-G』において「裏のラスボス(裏ボス)」として扱われていた(表のラスボスはシャンティエン)。

なお、ラスボスではあるが、ミラボレアスなどの禁忌のモンスターのように公式情報が秘匿された特別なモンスターというわけではなく、

登場後はアカムトルムウカムルバスよろしくきっちり公式イラストなどが公開されている。


大型探査船が長距離航行の末に辿り着いた、メゼポルタから遥か遠く離れ、生物が住む事が出来る環境ではないとされていた過酷な地、「最果ての地」で発見された古龍。

その存在が確認された後、直様伝承等の調査をギルドは行ったが、その古龍についての伝説が微かに記されているのみであった。

現在でも調査は難航しており、モンスターリストにもまともな情報は記載出来ていない。



容姿編集

ディス

骨格のモデルは3シリーズのラスボス、煌黒龍アルバトリオン

発達した四肢に巨大な翼を持ち、そして首を垂直にくに持ち上げた姿勢というシルエットはアルバトリオンにそっくりであり、能力や攻撃にも類似点が多々認められる。

ラスボスという立ち位置も含めて、さしずめMHF版アルバトリオンと言ったところであり、MHFの環境に対応するための様々な強化が施されている。


背側は白、腹側は赤の二色を基調とした特徴的な体色で、一部は青白く染まっている。鼻先には巨大な片刃刀の様に伸びた巨大な角が一本だけあり、その周囲を取り囲む様にして数多の角が伸びるという異様な形状な頭部を持つ。また、胸部には特徴的な青白い突起状の部位が立ち並んでいる他、常識で考えれば闇色であるはずのディスフィロアの影は幻獣キリンの様に白い光となっている。


ちなみにアルバトリオンの体長は約30mであったが、ディスフィロアは体長15m程が平均とアルバトリオンよりもかなり小さく、更に戦闘の度に大きさが変動して最大金冠・最少金冠の記録もなされる。



能力編集

モデルとなったアルバトリオンは膨大な量の全属性エネルギーを不安定に発揮し、意図せずして天災を起こすタイプの古龍であったが、ディスフィロアは火と氷の2つの属性しか扱えないながら、それらを完全かつ同時に制御している。

高温と低温という相反する2つの属性のエネルギーを相殺する事なく合体させるという、本来ではあり得ないことも可能で、高温と低温を併せ持つ攻撃を用いた苛烈な攻撃でもってターゲットを攻撃する。


攻撃はアルバトリオンのそれを流用したもののほか独自のモーションも存在しており、多彩かつ大規模。

地面を凍結させる、巨大な氷塊を作り出す、氷の竜巻を生み出すといった非常に強い冷気を用いた攻撃が目立つが、滞空しながら火球ブレスを連発する、炎の竜巻を生み出すなど火属性を扱った攻撃もしっかり有している。


そして前述のように人氷を合体させることが可能であり、戦闘中には

  • 火炎を封じ込めた氷を作って爆弾とする
  • 氷の旋風を纏った熱線のブレス
  • 前述した氷の竜巻と炎の竜巻を合体させて両エネルギーを持つ巨大竜巻を作る

など、両属性を混ぜ込んだ技も繰り出す。

どの技もとんでもない威力を誇るため、しばしば根性スキルの発動も推奨される。


なお、この能力の制御は頭部の刀状の角「氷角」が担っている事が素材説明で明言されているが、ゲームバランスの都合からか、角を部位破壊しても弱体化は一切しない。


また、一定ダメージを与えると激昂、ムービーが挿入されると共にBGMが変化。

膨大な冷気を放出してフィールドの情景を変化させたのち滞空、そのままフィールド全体に氷の柱と火炎弾を次々と発生させる凄まじい規模の大技を披露する。


生命活動が停止した場合、秘めているエネルギーが漏れ出してしまうのか、討伐すると同時に四肢が凍り付き始め、立った状態のまま死を迎える

月をバックに直立不動で絶命する様はかなり印象的である。



至天征伐戦編集

8/21のアップデートで追加された極限征伐戦の先の更なる高難易度クエスト「至天征伐戦」にて新たな形態を引っさげ再登場。

至天クエスト「紅月廻り蘇る魂鎖の熾火」にて真なる実力が発揮される

至天征伐戦は「最初から極限征伐戦でのLV9999個体と同等のスペックのモンスターが登場する」クエストであり、

拘束目的の氷のまきびし、滞空からの着地時のダメージを除くとあらゆる攻撃が即死威力と言えるほどにステータスが強化されている

(厳密にいえばモンスター側のステータスが強化されているだけではないのだが、ここでは割愛する)。

Lv9999ベースということで極限征伐戦で見せた技は全て使用してくるが、幾つかのモーションが追加されている。


体力が一定値を下回ると覚醒、更に攻撃を加えるとこれまで通り氷漬けになる。

が、数秒後「まだだ!まだ終わらんよ!」と言わんばかりに氷をぶち割って復活

復活時に開放したエネルギーにより周囲に炎の竜巻や巨大な氷柱が発生する(これらに触れても当然即死)。

氷漬けになって仁王立ち状態になるまでの演出は通常のディスフィロアと全く同じなので、

ある意味では通常の極征戦に登場する個体の「IF」的な存在と言える。

なお、過剰なエネルギーを発揮した影響か、復活したディスフィロアの翼は橙色と紫を混ぜたかのような色合いに、腹下の鱗や突起は濃い紫色に変色している。

この状態の一部の攻撃には氷柱に炎が付随しているほか、自身を氷壁で覆ったあとナパーム弾でフィールド全体を焼くというガルバダオラを思わせる技、

自身の周囲に炎と氷の塊を降らせる技などが新たに加わっており、攻撃は更に苛烈になる。

必殺技は巨大な氷を砕いて飛散させ、氷塊に熱線を照射して熱線を乱反射させるという、

通常個体が扱っていた熱戦反射攻撃のアレンジバージョンとも言うべき大技。

熱線が反射によって連続で多方向に放たれるのみならず、その後更に氷塊を吹き飛ばしてくるため、回避がかなり困難である。


このディスフィロアを倒すと正真正銘「絶命」したのか今度は完全に地面に倒れ伏す。


余談だが、このディスフィロアの討伐に成功すると称号として「二律背反」(読み:にりつはいはん)が貰える。

二律背反とは「相互に矛盾し対立する二つの命題が同時に主張される」こと。

相反する性質(命題)である炎と氷を同時に放つディスフィロアらしい称号であろう。



武具編集

武器はディスフィロアの操る複属性である「熾凍属性」を帯びるのが特徴。

武器としての熾凍属性は、火属性と氷属性は勿論だが、何故か龍属性まで発現する。熾凍属性の内包属性の効果は、火と氷は数値の80%、龍は40%となっている。

手数型武器である穿龍棍以外は属性値そのものも高く、火属性か氷属性かの武器として充分に機能するものの、火と氷という相反する属性の双方が弱点のモンスターは非常に少ないため、属性を完璧に活かせる相手は限られてくる。どちらかといえば、多数の種類のモンスターを相手にすることとなるMHFのコンテンツである「天廊」や「狩煉道」などで有効に機能する属性であった。

ちなみに武器の攻撃力や斬れ味も高水準だが、数多の武器が存在するMHFでは「優秀だが、実装時点においても最強ではない」という位置付けであった。


そして性能と共に武器の特徴が独特な銘。

本編シリーズでの『MH3G』のラスボスのグラン・ミラオス素材の武器ようにカタカナと漢字で構成された短文となっており、しまいにはそれが武器の説明文にまで及んでいる。例として、ディスフィロアと共に実装された穿龍棍の銘は「熾ス罪凍ル咎ヲ纏シ杭」、その説明文は「熾セシ罪、凍リシ咎ハ 一線ヲ越エタ者ヘノ代償カ。」である。


防具は「ディスシリーズ」というもので、実装時点で専用のスキルとして剣士用は「刀匠」が、ガンナー用は「扇射」が発動する防具だった。刀匠はMHP2Gで登場した本編シリーズでの同名のスキルをMHFの環境にアレンジしたものとなっている。

頭部デザインは剣士用は牛、ガンナー用は馬となっており、後述のように地獄の獄卒をモデルにしたもののようだ。



余談編集

10周年メモリアルブックおよびゲーム誌『ファミ通』での記事によると、ディスフィロアの棲家である最果ての地は「通常の生物の住めない死の領域」という設定から「宇宙」をモチーフとしてた事が明らかとなっている。

その事から、ディスフィロアのモチーフとなった自然現象は「宇宙空間」および「宇宙空間での極端な温度変化」であると見られる。

宇宙空間のページなどに詳しくあるが、真空である宇宙空間は太陽など恒星の影響がある場所では数百℃(場合によっては1000℃以上)という高熱である一方、恒星の影響のない場所では絶対零度近く(-270℃近く)にもなるという「超高温か超低温しかない温度環境」であり、ディスフィロアの熾凍属性はこれをモチーフにしたのであろう。


また、死の領域とされる最果ての地、ディスフィロア素材の防具ディスシリーズのデザインが獄卒牛頭馬頭をモデルにしているのを見るに、「地獄」もモチーフとしていると考えられる。

各々の宗教や神話、伝承での死後の世界における罪人への責苦として火や氷(灼熱や極寒)は定番であり、ディスフィロアの熾凍属性のアイデアに影響を与えた可能性もある。

なお、ローマ神話の冥府神プルートーは別名の一つとして「ディス・パテル(Dis Pater)」というものがあり、ディスフィロアの名称の由来の一つではないかと言われている。


「熾凍」の「熾」の字は日常だと熾烈(しれつ)くらいにしか使わない珍しい字だが、熾の漢字の原義は「盛んで勢い激しい(熾烈の場合はこちらの意味)」および「赤く燃える薪や炭」を意味し、ディスフィロアの場合は後者のニュアンスである。

ちなみに熾の字の音読みは「シ」だが、訓読みは「さかん・おこす・おき」と読み、例として前述のディスフィロアの穿龍棍の銘は「おこすつみこおるとがをまといしくい」と読む模様。


別名の読みは「しとうりゅう」であるが、後にモンハン本流シリーズとなる『ワールド』にて「屍套龍(しとうりゅう)ヴァルハザク」という漢字表記は違うが読みが同じ別名の古龍種が登場している。



関連項目編集

モンスターハンター モンスターハンターフロンティア MHF(MHFG)

古龍種 アルバトリオン

エルゼリオン - 後に同じくMHFに登場した火と氷を同時操る古龍種2号。

火と氷

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