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概要編集

大気中に大量に舞う可燃性の粉塵に引火し、爆発が起こる。

圧力の逃げ場がない閉鎖空間では被害が深刻になりやすいが、屋外であっても規模が大きければ圧力が逃げ切れず破壊力が生じる可能性がある。これを炸薬で人為的に発生させるのがサーモバリック爆弾の大まかな原理である。また大道芸の火吹きもこの現象を使っている。


小麦粉や木くずなどの可燃物の粉塵で発生しやすく、大量に(トン単位)取り扱う場合は自治体によっては指定可燃物として扱われるほか、鉄やアルミニウムの粉末など一般に燃えるとは思われない物体でも粉塵爆発の可能性があり第二類可燃物に指定されている。


料理に扱う程度の小麦粉であればそれ単体で深刻な被害を発生させるおそれは無いが、火傷や周囲の可燃物への引火などが考えられるので粉末のたぐいは火の気から遠ざけて扱うようにしたい。

粉が舞うような用途だけでなく、舞わせるつもりはなくても不意に吹き飛ばしてしまって引火させるリスクがある。誕生日ケーキのろうそくを吹いたら粉砂糖が舞い上がって引火したという事例もあるので、粉末は火の気に近づけないようにしよう。


炭鉱小麦粉を扱う工場の事故として発生することがある。

また、粉炭を燃やすタイプの蒸気機関車が試作されたことがあり、燃焼効率は通常の石炭よりも良かったが、この種の事故が多かったため実用化されなかった。


メカニズム編集

空気中に漂う粉塵の粒子は大面積で大気と接触しており、非常に酸素と結びつきやすい状態にある。このような状態の粒子が、一定以上の濃度で存在し、かつ十分な酸素がある中で火種が発生すると、瞬間的に広範囲に炎症して爆発が発生する。


一応濃度には上限も存在するが、実際に「濃すぎる」状態を発生させるのは困難なので実用上の上限は作られていない。

また酸素の量についても一般的な環境下であれば十分すぎるほどに存在するので、基本的に大気中であればどこでも発生しうると考えて良い。


割と雑に引き起こせる現象なので家庭での再現も容易であるが、大きな火炎を発生させる実験なので、記事末尾の外部リンクなどを参考に、くれぐれも安全には気をつけて実施していただきたい。


霧のようにもうもうと粉塵が立ち込める中で発生するイメージがあるが、過去に産業事故として発生した事例では、最初から粉塵が大量に舞っていたとも限らず、僅かな粉塵により発生した小規模な粉塵爆発が、周辺に堆積している粉塵を大量に舞い上げて巨大な二次爆発を引き起こしたという事例も多い。


また炭鉱などの密閉空間では爆発によって直接的な被害が発生せずとも、燃焼による酸欠や一酸化炭素の充満が問題になる。


お手軽に派手な爆発が引き起こせるので様々な漫画や小説で登場したが、多用しすぎたためか粉塵爆発というワードに過剰反応するアンチも生み出しており、創作で利用する場合は注意が必要である。

実際のところ手軽に起こせる程度の規模では肌を火傷させるのが関の山である。



粉塵爆発が登場する作品の例編集


関連項目編集

 酸素 爆発 炭鉱 事故 石炭 小麦粉

ガス爆発 水蒸気爆発 熱膨張 核爆発


[[小麦粉が大爆発 その不思議を解明しよう!

>https://www.kodomonokagaku.com/experience/3495/]]

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