概要
四大メインモンスターの一角である巨獣ガムートが、長い年月の中で過酷な寒冷環境により鍛えあげられた体躯と甲殻を得た特殊個体である。
その体躯と甲殻は、生半可な攻撃では揺らぎもしない程に堅固かつ強靭で、雄大な白銀の山麓と見紛うほどに古く重厚であり、その姿は山に住まう神ではなく、まさに山そのものだという畏怖を込めて「銀嶺」と呼ばれている。
通常のガムートと比べて長い年月を過ごした故か、身体に変質が見られており、背後に生えていた鮮やかな赤色の毛は色褪せ、大部分が白銀色に染まっている。特徴的な頭殻には縦に大きな亀裂が入り、中心近くまで裂けているようにも見える。
経年に依るものか、守りの薄かった後脚は甲殻が黒色に変化し、生半可な攻撃など簡単に跳ね返してしまう程に硬質化している他、前脚の甲殻や牙には突起が増え、丸みを帯びていた通常個体よりも威圧感がある。脚は勿論、体毛や長い鼻にまで氷雪を纏っており、鼻の付け根から鼻先までトゲ状の鋭利な氷雪に覆われるが、行動に支障はない。
むしろ、この鼻に纏う氷雪が大きな雪玉を支える役割を果たしているようだ。
戦う様を見た者自体が殆どいないが、並みならぬ巨体で大雪を掘り起こし、時には広大な平野を白霜に包みこんで白銀の世界に一変させるなど、その活動は寒地に荒ぶ吹雪や、雪崩そのものの元凶とされている。まさに銀嶺の名にふさわしい雪山そのものと言える程の力を持つ。
通常個体を遥かに上回る圧倒的な力から、ハンターズギルドはこの個体については特別措置を設けており、ギルドから特別な許可を得た者でなければ狩猟に向かう事は許されない。
戦闘
戦闘力に関しては、巨体故か一撃の重さは荒鉤爪ティガレックスを上回る程である。
死角の後脚には何故か雪を纏わないが、これは上記の通り肉質が非常に硬くなった事で纏う必要がないからである。柔らかかった後脚は硬く強化され、ダメージが通りにくくなっている。
しかも武器を弾く程に極端ではなく、ハンターの攻撃を誘える程度なのも特徴である。
鈍足なのは相変わらずだが、通常種より遙かに攻撃範囲が広い。全般的に雪だるま状態にする攻撃が多くなっており、ハンターに目掛けて雪塊を飛ばしたり、破裂させる事で視界を見えにくくするといった搦め手を多用するようになった。その為、動きが制限された所に強烈な追い打ちをかけてくる。
頭を地面に埋めて力を溜め、そのまま顔を埋めた状態で地面を砕き削りながら猛進するという最大の必殺技に関しては、G1でも防御力700で即死する可能性が高い。さらに移動中でも周囲に無数の氷塊が飛び散るので油断は禁物である。
鼻に雪を纏っている状態でビターンを行うと鼻周辺にも雪が飛ぶため、範囲が広くなっているのと「2回」判定が存在してる。そのためビターンを回避すると飛び散る雪にやられてしまうので注意したい。
後脚の硬化だけでなく新技を使うようになったため原種よりも戦闘力は高いが、
鼻の火属性肉質が原種よりも有効な上「雪だるまや氷やられで行動能力を奪ってから大技で仕留める」スタイルは変わっていないため冷静に対処すれば討伐は充分可能である。
武器
ガムート同様に甲殻や牙を用いた無骨なデザインをしているが、銀嶺の名の通り「銀と白」の色になっている。通常種を超える攻撃力だが、属性値はかなり低い。一方で微量ながら会心率もプラスされている。そして武器名も相変わらずである。
武器種 | 生産段階 | 最終強化 | 究極進化 |
---|---|---|---|
大剣 | 銀嶺大剣 | 銀嶺断ズバシャ | 頭刃叉王の大切断 |
太刀 | 銀嶺刀 | 銀嶺刀シュバ | 肢ュ刃王の大上段 |
片手剣 | 銀嶺剣 | 銀嶺巧ガガガ | 牙牙我王の大回転 |
双剣 | 銀嶺双剣 | 銀嶺斬ザクザ | 斬苦斬王の大乱舞 |
ハンマー | 銀嶺鎚 | 銀嶺叩ダダン | 打堕ン王の渾身撃 |
狩猟笛 | 銀嶺弦琴 | 銀嶺響ブゥオン | 武ゥ音王の伝説奏 |
ランス | 銀嶺槍 | 銀嶺突ドシュド | 怒守度王の全力突 |
ガンランス | 銀嶺銃槍 | 銀嶺穿ドシュバ | 怒守罵王の全砲発 |
スラッシュアックス | 銀嶺剣斧 | 銀嶺攻ガシャンガ | 餓斜ン牙王の大解放 |
チャージアックス | 銀嶺盾斧 | 銀嶺衝ガシャング | 餓斜ン具王の全力溜 |
操虫棍 | 銀嶺棍 | 銀嶺襲ブウンブ | 舞羽ン舞王の大跳躍 |
ライトボウガン | 銀嶺弩 | 銀嶺弾ドッド | 弩ッ弩王の全連射 |
ヘビィボウガン | 銀嶺砲 | 銀嶺撃バホォン | 爆砲遠王の大命中 |
弓 | 銀嶺弓 | 銀嶺射ズッキュウ | 頭ッ弓王の大残身 |
オトモアイルー | 銀嶺ネコ杖 | - | 踏叉ネコ王の大乱闘 |
擬音はやはり付けられてはいるが通常種より短く、比較的マシな名前である。究極進化に途中段階で通常武器の文字をカタカナ&簡略化した文字が入り、最終的にその文字を再び漢字にして「擬音+王」と繋がる。
銀嶺の鼻
MHXXに登場する全ての素材の中でも恐らく、最大のストッパー素材と言えるのが「銀嶺の鼻」である。
尻尾とは異なり、危険な攻撃が多い前方に飛び込むリスクを負うだけでなく、雪を纏って部位耐久を回復する事があり、氷をはがした後は急ぐ必要があるので、最低限の破壊さえも厳しい。どうしても欲しい場合は捕獲して入手するしかないが、例え上手く壊したとしても……。
さらに装備作成に3つ、強化にそれぞれ1つずつとかなりの数を必要とするのだが、意識しない限りはまず手に入らない。気が付くとレアな天殻の方を多く持っていたなんて事も。
何とか装備を作ったとしても、次の強化にいきなり鼻を要求されるのも難点。作成直後でレベル11相当なので二つ名スキルが発動するとはいえ、実戦で使うにはまだまだ力不足なので、完成には非常に時間と労力がかかる。その難易度から、オンラインではG1で銀嶺の鼻を集めるサブターゲットマラソンなるクエストが貼られている事もあった。
余談
- 本種は老年期に入りつつあるガムートであり、しかもゲームに登場するガムートは全て雌の個体である事から、老婆である可能性が高い。
- MH4Gに登場した錆びたクシャルダオラの角にあたる素材の「銀嶺の冠」や、渡りの凍て地で手に入るレア特産品の「銀嶺氷瑞花」など、ガムートとは無関係な銀嶺という名前のアイテムは存在する。
- ちなみに「歳をとった個体の背中が白くなる」という現象は現実世界でもゴリラなどに見られ、このような個体は「シルバーバック」と呼ばれて、群れの中心となる事が多いと言われている。ただし、ゴリラのシルバーバックの場合は雄がなる。
- 後脚が強化された理由についてはニンドリで明かされており、元々ガムートはプレイヤーが真正面からの立ち回りに専念するように作られたモンスターだったにもかかわらず、後脚で張り付けて狙うやり方が流行ってしまった為、それに対抗して作られたからなんだとか。