概要
「天才バカボン」は赤塚不二夫の作風もあって、原作ではかなり不気味な話も多い。だいたいこいつのせい。
アニメ初代はサザエさん同様のホームコメディに改変されたが、「元祖天才バカボン」では原作を尊重し、原作同様の過激な回が次々生み出された。規制も少ない時代なので、今からすると深夜でも不可能な内容がかなりある。また演出陣や作画陣も東京ムービー黄金期の面々であるためやたら気合が入っており、ホラーさに拍車をかけている。
「平成天才バカボン」ではこのような過激な回は減ったかわりに裸シーンが多くなり、別の意味で怖い内容となっている。
具体例
以下、ネタバレ注意。
元祖天才バカボン
- 13話「強盗殺人の予約なのだ」 バカボンのパパが強盗に刺される。
- 25話「忘年会は命がけなのだ」 話自体は明るいが、忘年会の練習をするバカ大同級生が何人か死亡する。
- 43話「テッポー持って記事とりなのだ」 整形手術に失敗した人が出てくるが地味にホラー。
- 48話「空手の天才のバカなのだ」 空手の天才がバカボンのパパのせいで知的障害(あるいは超天才)になってしまう。平成天才バカボン版では流石にまずかったのか、ハッピーエンドになっている。
- 81話「キェンキャイキャキャキョンなのだ」 きょうじょうじんぶきゅぎゃキャキキュキェキョしきゃいえなきゅきゃるきょだ。
- 82話「おバケはほんとうにいるのだ」 怪談回。
- 105話「ミイラの殿さまはどこいったのだ」 お湯をかけないとしぼむ殿様のお話。平成版は作画がやたらホラーでありさらに怖い。
- 117話「タリラリラーンのとうがらしなのだ」 唐辛子会社の人々が唐辛子をかけられ、かぶれてグロい顔になる。
- 131話「四角い初夢よろしくなのだ」 曲線が存在しない不思議な世界で鼻くそに襲われるお話。
- 141話「ショートギャグでコニャニャチハ5」 ご存知、手だけの友人「かわった友だち」の回。
- エンディング 唐突にバカボンのパパの生首が登場する。エンディングすら油断できないのだ。
逆に「恐怖の無責任先生」「恐怖の反対人間なのだ」「恐怖のお医者さんなのだ」「恐怖のいそぎ人間なのだ」「恐怖の特急バスなのだ」「怪奇スターがいっぱいなのだ」といったような怖そうなタイトルの回は、タイトルに反してむしろ明るい内容であるのが元祖天才バカボンの恐怖なところなのだ。